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三澤 廣氏の活動報告
(作家)

  拉致と香港と譫妄と (R2-7-27

 以前、「譫妄事件(柳原病院事件)」について、二本寄稿しました。本稿はその第三弾です。
今までの寄稿は、R1-5-25 の「譫妄事件」およびR1-7-21 の「女性の尊厳」です。できたら、
この二本を先に読んで下さい。
令和二年(二〇二〇)七月十三日、東京高裁は関根進被告に懲役二年の実刑判決を下しました。
やっと正義が実現されたと胸の痞(つかえ)が下りた気持です。
この事件は平成二十八年(二〇一六)に、足立区の柳原病院で、胸のシコリを取るために入院
していた女性患者が意識朦朧としているのに乗じて、その胸を担当医師が舐めたという事件で
す。
通常、こういう事件が起こると、リベラルは無条件で女性の味方をします。性犯罪は一旦疑い
をかけられたらもう人生おしまいだと言われる所以です。痴漢の疑いをかけられたために自殺
した人もいました。
ところが、この事件では、リベラルが一致団結して男性医師の擁護に回ったのです。その謎は
すぐに解けました。柳原病院が共産党系の施設だったからです。
共産党の指導で四万筆もの署名が集まり、この逮捕は共産党潰しのための国家権力の陰謀だ
という説がインタネットを賑わせました。
一審では、無罪判決が下されました。弁護側は、患者が譫妄状態に陥って幻覚(白昼夢)を見
たのだと主張し、裁判長は「その可能性はある」と言って、「疑わしきは罰せず」の原則に従っ
たのでした。さらに、乳首に医師の唾液が付いていたのは、会話の際中に飛んだのだということ
でした。
ある識者が言っていましたが、譫妄状態に陥ることも、唾液が乳首に命中することも、極めて
確率の低い事例であり、それが同時に起ることは考えられないということでした。
私には、この説が一番説得力があるように思えたのですが、リベラルは闇雲に、天文学的な確
率の事例が発生したと主張するのです。
私は、譫妄事件は拉致事件と非常によく似ていると思っています。
それは、この両方の事件が、本質的に言論弾圧にかかわる問題だったからです。
今年(2020)の六月九日に、横田めぐみさんのお母さんと弟二人が記者会見をして、かつてリベ
ラルの人々が「北朝鮮が拉致などするはずがない」と言っていたことを非難しました。
アッと驚くのは、「北朝鮮が拉致などするはずがない」というかつてのリベラルの言い方が、
譫妄事件の医師弁護論にそっくりなことです。
今回の有罪判決についても、早速「十分な証拠がないのに、犯人に仕立て上げようとしている」
と裁判所を非難する書き込みが見られました。今後増えて行くでしょう。
「証拠がない」という言い草があるでしょうか。十分すぎるくらいの状況証拠が出そろってい
るのに、その筋の関係者が、よってたかって証拠能力・証拠力を否認して、無罪に仕立て上げよ
うとしていたのではありませんか。
弁護論は噴飯物ばかりでした。「医師は金持なのだから、女に不自由していない。そんな人が
そんなことをするはずがない」とは、「北朝鮮が日本人を拉致して何のトクがあるのか」にそっ
くりです。
「警察が共産党系の病院を陥れようとした」というのは、「拉致は右翼と産經新聞の創作だ」
と同じ手口です。
「手術したばかりの細菌だらけの患者の胸を舐めるはずはない」は、「日本人を拉致するなど
という危険を犯すことはありえない」を想起させます。
「四人部屋でベッドにカーテンがかかっていただけの病室でそんなことができるはずがない」
は「めぐみさんの家のすぐ近くで拉致などできるはずがない」と何が違うのでしょう。
そして、譫妄事件の被害者は、とんでもない中傷にさらされました。被害女性は「セカンドレ
イプは本当にきついです。だけど泣き寝入りしたくない。未来の世代のためにも性被害にあった
被害者はきちんと声を上げていかなくてはいけない」と言っています。
医師を弁護する人々は、被害女性が嘘を言っているとまでは言っていませんが、「譫妄状態に
