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総会、その他の会議録

第9回総会報告
H19―8―26 豊中市男女共同参画推進センター「すてっぷ」(参加;70人)  
  
   
山谷節に磨きがかかり、チョーハイテンションのご講演
 
豊中市男女共同参画推進センター視察。ご講演とはうって変わり、山谷先生のこのような厳しい顔は始めてみました。
 
 理事懇談会で意見交換。発言は坂本治男理事 山谷先生から北川前理事長に花束。
「4年間、ご苦労であった!」
   
基調講演(山谷えりこ首相補佐官)

・・・・・・・
過激な性教育が小学校1年、ひどい場合は幼稚園から行われる。
そういう現状をイギリスはどうやって解決したんだろうという問題意識をお持ちになられたんだと思います。で、イギリスにまいりましてサッチャーさんにお会いするはずでしたが、お熱を出されたため、サッチャー時代の文部大臣にお会いしました。
サッチャーさんが政権についた頃イギリスの教職員組合はソビエトのトロツキストグループと繋がっていて、とても過激な教育をしていました。
レーニンが「祖国を呪う政権を作れ、そうすれば革命が成し遂げられる」なんて言っているんです。普通なら、教育者は「祖国を愛する子供たちをつくる」「家族を愛し、地域社会を愛す。そういう子供たちをつくる」とうのが普通の神経の教育者のあり方だと思いますがレーニンは革命思想で闘争家ですから、教育というものをそういうものに利用しようと思ってそういうことを言っていた。
それと繋がっているイギリスの教職員組合ですから、イギリスの歴史を悪く悪く教えます。
「植民地支配をしていた」「奴隷貿易をしていた、豚のような国だ」と言い、豚のイラスト、国旗は歪められて教科書に描かれていました。
しかし、サッチャーは歴史には光と影の部分があり、事実をバランスよく、年齢にふさわしく教える必要がある、あの時代アジア、アフリカはこういう風に欧米列強に植民地支配されていた、イギリスは奴隷貿易もやった、残酷な悪いこともした。しかし、奴隷貿易を止めようと一番最初に言ったのもイギリスだよ。とバランスを取り戻そうとしましした。しかし、現場で教えるのは先生たちです。そういう風に教えないかもしれない。
ですから、学力調査をする、5,500人の監査官を任命して徹底的にイデオロギー教育をしているかどうかだけではなく、心がどんなに豊かか、言葉遣いはどうか、教え方はどのように工夫されているか、不登校の子供たちはどのようにケアされているか、地域の人々はどのように学校と関わっているか、いろんなことをレポートして改善計画をださせて、そうして全国学力調査の点数を学校ごとに発表し、いい学校に転校したければしなさい。悪い学校は一生懸命応援する、お金をつける、先生を送る、頑張れ、頑張れで、1,200の学校が立ち直りました。そういう形で教育再生をやっていったわけです。
基礎学力の充実、今の日本の総合学習のようにイギリスではトピック学習といったんですが、つまみ食いなんです。きちっとした学力があっていろんなことを学ぶのはいいですが、本体がすかすかの骨粗鬆症状態で上からトッピングしても身に付かないですよね。個性や多様性というものも基礎があって初めて花開くものですから、きちんと基礎学力、カリキュラムをしっかりする。この時皮肉なことにイギリス、アメリカもそうですが、日本の教育に学べと、日本に学びに来ているんですよね。そのくらいまだ80年代の日本の教育はよかった。
そして、イギリスから帰りました。日本の教育の実態がほんとにわからない。全国学力調査が日教組の反対で43年間できない。他にも保護者から私どものところに過激な性教育、ジェンダーフリー教育、学習指導要領を逸脱したプリント、紙芝居、様々な授業参観の風景が送られて来ておりました。文科省も教育委員会も学校の教室という名の密室のそこまで調査の手が延ばせないのであるならば、保護者から、子供たちから直接どういう授業が行われているか聞こうじゃないか。ということで自民党でプロジェクトチームを立ち上げました。
安倍座長、わたくし山谷が事務局長となって特に過激な性教育、ジェンダーフリー教育に的を絞りまして集めました。3,500、まぁ、ひどいひどい、毎週来るんですよ、毎週来るものを毎週点検しました。ダンボールに一杯くるんです。それを当時安倍先生は幹事長代理ですから、忙しい。その忙しい安倍先生が毎週一時間ダンボールひっくり返して、「こんなプリント許せない。この紙芝居あちこちに同じものがあるね。じゃどこかに司令塔がいるね。」など、考えられない実情を私たちは見た訳ですね。この教育の闇、子供たちがこんな一方的なことを、親も他の先生も知らないままに、なかには子供の情操を壊して一生立ち直れないようなプリントもございます。これは罪深いことだということで、やはりきちんとした教育指導要領を守った常識的な教育が行われるようにしなければいけないという問題意識を新たにしたのでございます。
で、いろんな経緯がございまして総理は教育再生会議を官邸で立ち上げました。
最初の頃の報道皆様ご記憶にございますか?文部科学省と教育再生会議、屋上を重ねるようなものだ。なんでそんな余計なものつくるんだ。伊吹文部大臣を山谷が喧嘩始めるんじゃないか。まぁいろんな報道がございました。
しかし、常識で考え直してください。そんなことないんです。
子供の育ち、子供の教育、社会教育、生涯教育、文部科学行政です。
福祉の分野になりますと、厚生労働省です。人権は法務省、犯罪、非行は警察、地方の教育、総務省、青少年健全育成は内閣府の問題です。
つまり、縦割りなんですよね。だから予算もバラバラ、プログラムもバラバラ、お互いが縄張り争いをする。子供は関係ないですよ、子供は子供なんですから。
もう少し、総合的に能率的に豊かにできないか、お金つけるのは財務省です。きちんと財務省にも問題意識を持ってもらわなければいけない。だから、総理が開催する教育再生会議というものを官邸に作る必要があったのです。私と伊吹大臣がけんかするしない、そんなことあるはずがない。まず、子供たちをどうするか。それが第一の目的でお互い役割分担しスピードをもって、充実した教育再生の環境をつくろう、これが一致した思いでございまして、事実安倍総理が開催なさいますが、官房長官、文部大臣も教育再生会議のメンバーなんですよね、対立する訳がないですよ。教育再生会議のメンバーでいらっしゃるんですから、伊吹文部科学大臣は。

