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三澤 廣氏の活動報告
(作家)

  政治家と女系天皇  (R2-9-6)

 「女系天皇容認論を唱える人たちは『無知』か『悪意』か、どちらかだ」というのが私の以前からの所論だった。

 最近のNHKの世論調査によると、「女性天皇と女系天皇の区別を知っていますか」という問に対して、「全く知らない」15%、「よく知らない」37%、「ある程度知っている」35%、「よく知っている」6%、「分からない・無回答」6%となっていた。
 私の知人で、この区別について、「だいたいは分かってるよ」と言っていた人に詳しく訊いてみたら、実際にはほとんど分かっていなかった。
 少なくとも第26代の継体天皇から現在の天皇陛下に至るまで、まっすぐに男系でつながっているという事実を知らなかったのである。

 NHKは自ら、「全く知らない」と「よく知らない」を合わせて、国民の52%が「女性天皇と女系天皇の区別を知らない」と言っている。
 豈図らんや、実は「ある程度知っている」と答えた人の大半は「ほとんど分かっていない」に分類すべき人々であり、その35%を加えれば、87%が「区別を知らない」なのである。いや、「分からない・無回答」の人々も、大半は「ほとんど分かっていない」なのである。
 国民の90%以上が「女系天皇と女性天皇の区別を(はっきりとは)知らない」ことになる。しかも、その人たちにさらにアンケートを取って、「女系天皇に賛成」が71%もいるから女系天皇を容認せよ、とNHKは言いたいのである。

 こんなアンケートにどんな意味があるというのか。回答者の大半は、「女系天皇って、なんのことか知らないけど、ともかくも男女平等の世の中なんだから、『女』という字の付いている女系天皇に賛成」と答えたのである。
 知己の女性が「私って、男っぽいから、男系女子ですよね」と言った。「女系男子じゃありませんか」と皮肉を言ったら、「あら、そういうふうに言うのかしら」というお返事。男系女系って、この程度にしか分かっていない人が多いことを忘れてはならない。

 従来、皇統護持派は「女系天皇の意味が周知されて来るにつれて、反対論が多くなるだろう」と楽観視していた。私もそう思っていた。
 ところが、女系天皇の意味はいつまで経っても国民に理解されないのである。

 私は以前、「朝日新聞の皇室ヘイト」(R1-9-24)というタイトルで本欄に寄稿した。その一部を(拙文だが)引用しておきたい。令和元年7月3日に行われた党首討論会の動画を見た感想である。
 この動画は(https://www.youtube.com/watch?v=UN1Kg7B2D14)で見ることができる。質問しているのは、朝日新聞の坪井ゆづる(男性)という記者。「女性天皇は認めてよいとお考えの方は挙手して下さい」と言ったのである。

(ここから引用)
 面白い反論をしたのが国民民主党の玉木雄一郎氏。モリカケ問題であんまり無茶を言ったので、キワモノ扱いをされていた玉木氏ですが、ここで男を挙げました。
 「男系の女性なのか、女系の女性なのか」と質問したのです。それを受けて、安倍首相が、「大事な問題ですので、挙手がどうかということでなく、党として決めて行かなければならない問題なので--------------------」と言い出したら、坪井氏はそれを遮って、「今、質問はしておりません」と言ったのです。
 相手が総理大臣だからというわけではありませんが、質問に欠陥があったために、質問された方が疑念を呈したら、「余計なことを言わずに俺の言うことに答えろ」と開き直ったのです。「野郎自大」とはこのことです。(引用終り)

 二時間以上にわたる長い動画であるが、このさわりの部分は別の動画(https://twitter.com/mi2_yes/status/1146300700353130496)で見ることができる。その書き込みに「朝日新聞、やり方がやっぱりエグい」とあったのには笑わせられた。

 この坪井記者の質問の手口はリベラルの典型的なおためごかしである。女系天皇か女性天皇かが一番重要なポイントなのに、そこをことさらに曖昧にして、誘導尋問をしたのである。
 「マスコミ」と「リベラル」はほとんど同義語であるが、そのリベラルマスコミは、曖昧な言い方で、「『女性』天皇に賛成か」と質問し、イエスという回答を得ると、「ホラ、みんな『女系』天皇に賛成なんだ」と喧伝するのである。
 マスコミって、きッたねえなあ。リベラルって、きッたねえなあ。