陥ったかわいそうな人なのだから、教え諭してやるべきだ」と言い、挙句の果てに、「被害者を
より不幸にしないために、検察側は控訴を思いとどまるべきだ」と三審制の理念を空しくする強
弁を恣(ほしいまま)にしました。
これも、長年にわたって拉致被害者の家族がリベラルから中傷の対象にされていたのと軌を
一にしています。
横田さん御一家の記者会見については、新聞もテレビもその事実は報道しましたが、マスコミ
やリベラルを批判した部分はなかったかのように無視しています。これも、関根医師に不利な情
報を隠し通した事実と通じるものがあります。(この事件は新聞やテレビが報道しなかったので、
もっぱらインタネットの話ですが)
平成二十八年(二〇一六)に百田尚樹氏が一橋大学で講演をしようとした所、過去に差別発言
をしたことがあるからという理由で、学内で反対運動が起こり、潰されてしまいました。反対運
動のリーダーは在日の大学院生だったそうです。
そのリーダーと親しかった香山リカ氏の講演会が、今度は右からの攻撃によって潰されまし
た。その後、右も左も、言論の潰し合いです。最近では竹田恒泰氏の講演会が潰されました。
私の見たところ、リベラルが保守派の講演会を脅迫などによって潰し、それに対して、保守側
が反撃するというパターンが出来上がったようです。
つまり、言論弾圧とは常にリベラルから先手を打つのです。
拉致事件も譫妄事件もそのパターンです。譫妄事件の医師が無罪だと言って署名した四万人
の人を私は心の底から軽蔑します。深く考えないままに、リベラルの煽動に乗ってしまうのです
から、今回「検察庁法改正」に反対のツイートをした、何も考えない芸能人たちとどこが違うの
でしょうか。
「検察庁法」についてツイートした人たちの大半は、香港の国家安全維持法には知らぬ顔の半
兵衛です。まして、横田一家記者会見を新聞やテレビが正確に報道しないことに憤る芸能人はい
ません。例外は指原莉乃さんだけでした。(https://www.youtube.com/watch?v=5mQghZercqo)
私は浅野忠信さん(「小泉・きゃりー・浅野」で検索して下さい)のファンだったのですが、
その知性のなさに愕然として、ファンをやめることにしました。「バトルシップ」の浅野さん、
かっこよかったのにね。
小泉今日子さんは、「検察庁法」についてツイートした後で、香港の件でも中国を非難しまし
た。これを以て、「左右に偏らない公平な意見を言っているのだな」と肯定的に評する人がいま
す。
世の中の不思議な事象はウラのウラまで解明しなければいけません。
小泉今日子さんは共産党機関紙「赤旗」の一面に写真が載る人です。そして、日本共産党は、
最近は独自路線を歩み、中国共産党とは一線を画していますから、香港に関しては中国を批判し
ます。小泉今日子さんは、共産党の指令で動いただけという語るに落ちるお話です。
吉永小百合さんも同じパターンです。核兵器廃絶運動に熱心な人で、反米のチャンピオンなの
に、広島・長崎については、米国を非難することがありません。共産党が、「あの戦争は全部日
本が悪かったのだから、原爆について米国を非難すると、戦前の日本を弁護することになるから」
という理由で、何も言わない方針を取っているからです。
小百合さんは、かつて「キューポラのある町」に出演して、北朝鮮帰還事業に協力し、十万人
を地獄に送り込みました。出演した時は、未成年者だったから責任は問えない、と言う人がいま
す。しかし、かつて北朝鮮を天国だと信じて事業を推進した人の中には、彼の国の実態が判明し
てから反省して、日本人妻の帰国運動を推進している人もいます。吉永さんはその後何もしなか
ったどころか、媚朝発言を繰り返しているのですから、責任がないとは言わせません。
その小百合さんに、横田家記者会見について、一言伺いたいものです。香港問題については、
小泉さんと同じように、中国を批判することができるのでしょう。
香港問題については、立憲民主党は党内で意見が割れて、党としては明確な態度を取れないよ
うです。
この香港問題に関しては、マスコミも中国を批判しています。小泉今日子さんの場合と同じよ
