■人々のその時々の心持ちを肌身でお感じになられ、人々に確信をお与えになられている両陛下
  
 〜天皇皇后両陛下の奉迎活動を通して感じたこと〜

昨22日、大阪へ行幸啓遊ばされた天皇皇后両陛下を正午前後、大阪府庁正門玄
関向い側において約350名の本会会員の方をはじめ、つかもと幼稚園の園児さん
約50名と府民でお迎えした。
 今回の天皇皇后両陛下の行幸啓は21日に神戸国際会議場で開催された第18回
世界心身医学会議開会式のご臨席と23日の第17代履中天皇陵ご鎮座1600年祭へ
の御親拝のためであった。

 お盆が過ぎたとはいえ、真夏の太陽が照りつける灼熱は厳しい。しかし一目、両陛
下を拝しようと次々と集まって来られる人々、通行人にも呼びかけ、初めて両陛下が
お通りになることを知って舗道に並ばれる人々、昼休みのひとときの府庁職員など、
舗道でお待ちする人々の顔からは汗が吹き出、日傘を差すご婦人もおられたが、しば
しの時間、それでも今か今かと両陛下のご料車をお待ち申し上げている。
 正面玄関でも知事をはじめとして職員幹部が勢ぞろいし、玄関下には違和感はあっ
たが、クールビズ姿の職員が整列をし、お迎えの準備が整った。

 ようやく法円坂の方から進んできたご料車が府庁前に差し掛かると、速度が極端に
ゆったりとなり、天皇陛下が身を乗り出して、我々奉迎者側に力強くお手をお振りに
なられたお姿が目に飛び込んできた。人々は小旗を打ち振りながら、両陛下に届くよ
うな大きな「天皇皇后両陛下万歳」の連呼の嵐になった。ご料車は玄関に静かに止ま
り、両陛下がにこやかにお車からお降りになられ、向い側の我々奉迎者に向かって、
にこやかにお手をお振りになられ、こちら側も感極まって小旗を強く打ち振り、さら
に「万歳」の連呼となり、両陛下と奉迎者との心の確かな繋がりを実感した。

天皇陛下は黒っぽいスーツ、皇后陛下はブルーのツーピース姿の出で立ちで、遠くか
らも何か、回りの空気がさーっと一変し、清らかな落ち着いた雰囲気が流れたような
気がした。しばらくお手をお振りになられた後、一端、背中を見せられて玄関の中に
入ろうとされたが、その時に極めて自然に天皇陛下が皇后陛下の腕を柔らく触られ
て、何か話しかけられ、両陛下がもう一度、こちら側にお向きになられ、お手をお振
りになられた。立ち去りがたいというお姿とはこのようなことを言うのであろうか。
「万歳」の声はなおも続いた。
 そしてようやくに両陛下は玄関の中に入っていかれ、府職員幹部の挨拶をお受けに
なられた。

 この時ばかりは、灼熱の暑さも忘れ、奉迎の人々の目は両陛下のお姿に集中したの
であった。そして、約2時間ばかりの後に府庁からお発ちになられる両陛下をお見送
りする人々がまた約300名程集まり、盛大にお見送りさせて頂いた。奉迎した人々の
中には、感激をして涙を流されておられるご婦人の方もおられた。

 続いて夕方にお泊りになられるロイヤルホテルに移動してお迎え申し上げたが、こ
の時もホテルに出入りされる泊まり客も含めて、あっという間に沿道に200名の人々
が集まり、ここでも熱烈にお迎えできた。

同日午後の八尾市沿道での奉迎(河内支部をはじめ地元の人々が担当)では木本
交差点から旧中央環状線の舗道に奉迎の人々が延々と立たれ、400本の小旗と地元
自治会が用意した小旗では足りなかったと連絡が入ったり、本日23日は早朝から小雨
が降って、午前中の堺の履中天皇陵での奉迎(仁徳御陵奉賛会と泉州支部の人々が
担当)は大丈夫かと心配していたものの、後から現地でお迎えした人からの連絡で
は、
両陛下が御陵にお着きになられた前後には、雨が上がり、暑さも適度にしのぎやすく
なり、約1000名の方々が奉送迎申し上げたと聞いて、思わず胸をなでおろした。
 小生は、残念にも八尾市と履中天皇陵には行けなかったが、現地のお手伝いの方々
が本当に献身的に動いて下さった。

そして午後、大阪空港において約400名の人々が両陛下をお送り申し上げた(北摂

部の人々、関係団体の人々が担当)が、この時も両陛下のお元気なお姿、とくに両陛
下が奉迎の人々をお一人お一人確認するかのようなしっかりされたご表情でお手をお
振りになられているお姿に感動した。

今回の奉迎活動を通じて、人々はただ両陛下のお姿を拝したいという気持ちからで

なく、今日の様々な混乱した情況、何か正しくて何がおかしいのか判断できない中に
あって、両陛下の全ての情況を見聞きしておられながらも、それを超越して、確かに
ここに正しき道があることを示されておられるお姿こそ求めていたのではなかったと
思えてならなかった。とくに天皇陛下のお元気なお姿と力強さを今回ほど感じたこと
はなかったが、両陛下に国民の信を一つに束ねたいという御心がおありになるのでは
なかろうかとさえ思った次第である。何回も奉迎活動を行っているが、人々のその
時々の心持ちを両陛下は肌身でお感じになられ、人々に確信をお与えになられている
ことを感じることができたことは、大きな喜びであった。

 奉迎スタッフの皆さん、お疲れ様でした。