座長はノーベル賞受賞学者の野依先生、他にワタミフーズの渡邊社長、百ます計算の陰山先生、参議院議員のヤンキー先生、劇団四季の浅利さん、林家三平師匠女将さん、海老名佳代さん、元オリンピック選手の小谷実香子さんなど17名の有識者の皆様によって教育再生会議をスピードを持って子供たちのためにということで会議を開いたわけでございます。
私が事務局長になったとき森元総理と塩川先生が私を呼んでくださいました。塩川先生は中曽根内閣の時に文部大臣でいらしたんですね。中曽根内閣の時も臨時教育審議会というのを政府に立ち上げスピードを持って教育改革しようとした。教育って誰でも大事だと思うと思われるでしょうが、内閣の最重要課題として旗を立てる内閣はほとんどないですよ。
中曽根先生、安倍先生、小渕・森内閣で教育基本法改正しようとしましたが、志半ばでうまくいきませんでした。ですから、ほとんどないんです、教育改革を旗に揚げる内閣は。と言うのはたいへんに難しいからです。スキャンダルの暴きあいになったり、政権を倒すものすごい風圧が強まるからですね、このテーマは。それくらい機微に触れる難しい問題であることを歴代の総理はご存知であるが故に触れなかったのです。本気で触れようとしなかった。中曽根内閣はそれをやろうとした。しかし途中で国鉄民営化とういことで、様々な過激な組合、革丸を含めて戦わなければならなくなった。それで臨教審は本気で戦いができなくなってしまったんですね。政権というのは権力の生産と消費が日々繰り返されるというものでございます。2照明作戦、ものすごい強烈なものを二つ抱えて戦い続けるということはものすごくしがたいことです。中曽根内閣は国鉄民営化、こっちにシフトして、臨教審は会議・会議・会議・・・2,000時間会議しました。そして塩川文部大臣が答申を受け取られた時には1mの作文だったそうです。
先生がおっしゃいました。「作文書くのはいくらでもできるよ。議論はし尽くしたといってもいいくらいにした。教育というのは百人いれば百人、千人いれば千人、いろんな意見がある。そのどれも正しいでしょう。しかし、どれも正しいといって作文書いてたら教育改革はできない。君が今やることは優先順位を決めてやり始めること。即ち、法律をつくること。予算を付け替えること。これだよ。しかし、それをやろうとしたときに、なんでこれもやらないのとか、それだけじゃたりないとか、何とか…っていろんな・・・になるだろう、しかし、やり続ける。 これが大事だよ。」
森元総理もおっしゃいました。「小渕元総理の時に教育基本法改正やろうとしたけど、志半ばで倒れられた。自分が小渕総理の遺言を受けるつもりで教育基本法改正を日程に載せようとした途端暴風雨だった。」いろんな発言の中で意図的にピックアップされて、暴風雨を吹きまくられ、愛媛丸が沈没した、あれは冬だったにも拘らず、なぜか真夏のゴルフの格好が何回も何回もオンエアされる。そういうような形で、とにかく森内閣を一刻も早く倒そうというような、ご本人も言っておられましたが、「森内閣なんて3ヶ月で倒してやる」とマスコミの人たちが豪語していたということも聞いたと、そういう中でなかなか厳しく思いはありながら、教育基本法改正をすることができなかった。安倍総理はそれをご覧になられていてこれは大変なことだとお解りかりになられて、安倍内閣、最重要課題、教育再生とおっしゃっていらっしゃるんだから、事務局長のお前がぐらついてはいけない。しっかり支えるんだと言われました。ほんとにお二人の先生のアドバイスを何度も何度も思い返しながら歩いてきました。