 世論が女系天皇に賛成なのは、女系天皇の意味を知らないからであり、それは、マスコミが知らせないようにしているからである。
 日本のマスコミの、この「報道しない自由」の行使は、驚くほどに効果を発揮している。
 「報道しない自由」の英訳として、私はthroughismという単語をアサヒってみた。いや、捏造してみた。調べてみたら、throughismとは(辞書にはないが)、特殊な分野で使われる特殊な用語としてすでに存在しているらしい。
 でも、一つの単語に二つの意味があったって構わないではないか。これからみなさん、「報道しない自由」をスルーイズムと呼んでいただけませんか。

 スルーイズムの恐ろしい実例がつい三箇月前に見られた。
 令和二年六月九日に、横田めぐみさんのお母さんと弟二人が記者会見を行って、弟の哲也さんが、「四十年以上も何もしてこなかった政治家や、『北朝鮮が拉致などするはずないでしょ』と言ってきたメディアがあったから、ここまで安倍総理・安倍政権が苦しんでいるんです」と発言した。

 この事実が全く報道されないのである。摩訶不思議なことに、週刊文春、週刊新潮さえ報道しなかった。ここにどんな言論の闇が隠れているのかと背筋が寒くなるではないか。
 そして、リベラルマスコミのこの陰謀は驚くほどの効果を発揮している。

 私の知人に数人、保守系の知識人がいる。みんな情報強者であり、マスコミの「報道しない自由」に憤りを感じている人たちばかりである。七月以降にその数人に訊いてみたら、誰一人、哲也さんがそういう発言をしたという事実を知らなかったのである。
 朝日新聞がシメシメとほくそえんでいるのが、目に見えるようだ。
 なるほど、報道しなければ国民に真実を知らせないですむ。スルーイズムは反日のために役立つ。これに味を占めて、リベラルの隠蔽工作は今後もっとひどくなるに違いない。反日リベラルとは事実の隠蔽の上に成り立っているのだから。

 マスコミの「報道しない自由」はマスコミの凋落につながるだろうとはたびたび指摘されて来たことであるが、長い目で見れば格別、近未来的には、彼らの情報操作、印象操作は功を奏しているのである。
 性善説や予定調和説を鵜呑みにして、「正義は勝つ」などと甘いことを考えてはいけない。「報道しない自由」によって、マスコミが墓穴を掘っているとは限らない。「いずれ国民も分かって来るだろう」と思うかも知れないが、女系天皇問題で明らかになったように、国民はいつまで経っても分かってくれないのである。

 冒頭で、「女系天皇容認論を唱える人たちは『無知』か『悪意』か、どちらかだ」と書いた。
 「悪意」とは、皇室の伝統を破壊して、皇室制度廃止を目指そうという陰謀である。すでに述べたように、リベラルマスコミの心底がそれである。マスコミの情報操作・印象操作によって、国民は「無知」に追いやられる。
 マスコミそのものは「無知」なのではない。坪井記者の例で分かるように、「天皇制を廃止してやろう」という悪意を以て、国民には女系と女性の区別を分からないようにさせて、女系天皇賛成という虚妄の結論を導き出そうとしているのである。
 女系天皇容認論は、リベラル知識人の悪意と庶民の無知とから構成されている。

 政治家でも知性のない人にはこの区別が分からない人がいる。
 かつて、(悠仁親王がお生まれになる直前に)、小泉首相が「有識者会議」を作って、女系天皇容認の結論を出させようとしたが、この頃の小泉氏の驚くべき発言がインタネットに記録されている。
 「愛子様が天皇におなりになって、ご結婚なさって、男のお子さまをお生みになって、その方が天皇になれば男系でつながるではないか。何が問題なのか」
 この無知! こんな人が首相を務めていたのである。政治をポエムで乗り切ろうとしているのだ。

 無知は罪ではないが、無知な人が首相になるのは紛れもなく犯罪だ。なぜ逮捕しないのか。息子がなったら逮捕してくれ。
 しかし、このような格別に無知な人を除いては、政治家の女系天皇容認論には、もっと別の下心がある。まあ、政治家だけでなく、オピニオンリーダーやジャーナリストにもこれは当て嵌まる。

