■男女共同参画センターと同和利権を鋭く突いた『男女平等バカ』

 別冊宝島Real 069『男女平等バカ』が書店に出た。編集責任者はフリージャー
ナリストの野村旗守氏である。この本のシリーズは、『同和利権の真相』など、戦後
手がつかなかった社会の内幕を内部告発する形式で、左右問わず影響を与えて
いる。

 野村氏は、主著に『北朝鮮総連疑惑』『わが朝鮮総連の罪と罰』をはじめ、月刊
誌『正論』などでも鋭い筆を振るっている。

 とにかく本の表紙が刺激的である。タイトルもそうだが、表紙では「ジェンダーフ
リー」はモテない女のヒガミである!、年間10兆円の血税をたれ流す、“男女共同
参画”の怖い話!、家庭、学校、会社、自治体、中央官庁の“ジェンダーな”事件
簿といった具合だ。

 執筆者も野村氏をはじめ野牧雅子氏、千葉展正氏、小島新一氏他、多士済々
である。

 とりわけ大阪と関連する部分として野村氏が執筆している、男女共同参画
御殿A「同和利権か!? 乱立する『男女共同参画センター』の謎」で、大阪市内
だけで6つもある男女共同参画センターのお金の流れを追っていくと、部落開放
同盟が主導権を握る同和利権の構造とそっくりなのに気がついたことを克明に記
している。

 豊中市内の男女共同センター「すてっぷ」館長であった三井マリ子氏が解雇され
た経緯、大阪市内のクレオ5館の総工費や女性協会との関係、ドーンセンターと
大阪府男女共同参画財団との関係、もちろん、本会の女性部会のメンバーが構成
している「教育を考える大阪女性の会」がドーンセンターへの会員登録を断られた
経緯を詳細に取り上げている。

 そして同様に住民の税金を使って雇用と利権を確保し、自分達の運動の拡大に
役立てている構造に部落解放同盟があり、大阪市を例にとれば大阪市と人権協会
との関係であると指摘し、人権協会=部落解放同盟が、男女共同参画=フェミニズ
ム運動の領域にじわじわと侵食しようとする兆候があらわれはじめている、としてい
る。

 男女共同参画行政が同和利権を生み出すという、実にセンセーショナルな指摘
に、我々は心強い武器を得た思いだ。

 多くの人に是非、同書を読んでほしい。

男女平等バカ > 別冊宝島Real ■2005年12月2日発売