第一回目の報告書は通常国会が始まる前日1月24日でございました。いじめや未履修問題等々、社会の意識が高まっておりました。私は塩川先生のアドバイスが頭にありましたので、ただの作文では終わらせたくない。どんなに批判を受けようとも一歩でも二歩でも前進できる、必要な法改正、必要な予算の付け替え、これに至する(しする)第一次報告書でなければ意味がないと思いました。
4つの緊急対応として100%実現してほしいという思いで皆様がおまとめしてくださったのが、一つは教室のいろいろな規律に関する通知の見直しです。
60年前に出されたきりで60年間見直されておりませんでした。60年ぶりに見直していただきました。たとえば、教室で授業中うろうろしている子がいたら、座りなさいとか、後ろで立ってなさいとか言ってもいい。授業中携帯電話をしていたら、それを取り上げてもいいですよ、というような通知です。馬鹿げている通知でしょう。そんなの当たり前じゃないですか。通知なんか出さなくても。しかし、通知をださなければそれができない。これが異常さなんですよ、今の。「何の権限があって先生は俺の携帯取り上げるんだ」子供が言う。親もその取り上げた時間帯の携帯の基本料金払えとねじ込んでくる。もぉ大変な状況なんです。そこからモンスターペアレントとして取材が始まりました。「いやぁ、大変らしいよ。理不尽な親の訴えでへとへとになっている先生たちがいるんだ」一生懸命マスコミが取材してくれました。そして先生方も声をあげるようになりました。
こんなにひどい不条理なことが起きているんです。それが基で第2次報告書では学校問題解決支援チームというものを必要なら教育委員会作ってください。警察OB、弁護士、本当は悲しいことですよ。しかしそういう専門家が先生を後ろから支えてあげないと、護りきれないくらい、とんでもない非常識がまかり通っているんです。学校問題解決支援チーム作って下さい。第2次報告書に書きました。そして骨太方針に入れました。8月31日来年度の予算編成概算要求が始まります。おそらく学校問題解決支援チームは予算つくと思います。そういう形で問題意識をあげる。マスコミが一生懸命取り上げてくれる。今まで沈黙して打ちひしがれていた先生や保護者も声をあげてくださるようになる。じゃあ具体的にどうしたらいいのと、処方箋を書く。そしてその処方箋に予算をつけてもらう。こういうプロセスをこれからもやっていきたいと思います。
第一次報告書に戻りますが、あと3つ法律を改正するようにと提言致しました。
一つが学校教育法。学校というところは校長先生、教頭先生、あとは全員平教諭なんですね。普通会社は課長さんとか部長さんとか局長さんとかいっぱいいらっしゃいますよね。中間管理職、それがないものですから、学校によっては職員会議が最高の意思決定機関といって校長先生の社長さんのいうこと聞かないんです。良心的な社長さんはノイローゼになって自殺しちゃうこともあるわけですよ。副校長、副主管を置いてきちんと組織がマネージメントできて、よい教育が行われるように、また、教育基本法の改定を受けて教育の目標、家庭教育の支援、幼児教育の大切さ、生涯学習教育、地域、家庭、学校の連携、職業教育、そういうことも含めて教育の目標、学校教育法という形で成し遂げてほしい。これが一本目の法律です。