 リベラル系、あるいは自民党の中でも、中国・韓国・北朝鮮にすり寄る人たちは、女系天皇容認論である。二階俊博氏がその典型である。
 千年以上前の宋の太宗(太祖趙匡胤の弟・趙匡義)は、日本の皇統が万世一系であることを聞いて、「羨ましい」と言ったそうである。太宗は羨ましがっただけだが、現代の中国人は、羨ましいから潰してしまえと思っている。韓国も同断であることは説明するまでもなるまい。
 これも「悪意」の中に数えられるべきであるが、媚中派は、賤しい忖度をして、近隣諸国の意向に阿(おもね)ろうとしているのである。

 もう一つある。政治家の場合は選挙民への忖度である。
 前述のように、世論調査では「女系天皇に賛成」が71%にも及んでいる。特に女性は賛成が多い。
 そこで、石破茂氏のようなポピュリスト政治家は、選挙で有利になるように、女系天皇容認論を唱えるのである。
 河野太郎氏は前々から憲法改正や安保関係に関して、保守派からの支持を得ていた。
 ところが、九月(2020)になって俄かに、「女系天皇容認論」を主張し始めた。

 河野氏の所論は、従来のリベラルの言っていることと大差ないが、いささか訝られる点があった。
 まずは「Y染色体は突然変異を起こしやすいから、現在の天皇が古代の天皇と同じY染色体を持っているわけではない」という発言である。
 私は生物学の専門家が、「Y染色体はX染色体と交叉することがないから、突然変異を起こさない」と書いているのを読んだことがある。

 しかも、数年前に、英国のリチャード三世(15世紀)の遺骨が発見され、そのY染色体が現在の王室と同一ではないという記事を読んだことがある。Y染色体が突然変異を起こしやすいからではなく、どこかで王妃が不倫をしたからである。リチャード三世は傍系の王だったので、現在の英国王室の正統性を否認するものではないが、ともかくも、15世紀の系図の解明のためにこれだけ役立つことを考えると、河野氏の突然変異論は俄かには信じがたい。

 Y染色体について詳しく知りたい人は、インタネットで、竹内久美子(動物行動学研究家)「皇統とY染色体のヒミツ」(https://www.youtube.com/watch?v=jI434IWt-mE)を御覧になるがよい。24分の動画である。
 竹内氏のY染色体を根拠とする男系天皇維持論は洵に説得力のある論理的なものである。
 まさか、河野氏の方に信が置けるなどと言う人はいるまい。
 河野氏の女系天皇容認論は総裁選の直前に言い出したことから分かるように、選挙目当てであることは間違いない。

 さらに、河野氏は雅子様のように、「男の子を生め」というプレッシャーを受ける妃殿下たちの苦しみを思いやって差し上げろと言っている。
 しかし、内廷皇族にそのようなプレッシャーがかかるのは、旧皇族が廃止されてしまったからではないか。

 昭和天皇は、結婚当初内親王ばかりお生まれになり、「側室を持つべきだ」と周囲から強く勧められたことがあった。そのとき、「良宮(ながみや/皇后)が可哀想だ」「人倫の道に外れたことはしたくない」という言葉でこれを排斥なさった。
 そして、男子が生まれないことについては、「弟宮たちもいるし、他の宮家もたくさんある」という理由で、プレッシャーを感じなかったようである。
 昭和天皇(および皇后)がプレッシャーを感じないですんだのは、たくさんの宮家(旧皇族)があったからである。
 現在でも旧皇族のうちのいくつかの宮家を復活させれば、あるいは現在議論されているように、旧皇族の若様を内廷皇族の養子として採用すれば、プレッシャーはなくなるのである。

 プレッシャーを排除して、かつ皇統を守ろうとすれば、旧皇族の復活を考えればいいのに、どうしてそこから、女系天皇容認という極論へ飛ぶのだろうか。
 河野氏・石破氏のような人々の女系天皇容認論は、皇統を貶めようという「悪意」ではあるまい。自分の選挙に有利になれば皇統はどうにでもなれといういい加減な態度だと私は見ている。

 河野太郎さんに一言申し上げるが、あなたの支持基盤は知的な保守派だったのではないか。女系天皇容認論によって、少なくとも私の周囲では、みんな「河野にはがっかりした」と言っている。女性票目当てに、ご父君と同じ轍を踏むつもりだろうか。
 小泉クンはスキャンダルで、河野クンは女系天皇で、総理の芽を摘まれてしまったのではあるまいか。

