■「荒れる小学生」を減らすために
      
 昨日23日の産経紙で、文科省の公立小学校への全国調査で小学生の暴力行為
の伸び率が中高生に比べて2年連続で増加、しかもその行為の内、教師への暴力
が3割を占め、「荒れる小学生」というショッキングか見出しが掲載されていた。し
かも
その数は全国で大阪がワーストワンという不名誉な記録となっていると報道され、ま
たしても大阪の教育荒廃の進行が続いていることが証明された恰好だ。

 報告された暴力事例の内容は「学級担任があいさつを指導すると暴言をはき、いき
なり殴りかかろうとする。腕を押さえたが、けった」(小5男子)、「運動会の練習
で、指示に反発して教師をけった」(小6男子)などとなっているが、教師への暴力
教育関係者の解説として「家庭では両親がストレスなどを解消する役割をしないため
に、はけ口が教師に向かっているのではないか」として家庭教育の低下を挙げている
指摘が多かった。換言すれば、当たり前の目上に対する躾が家庭では教育されること
のないまま学校に委ねられ、そして学校でも学級担任が十分に子供たちへ当たり前の
ことをしつけられない様になっているということだ。

 現状では子供たちには、しつけ・挨拶・周囲に対する思いやりなどきちんと教えら
れることのないままに、更に自分の生まれ育った国はこんなに悪かったという自虐史
観だけを教えられるという二重の足かせが嵌められることとなる。

 小生にはいつもこのようなショッキングな数字が出される度に、先生、親御さんは
どのように思っているかと思う。確かに小学校では30人学級を目指し、1クラスに数
人の先生を配置し(加配)、子供たちを指導することのできない不適格教員の再教育
をするなどの手立てを対応策として出しているが、中高生が落ち着いている中で小学
生が凶暴化している実態には根本的な打開策が必要であろう。

 そろそろ親と教師は子供達は先生や親の言うことを無理やりにでも聞く存在である
という、「怖い」存在であり、優しい友達としての対象ではないことを言外に態度と
して示すことが、自分達の役割であるという至極当然のことを認識することが、小学
生の精神荒廃を解決する根本策であることを知るべきであろう。