うに、「是々非々の判断をしているのだな」などと感心してはいけません。マスコミは国内のリ
ベラルの動きを見て、日和見を決め込んでいるだけです。
香港問題については、共産党や立憲民主党よりも、自民党の中の媚中派が問題です。野党の媚
中派は、曲がりなりにもイデオロギーに捉われているのですが、自民党の媚中派は、信念がある
わけではなく、利益供与によって彼の国になびいたのです。ハニトラにかかった政治家も多いよ
うです。
自民党媚中派の総帥二階俊博氏がこのごろマスコミ批判を始めました。二階氏といえば野田
聖子氏と並んでマスコミの寵児だったのに、仲間割れが起こり、敵の敵は味方になり、なんだか、
国内の言論が戦国時代のようになってきました。日本の言論がこれからどうなって行くのか、心
配は心配ながら、好奇心をそそられること、此の上ありません。
この件、特に、習近平来日に反対する自民党の決議に対して、二階氏は「(日中関係にかかわ
った)先人の努力を水泡に帰すものだ」と反対しました。
かつて、拉致問題に関して、外務省の槙田邦彦アジア局長が、「たった十人のことで、国
交回復が遅れてもいいのか」という残忍な言葉を吐きました。二階氏と槙田氏と似ています
よね。
あのとき、北朝鮮と国交回復をしていたら、日本にとってどんなプラスがあったというの
でしょう。日本が搾取されるだけです。
中国とだって、これ以上仲良くなる必要はありません。親しくなったら付け込まれて尖閣
があやうくなります。つっぱねている方がいいのです。
外務省で槙田氏に近い意見の持ち主が、アジア局北東アジア課長だった田中均氏。やはり、
奪還よりも国交回復を優先させようとし、帰還した蓮池さんたちを、北朝鮮との約束どおり
一旦北朝鮮へ戻せと主張しました
こんな人があるとき、「拉致被害者が可哀想だ」と言って涙を流したことがありました。
空涙と言うべきでしょうか。鬼の目にも涙と言うべきでしょうか。
立憲民主党の有田芳生氏は、拉致被害者の味方を装って家族会に接近しましたが、あまり
の北朝鮮寄りの態度に、横田早紀江さんから絶縁を言い渡されました。
田中均さんと有田芳生さんはそっくりですよね。
そして、「譫妄事件」でも、前述の「被害者をより不幸にしないために、検察側は控訴を思
いとどまるべきだ」(https://ibiken.net/jouhou-hasshin/post-12590/)のような途方もない屁理
窟が幅を利かせています。
田中均氏と有田芳生氏は金王朝に追従し、このサイトは共産党の意志を忖度したのですが、こ
れまたなんと似ていることでしょう。リベラルやコミュニスト(準リベラル)の手口があまりに
もパターンどおりであることに驚かずにはいられません。
被害者を思いやるようなふりをして、加害者の味方をしているのです。こういう手口を「おた
めごかし」と言います。
ところで、この「被害者をより不幸にしないために」のサイトを見ると、女性差別反対を叫ぶ
リベラルが、いざ自分たちの立場を守るためとなると、言ってはいけない差別発言を平気でする
のだということがよく分かります。このサイトのセカンドレイプはほとんど犯罪に近いと思い
ました。
譫妄事件で、高裁が医師に有罪判決を下したのは大きな救いでした。
これで無罪判決が出ていたら、反体制派が大騒ぎをすれば、一般の犯罪の裁判にまで介入でき
るという大問題に発展する所でした。韓国みたいなポピュリスト国家になってしまいますよ。
拉致も、譫妄も、香港も、みんな日本国内の言論の自由にかかわる大問題だという意識を持ち
たいものです。
言論弾圧は国家権力からやって来るものとは限りません。ヒトラーもムッソリーニも政権を
取る前から、テロまがいの暴力で言論を封殺しました。現在の日本のリベラルの手口はそれにあ
まりにもよく似ています。ナチス/ファシストと金王朝三代と日本のリベラル、みんな同じじゃ
ありませんか。立憲民主党や共産党が政権を取ったら、中国や北朝鮮のような国が出来上がるこ
とは間違いありません。
現に、鳩山・菅・野田の後、彼らの政権が長く続いていたら、たいへんな国になっていたとあ
なたは思いませんか。