二本目の改革は教育委員会のあり方です。地方教育行政法の改正であります。
いじめ、未履修があっても一生懸命頑張る教育委員会もあるけど、蓋をして事なかれ主義で済まそうとする教育委員会もある。これはおかしいじゃないか。地方分権・学校の自由裁量の拡大、これは当然の流れなのです。でも、その自由を拡大するためには異常な暴走や異常な歪みから子供を救わなければなりません。文部科学大臣に責任をもって是正の指示、要求ができるようにする。今までできなかったんですね。10兆円の税金を投入しておきながら。調査はできない。子供や親が悲鳴をあげても事なかれ主義のところであれば門はそのまま閉ざされていた。フェアネスというものを確立するためにも、そういう関係が必要ではないか。なにもかも箸の上げ下ろしまで国家が規制するということではないのです。地方分権・学校の自由裁量の拡大、これからもっともっと校長先生に様々な力を与えることによって多様な、自由な教育ができる、その学校で特色のある教育ができるように展開していきたい。たからな非常識があればチェックして正していくということです。

三つ目が教職員免許法の改正です。ケノムとかいろいろ新しい知識がいっぱいあり、知の時代と言われています。子供たちのほうがよくわかっている。10年に一度新しい知識を学びなおそうじゃないか。不条理な親の対策もこんな風にできますよ。いろんなことを研修で学ぶ、すばらしい教え方、すばらしいITの教材など体験してもらい、自信をもって教壇に戻っていただく。不適切な先生は研修を受けて、合格しなければ免許更新できない、あんまりおかしな先生は研修に合格しないと教壇に戻れない、という形で子供たちを守る。
この3法でした。すみやかに国会に提出することを願う、と最初にかいてあったんですね。ところが総理は平成19年の通常国会に提出と書き直してくださいと言われました。次の日から通常国会ですよ。どうやって・・・ほんとに驚きました。伊吹大臣もびっくりされています。普通法律改正は特に教育は時間がかかるんです。外圧がない、お金がどうこうがない、進学論争に発展することもあります。協力者会議で何年も揉んで、中教審でまた、2,3年、中教審というところは日教組の委員長や書記長がメンバーのときもある。労働組合も入っている。それぞれの組織の、それぞれの学者の代表が組織を背負ってやってきますから、結論に達するまで時間がかかるんですね。何かに切り込む法律があればあるほど与野党が対立します。国会がややこしくなります。「吊るし」といって国会に提出されていても審議にかけない、吊るしておくんです。国会度々またいでいきますから、何年もかかるんです。通常国会に提出、大変なことだと思いました。しかし、総理の決意は固くて子供たちを守らなければいけない、スピードをあげなければいけない、ということで、伊吹大臣は教育再生関連推進法制度の推進本部を作られました。非常事態宣言です。大臣自ら本部長になり中教審、朝から晩まで土日もホテルに缶詰でやってくださいました。ふつうなら、1年2年かかる時間数をしっかり時間をとって一ヶ月ちょっとで結論だして下さいました。そして国会審議におろす、国会議員はいくつもの法案を抱え委員会を掛け持ちしています。毎日分教委員会を開くわけにはいかないのです。ですから、安倍内閣最重要課題教育再生というのであるならば、特別委員会を作ろうと国会対策委員会で決めてくださったわけです。特別委員会というのは週に2回3回じゃありません。月火水木金、朝から晩までやります。そして、最優先で文部大臣も官房長官も出席しなければなりません。総理も要所要所で出席しなければなりません。こういう質において普通の常任委員会とは全然ちがうグレードの審議会が始まるんですね。衆参両院112時間という長い審議でございます。聞くところによると、戦後5番目に長い会議ではなかったか。
1番目は岸内閣の日米安保、2番目は佐藤内閣の沖縄返還、3番目は細川内閣の政治改革、4番目は小泉総理の郵政民営化、そしてこの教育改革、長時間審議を経て6月20日に教育3法成立したわけです。これに基づいて学習指導要領も改善していかれるでしょう、いろんなことが始まっていくだろうと思っています。第一次報告書ではゆとり教育の見直し、これも大きな一つの提言、方向性を示すものでした。なにしろゆとり教育30年やってまいりまして、ハンドル切り直すの大変です。皆内心おかしいなぁと思いながらも30年やってますから、関係者もいろいろで、自分がやってきたこと否定される気持ちになる。ゆとりは大切です。でも現実に行われていることはゆるみ教育なんですよ。ねぜ、中学3年間英語の必修単語507あったのを100にしたのですか。英語の力落ちるの当たり前じゃないですか。29カ国で英語TOEFL試験をしたら日本28番目、びりは北朝鮮、なんでここまできたんですか。内容抜きすぎたからでしょ。