 女系天皇容認論の根拠は、「無知」と「悪意」の外に、皇統よりも自分の選挙を優先する政治家の「忖度」が原因である場合がある。オピニオンリーダーやジャーナリストの場合も、俗受けするための「忖度」である場合が多い。世論と近隣諸国への忖度である。
 女系天皇容認論の人を見たら、「無知」「悪意」「忖度」のどれであるかを見極められるようになりたいものだ。
 その上で反撃策を講じようではないか。

 もう一つ、リベラルのきたなさに触れてみたい。
 平成の陛下が退位なさろうという頃、「陛下は女系天皇を認めたいというお気持ちだ」という根拠なき忖度がインタネットに流れた。
 陛下は慎重な発言をなさっていたから、言質を取られるようなことをおっしゃったはずはないが、そこはリベラルの常で、なんでも自分たちの都合に合わせて解釈するのである。
 そして、「保守派は天皇の御言葉をありがたがるくせに、なんで今度は陛下の御志に反して、女系天皇反対に固執するのか」と言い募った。挙句の果てに、「保守派なんだから『承詔必謹(しょうしょうひっきん)』を守れ」などと途方もない言いがかりをつけて来た。

 それでは、そういう人たちは、孝謙・称徳天皇が道鏡を天皇にしたいと思った時には、その意志に従うべきだったと言いたいのか。
 いや、彼らはいやがらせで言っているだけで、何も考えていないのだが、まともな人がこれを聞いて、「陛下のお気持ちに副(そ)うべきだ」と思ってしまわないかと心配になる。

 国体・皇統というものは個々の天皇の上にあるものであり、天皇の個人的希望で、それを覆滅してしまうことが許されるはずはない。
 退位のときは、陛下の退位(譲位)のお気持ちに対して、保守派は最初は反対していたが、結局は「承詔必謹」を守った。詰まる所、保守派が退位の制度化に反対したのは、皇室典範改正の先例ができると、女系天皇を容認する改正に先鞭を付けることになると恐れたからである。

 女系天皇となると、国体・皇統にかかわる妥協できない大事である。退位(譲位)と同列に並べることができるはずはない。ここでは「承詔必謹」よりも「逆命利君(ぎゃくめいりくん)」である。
 特に令和の陛下は愛子様が実子であることから、リベラルが途方もない忖度をするかも知れない。そんな意見に耳を藉(か)してはならない。

 「承詔必謹」とは、「詔を承けては必ず謹しむ」(みことのりをうけてはかならずつつしむ)と訓(よ)む。
 この反対語がある。「逆命利君、謂之忠」である。「命(めい)に逆(さから)ひて君を利する。之を忠と謂ふ」。「たとえ君主の命令にさからうことになっても、君を思う行為を全うしなければならない」ということである。
 皇統護持に際しては、陛下のお気持を伺ってはならない。

 終戦の時、我々の先祖は「国体護持」を貫いて皇室を守った。「日本の一番長い日」というドラマは、インタネットで見ることができる。是非見て戴きたい。本木雅弘演じる昭和天皇が気品があっていい。昭和天皇を演じた俳優の中では一番よかった。明治天皇の嵐寛壽郎よりもよかった。
 今度は、一味違う「皇統護持」である。愛子様が天皇になるのは伝統に反しないが、そのお子様(男であっても)が即位なさったら、皇統は万世一系ではなくなる。もう太宗も羨やみはしない。

 中国では、新しい王朝が誕生しても、新皇帝が前の王朝の公主(皇女)を娶って、その子孫が代々の皇帝になる場合が多い。女系では繋がっていることになる。しかし、それはもはや前の王朝ではない。

 聖徳太子の頃、中国では南北朝時代が終わり、統一国家ができた。北朝の北周の外戚だった楊堅(文帝)が幼い闡(せん)帝から禅譲を受け隋を建国したのが581年(翌月闡帝を殺害)。その後、南朝の陳を滅ぼして統一を完成したのが589年。ところが、その隋も、二代目の煬帝(ようだい)が悪政を行ったために、618年には唐の高祖李淵に滅ぼされた。
 楊堅の「楊」と煬帝の「煬」の字が違うのは、本来隋朝の姓は「楊」だったのに、煬帝が悪政を行ったので、悪い意味を持つ「煬」を宛てたのである。

 あッと驚くのが、李淵が煬帝の従弟であったこと。しかも、どちらも北周の太祖文帝宇文泰(たいそ・ぶんてい・うぶんたい)の外孫だった。母同士が姉妹で、宇文泰の娘だったという意味である。
 因みに、闡帝の父親・宣帝も李淵および煬帝の従兄である。

