文部科学大臣 渡海紀三朗殿
平成19年10月14日

                                           教育再生・地方議員百人と市民の会
                                             理事長 大阪市会議員 辻 淳子 
     
                       「教科書検定の独立」に関する要望書

私どもは「教育再生 地方議員百人と市民の会」(通称「百人の会」)と申します。全国二百数十名の地方議員並びに市民を中心に組織し、現・元衆参両院議員、大学教授ら学識経験者を顧問になっていただき、現職の教師ならびに保護者等から寄せられる教育に関する諸問題に対し、「教育の荒廃を直視し」「地方議会を教育改革の場としてとらえ、なかんづく健全な学校教育の再生をめざす」ために活動している市民団体であります。

さて、マスコミによりますと、高校日本史の教科書検定意見で、沖縄戦の集団自決に日本軍の強制があったとする記述が削除された問題で、渡海大臣のお言葉として「教科書検定に政治介入があってはならない。」と報道されております。
また、検定意見に基づき記述を修正した教科書会社が2日、(10)月内にも文部科学省に旧日本軍の関与を復活させる形で記述の「訂正申請」を行う意向を固め、近日中に申請するとの報道もございました。
私たちは先の大戦で沖縄県民がご苦労をされ、多くの犠牲をはらわれたことには深い悲しみと哀悼の意を禁じ得ません。しかし、大臣が仰るように教科書検定には政治介入が絶対あってはならないと思います。多くの集会による圧力、時の政治状況によって教科書検定の扱いが変わるようでは、教育の根幹、教育行政の信頼を揺るがすことにもなりかねません。
そこで私たちは
@ 教科書検定に一切の政治介入を排除すること。
A 教科書検定はその独立性を保つこと
 以上、厳に守っていただきたく、要望いたします。