47都道府県教えないから、北海道がどこにあるかわからない小学5年生半分超えちゃった。基礎がなければ考える力育たないでしょう。ということを一つ一つ具体的に言って。授業時間も減らし過ぎましたよ。日本は今小学校3,900時間。アメリカ、フランス、カナダ5,000時間です。5,000時間と3,900時間、やれ詰め込みに戻すのか、いろんなこと言われましたけど、一つ一つ具体的に実証的に、そうではありません、ゆとりを持って教育するのはあたりまえです。でも、ゆるみ教育は子供たちが不幸です。基礎体力がなければスポーツも楽しみも味わえない。基礎学力がなければ考える喜びも育たない。最初の頃は与党の協議会でぼこぼこにやられました。何考えているんだ。しかし世論は圧倒的に支持してくださったんです。世論は教職免許法も、ゆとり教育見直しも8割が賛成でした。それによって軌道修正が図られようとしています。第2次報告書では授業時間10%増、土曜日も使っていいですよ。これもまた歪んで報道されるんですね。すべての学校で土曜日に授業しろなんて一言もいってない。やりたい学校はやってください。土曜日休みたい学校は休んでください。授業やってもいいですし。スポーツや芸術活動何でもいいです。要するに今まで土曜日は休みにしなければいけなかったんですね。それをどのように使ってもいいですよ。使わなくてもいいですよ。というように規制を止めたわけですね。土曜はそれぞれの教育委員会、それぞれの学校で自由にやってください。校長先生決めてください。皆と一緒に決めてくださいということなんです。副校長、副主幹、第2次報告書で作ることにしました。であるならば、昇進・昇給のシステム、給料のシステム変えなければいけない。それから、部活、一生懸命やっている先生、もう今はないですね。日曜日に一生懸命試合に行っても交通費にも足りないような、まぁ、お金のためにやっていらっしゃるわけではないでしょうが、それでもひどいじゃないか。部活代出しましょうよ。という形で頑張っている先生のこと当然のことながら応援していこう。それから、困難を抱えている学校に先生を適正配置、加配していく。それから、これもマスコミ的には話題になりました道徳の充実です。
今、道徳は「時間」で「教科」ではないんですね。知育・徳育・体育、知徳体なんていいますが、国語・算数・理科・社会・体育は授業なんです。しかし、道徳は授業じゃない。教科じゃないんです。だからやってもやらなくてもいい。中身も先生の好き放題。
「こころのノート」という副教材一応文科省作りましたけど、使われていないところがほとんど。もぉ何やってるかわからない。ですからきちんと教科に位置づけて多様な教材、教科書を作って年間計画を作って充実していってほしい。ひどいマスコミもあります。価値観を国家が押し付けるのか、軍国主義に戻るのか、なんでそんなに突然飛躍するのか理解できないんですが、しかし、正直、親切、勤勉、チャレンジ精神、親孝行、すばらしいじゃないですか。二宮尊徳の生き方、ナイチンゲールの生き方、すばらしい生き方のモデルを知ることによって憧れることができます。憧れの種を心の中に蒔くということはすばらしいことですね。自己実現しなさいといわれても種がなければどうして自己実現ができるでしょう。自己実現、多様な個性の活動ができるようになるためにも基本的なすばらしい生き方のモデルをもって示す。道徳の教科書だけじゃないです。音楽、日本の四季のすばらしい歌も心を育てるでしょうね。今は「我は海の子」なんて「煙たなびくとまやこそ」ぼろっちい小屋、これは差別用語だからはずしましょう。子守唄も減りましたね。私なんてべそかきかき未熟なお母さんでしたけど、自分のふるさとの子守唄を歌い、夫のふるさとの子守唄を歌うことによって、あぁ、これは自分の子供じゃないんだな、夫のご先祖様と私のご先祖様のずっと命のバトンリレーが行われて今こうやって授かっている。
いやぁもったいないな、と心がふっと違う次元から自分の子供をいだくことができるわけです。そういう心根を育むことも大事です。音楽の教科書も大事、国語でもすばらしい生き方の物語を載せるのもすばらしい。掃除、トイレの掃除もきちんとする。給食の時もしっかり「いただきます」といって天地の恵み、農作業をしてくださった方への感謝の気持ちを胸に刻むことも大事なことです。サッチャーさんは学力だけじゃなく「スピリチュアル。デベロプメント(魂の開発)」それも一つの柱にしたんですね。今は保守党ではなく労働党政権ですが、まだ引き継いでいます。毎日子供たちお祈りしているんですよ。
それぞれの宗教でのお祈り、特に宗教を持たない子はメディテーションかクワイエットタイムといって静かに何かに想いを馳せる、そういうことを今もやっています。日本でも給食の戴きますという一瞬、あるいは、先生が教室に入られたら全員起立して「先生教えてください、よろしくお願いします」くらい言ってもいいと思うんですが、それは各学校で決めればよい。徳育ということをもっともっと関心を持たなければならないのではないかということを提言させていただきました。
