■日本人選手に期待する

 トリノ冬季オリンピックも既に序盤を終えようとしているが、どうも
日本人選手が振るっていないことが気にかかる。メダルをとれる有力な
種目であっても、予選落ちをしてしまうことも何回も出くわした。

 オリンピック出場に向けて、4年間、考えられる限りの練習を積み、晴れの
舞台での限界を賭けた競技は確かに美しいし躍動感がある。そして、たとえ
メダル候補でなく、話題にのぼらなかった選手であっても、すい星のように生き
生きと活躍する場面も垣間見ることができ、さすが世界には色々な選手が、
この日のために過酷な練習をしていることを実感する。

 そしてオリンピックという独特の雰囲気の中で、普段の力をそのまま発揮
することの難しさがある中で、実力通り競技することは至難の業である。
 またメダルをとることだけがオリンピックの目指すものでないことも十分に
承知している。

 だだやはり、今までの競技を見る限り、日本人選手が妙に重圧に押しつぶさ
れて、最初から精神的に外国人選手に負けている気がしてならない。

 アテネオリンピックの活躍振りからするとかなり落差がある。

 国際舞台でなかなか毅然とした態度がとれない日本外交の二の舞になることなく
スポーツ、芸術の方面では正々堂々とした、時にはパフォーマンスを披露すること
ができる日本人が最近、増えてきて、「日本人もまんざらではないな」と思っていた

けに、日本人選手には気負うことなく、十分に実力を発揮するバイタリティーを是非
見せてほしい。

 これからの日本人選手の活躍に大いに期待したい。