 したがって、女系が入ってもいいものなら、隋も唐も新たな国を建てたのではなく、ずっと北周が続いていると言ってもいいくらいだ。
 それでも、男系では繋がっていないから、別の王朝なのである。
 このへんの系図の重みを分かっていただきたい。

 将来、秋篠宮殿下が即位なさり、しかも、このとき、皇位継承の男女平等が完成していたら、その次の天皇は愛子様かというとそう簡単には決まらない。その時の天皇である秋篠宮殿下の長女である眞子様が皇太子になる可能性がある。
 このケースで、愛子様・眞子様が男性であったとしても、次の天皇がどちらになるか、歴史的に決まったルールはない。平安から江戸に到るまで、そのような場合は、外戚の力で決まることが多かった。つまり、お母さんのお父さんがどのくらい偉いかで決まった。
 現代ではそういう決め方はできないから、愛子様か眞子様かの議論が噴出する。むしろ直近の天皇の最近親という点で、眞子様が優位に立つかも知れない。いや、今までは女性天皇と言えば、皆が愛子様を連想していたが、最近、眞子様の方が皇位に近いという認識も高まって来た。

 眞子様に決まれば、KK氏が皇配もしくは皇婿(こうせい)と呼ばれる存在になる。継承は英国の例に倣えば「殿下」である。正式には「comb locate皇配殿下」になろうか。
 しかし、「天皇陛下」の配偶者は「皇后陛下」であるから、男女平等を貫けば、KK氏は殿下でなく陛下と呼ばなければなるまい。
 「后」は「きさき」の意味であっても、字源を考えると女性に限られるわけではないから、KK氏を「皇后陛下」と呼ぶのが正しいかも知れない。そうでなくても、「皇配陛下」「皇婿陛下」としなければなるまい。

 そして、KK氏と眞子様の間に生まれた子供(男でも女でも)が次代の天皇である。そうなると、KK氏は瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に相当する存在になる。そして、KK氏のあのお母さんが天照大神、つまり皇祖神として祀られるわけだ。
 つまり、女系天皇容認論は先の先を読んでいないのである。今後皇統がどうなって行くかを考えると、こんな将来はあってならないことである。
 ウラのウラまで読んで欲しい。リベラルとマスコミはそこまで読んで、皇室制度を廃止に追い込むために、皇統の断絶を画策している。単純な情報弱者の皇室ファンは、ウラのウラが読めないから、簡単に騙されて、皇室と日本を滅ぼす方向へ煽動されるのだ。
 世の中には陰謀論というものがある。「アポロ11号の月面着陸の動画はハリウッドで作った」、「9・11同時多発テロは米国政府の陰謀だ」、「沢尻エリカの逮捕は政府のスキャンダルを隠蔽するためだ」など、いくらでも噂はある。どれもこれも、笑止千万片腹痛しとしか言いようがない。

 しかし、リベラルとマスコミの天皇制潰しの陰謀は明確にウラが取れる。それなのに、一般の人は「安定的な皇位継承のために女系天皇を認めよう」などという甘い言葉に騙されて、男女平等を実現せよ、と口走る。
 リベラルにはいくら言っても詮のないことだ。私は、健全なる我が同志に、「本当にそうなってもいいのですか」と伺いたい。
 君国を思う人は、どうぞ二十一世紀の国民の恣意的な屁理窟で、連綿たる我が国の歴史を弊履の如くに捨て去ってはいけないと心に刻んで戴きたい。過去と未来に対して責任を感じないのか。
 日本は今、大変な岐路に立っているのだ。

 陰謀論をもう一つ。
 反日リベラル(天皇制廃止論者)の中の、多少は万世一系の話が分かっている人に、眞子様とKK氏のことを訊くと、「結婚させて差し上げろ」という人と「やめさせろ」と言う人が半々だ。
 「結婚させて差し上げろ」と言う人は、KK氏の評判が悪いのに乗じて、皇室の支持率を下げようと思っているのだ。なるほどこういう陰謀もある。
 「やめさせろ」という人は、世論が「結婚させると、あんな人が皇族になる」と惘(あき)れ果てて、女性宮家創設に反対するようになる。リベラルは女性宮家を作りたくて仕方がないのだから、それでは困る。だから、まともな人と結婚させたい。
 風が吹けば桶屋が儲かるの話に似ているが、こちらの深慮遠謀はもっと恐ろしい。