それから、大学、大学院のレベルアップ、もう今半分以上大学に行くわけですよ。ABC書けなくてもいくわけです。でうから、大学、大学院の質の確保が問題になってきます。質の確保と共にレベルの品質向上ということも問題になってきます。大学、大学院改革に予算をつける。9月入学やってもいいじゃないか。イギリスではギャップイヤーといってウイリアム王子は1年間南米の方にトイレ掃除かなにかで行っているんです。日本でも日本版ギャップイヤーとして、4月に入学してもいいし、6ヶ月間猶予して9月に入学してもいい。自由意志です。卒業も今は単位を詰めれば3年か3年半で卒業できるので、9月に入学して皆と一緒に4月に卒業してもいい、一斉に4月入学ではなく9月でもいいように大学に予算をつけましょう。9月入学推進ということを書かせていただきました。
この4つの項目も学習指導要領の見直しがこれから始まる、教員給与の改正も来年の通常国会であげると第2次報告書にまとめさせていただきました。
この第2次報告書も世論調査いたしますと、徳育の強化、土曜の活用も7,8割の支持を頂いています。それから親学が消えたという報道がありますが、完全な誤報です。親学、家庭教育支援というのは改正教育基本法の10条にしっかり書かれているんです。消えるも消えないもない。それで私どもは、「三つ子魂百まで」とか「三つ心、六つ躾、九つ言葉で末決る」とか、民間でいろんなこといわれているでしょう、あれが脳科学で今証明されているわけですよね。脳科学者、小児科学者、発達心理学者、親学の専門家とか実際家庭教育支援、地方の教育委員会いっぱいやっています。そういうすばらしい実例などいろんなことを聞きました。ヒアリングもしてたんですね。親学の定言を教育再生会議が上から押し付けるように出すとか出さないとか報道がありましたがあれも誤報なんです。
たとえば、0歳から2歳ではテレビを長時間見せると言語の発達が遅れますよ。これは日本小児学会が言っているんです。脳科学界ではこういっています。言葉かけが大事です。そういうことをまとめている途中に教育再生会議がえらそうになにかを押し付けようとしているという報道がでました。そうではないということで、第2次報告書の黄色い裏の方に書いてありますが、日本学術会議はこういっている、日本小児科学会はこういっています、と少し多めに載せました。親学、家庭教育支援というのをしっかりと第2次報告書の中に柱として載せました。しかしです。マスコミ的には親学腰砕けになったと、こういう誤報に今なっているんです。親学、家庭教育支援は本当に大事です。不安を抱えた親を支えなければなりません。家庭教育支援は骨太方針にしっかり位置づけられました。この黄色い第2次報告書6月1日に出されましたが、安倍内閣骨太方針2007 安倍内閣で初めての骨太方針です。51ページ中9ページを割いて第2次報告の教育再生の部分が入ったんです。
親学も入りました。ですから概算予算請求、親学きっちりと予算がつくはずです。8月23日つい先日も私たちはそれを要求してきました。ですから、抽象的な議論をしているんではなくて、しっかりと書き込んで法改正をしていく、そして予算を付け替えていく、小泉内閣時代の骨太方針というのは、経済財政諮問会議が作るのが骨太方針ですから、歳出歳入、成長率底上げ、構造改革、そういうのですべてだったんですね。安倍内閣の骨太方針は安倍総理の哲学でございます。サッチャーもレーガンも考えていたように、経済・財政成長そういうものは教育再生と車の両輪でなければ成しえないんだ。そうですよ、年金だって先輩たちを支えなければ。この国に学ぶ場を与えていただいた。世のため、人のために税金を払いたい。年金問題もきちんとやろうじゃないか。国民の総意がなければ、国民全体が大きな家族のような気持ちにならなければ、どんなに修正したってつぶれます。
経済、財政もそうです。勤勉な心を持っていなければ。失敗しても挫けない。また新しいチャレンジの場を用意されたらやってみようじゃないか、と思うような子供たちが育っていなければ、経済、財政、年金、社会保障、みんな絵に描いた餅です。ですから、安倍内閣教育再生を骨太方針の中に51ページ中9ページを割いて入れたんです。このことは本来大ニュースです。安倍総理が何を考えて自分がやりたいことをやろうとしていらっしゃるか、これはニュースです。しかし、全く報道しようとしません。絆創膏がどうしたとか、強気のなんとかとか、抽象的なことですよ、教育3法だって、拙速、十分審議されずと報道されたんです。あれだけ長時間審議しといて。全く事実ではなく悪いイメージがつくようにだけ非常に感情的な報道ぶりなんです。残念でしたね。
先日も元宇宙飛行士毛利護さんが官長の日本科学未来館に教育再生会議でいきました。
なんたってノーベル賞学者が座長です。夏休みで子供たちが一生懸命宿題やっていました。いろんなマスコミがきました。NHKも。最後に野依さんと毛利さんで対談してもらったんです。お二方、理科が好きになったきっかけは何ですか?毛利さんがおっしゃいました。「そんな難しいことじゃないんですよ。小さい頃お母さんと歩いていて、買い物のときでも、母がきれいねっていつまでもうっとり花を見ているんです。お星様をきれいねっていつまでもうっとり見ているんです。その母の姿を横で見て、なんて美しいんだろ。花も星も美しいけど、それをうっとり見ている母も美しい。その心が自分の理科への思いを育ててくれたんですよ」野依先生も「田舎で野山を駆け上って、野豚といわれた。虫を捕まえ、いろんな遊びをし、その中で心が育った。理科教育充実させなきゃいけない。しはし、その基は情緒ですよ。しかも幼い頃の情緒ですよ。」すばらしいでしょ(拍手)全然カメラ撮らないんですよ。どうして?ニュースにならないから。ニュースですよ、これは。夏休みで子供たちが一生懸命宿題やっている、しかも宇宙飛行士とノーベル学者のこのすばらしい話、2,3分でいいから流してくれたら、家で見ているお父さんお母さん、「散歩の時は
花みてやろう」なんてなるでしょう。こういうニュースセンスの異常な歪み、残念ですが、愚痴言ったって仕方ありません。総理は私の百万倍も更に我慢し「どうして自分の思いが伝わらないだろう、しかし今ここで踏ん張り続けなければだめじゃないか」という思いで歩いていらっしゃるんだと思います。
この4月に43年ぶりに全国学力テストが行われました。別に教育再生会議は日教組とだけ戦っているわけではないんですが、昭和30年代、日教組は三つの闘争をやりました。
全国学力調査反対闘争、勤務評価禁表闘争、道徳教育反対闘争、この三つをやっています。そしてずっとこのままやってきた歪みというのはあるんじゃないでしょうか。
9月に結果出ます。どこの学校、地域が問題を抱えているかわかります。大阪は様々な困難な地域があります。改善計画書出していただいて教育委員会、場合によっては国が応援する。という形でどういう困難なのか。早寝早起き、塾に行っているか行っていないかというような生活習慣調査もやっています。学力調査だけではありません。どういう風に子供を抱きしめ育んだらいいのか。改善計画を出して一緒に考えましょう。ということがこの9月から始まるんです。もう安倍内閣、なんだかんだ、弱体だとか、文科省の役人の中にはせっかく始まった学力調査いつまで続くかわかりません、なんていう人もでてきていますからね。これは本当に問題意識を持ってもらわないと続けられないことだなと思っています。困難を抱えている地域、学校に人を送る、お金をつける、頑張れ、頑張れ、子供たちを救ってやりたいんです。底上げしたいんです。そしてそれと同時に骨太方針にも入れました。小学校の子供たちに一週間の自然体験、集団宿泊体験、中学生はご近所のいろんな職場を体験する。大人のすばらしい働く姿を見ていただく。一週間の社会体験。高校の奉仕活動の必修化。これにも来年度の予算つける、こういう形で骨太方針に入れていただきました。もう、狭い狭い改革じゃないんです。社会総がかりでやりたい。土曜日、放課後、地域社会の皆さんが参加して土曜日放課後活動ができるように、一つの小学校、公立小学校、全公立小学校、2万3千校に5百万円ずつお金つけました。今、6,000校で始まっています。再来年には2万3千校すべての学校でその活動ができるようになるでしょう。
継続が大事です。サッチャーさんだって11年かかったんです。レーガンだって10年かかったんです。安倍内閣一年で倒してどうするんですか(拍手)やっと法改正した。そして今年度の予算、教育再生関連予算、4.2%増獲得しました。来年も獲得したいんです。予算というのは一年二年獲得しながらやっと数年目ぐらいからその成果が感じられてくるものでございます。教育再生会議第3次報告書、年末に予定しています。予算が具体的につく直前でございます。総理はおそらくこの第3次報告書を梃子にして予算の付け替えを大きくやりたい。税制改正も教育改正というような切り口の視点でもってやりたいとお考えでしょう。明日はどういう第2次内閣布陣になるかわかりませんけれども、私は安倍総理の教育再生への情熱、想い、愛情、これはぜひとも国民の皆様と、途中にメディアというものがありましてなかなか素直に伝わらないことがつらいところでありますが、愚痴を言わずに頑張りたいと思っておられる総理を少しでも多くの皆様のご理解がいただけるよう、私はこの先どうなるかわかりませんけれども、どんな場所からでもお支えしたいと思っています。ありがとうございました。

  
   
平成19年度総会議事録

日 時  平成19年8月26日(日)13:10〜13:40

会 場  豊中市男女共同参画推進センター すてっぷ「視聴覚室」

総 会  司会 前川
     進行 @ 開会の辞  司会
         A 理事長挨拶
         B 議長選出  司会者 木下吉信理事を指名 満場一致で可決
           1号議案  18年度事業報告及び決算報告
            @ 報告(増木)・・・・理事会の議事録をもって報告書とする
            A 監査報告(樋口)
            B 質疑
            C 採決        満場一致で承認
           2号議案         会則変更の件
            @ 議案説明(北川)
            A 採決        満場一致で承認
           3号議案  理事・監査選任
            @ 議案説明(北川)
              新理事;辻大阪市議、新監査;阪本治男〔宝塚〕
            A 採決    満場一致で承認
           4号議案  理事長選任
            @ 理事選任(北川)
               ――― 休 憩(1分) ―――
            A 理事長発表(北川)  辻淳子大阪市議を選任
            B 新理事長挨拶(辻)
           5号議案  19年度事業計画案および事業予算案承認の件
            @ 説明(増木) 
              平成19年度の活動方針
               @国旗国歌 A男女共同△の監視 B改正教育基本法の推進 C学力低下問題 
          DHPの充実 E「親学」を勧める
          
◎ 前年度に引き続き、教育正常化(特に上記事項)を強力に推し進め、特に、
            運動の基本である、国旗、国歌の尊重に力を傾注していきたい。
               ※ 集会、勉強会等を活発に
            A 採決    満場一致で承認
        C 議長降壇、挨拶(司会)
        D 閉会の辞   (司会)