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市川市の男女共同△条例改廃議案の可決

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【日本時事評論社 平成19年1月19日号新聞紙記事より、テキストスキャンしました。スキャン感度による誤字にご注意下さい】

国民を愚弄する”ジェンダーフリー”条例を廃止
       美辞麗句の裏に隠された左翼の本音を見抜く


インタビュー

「左翼のまやかしを正す保守派の旗頭」
          市川市議会議員 高 安 紘 一 氏



自ら過ちを改める


ジェンダーフリー条例の改廃議案の可決、おめでとうございます。

 ありがとうございます。志を 同じくする皆様方のご支援に心から謝意を表します。実にありがとうございました。お蔭様で平成十八年十二月六日、われわれが提出しました「市川市男女 共同参画社会基本条例」案が、市議会本会議で議員総数四十一名中、賛成二十二名、反対十八名、棄権一名で可決成立致しました。本年四月一日施行です。従って「市川市男女平等基本条例」という名のジェンダーフリー条例は廃止されることになりました。


大接戦、僅差でしたね。

 一名が棄権に回りましたので 四票差となり、僅差と言ってい いのですが、この四票の開きと いうのは大きいですね。従来、 地方議会に限らず保守系議員の 賛否表明は、土壇場になってひ っくり返るという例が多いので すが、市川市議会では棄権一名だけで落ち着きました。
 何しろ、反対討論に立った左翼の皆さんはベテランの論客ばかりで手慣れたものでしたが、こちら賛成討論の発言者は逆で皆、一期生の新人議員。それも初々しい若手ばかりでした。あまり政治用語も身に付いていない議員もおりました。しかし、私はそれで良い、いや、それだから良いと思いました。
 なぜなら、左翼の皆さんがジエンダーフリーという最もらし い言葉を発明して市民を催眠術に掛けたわけですが、普通の市民はどう思ったか、生活現場の反応として意見を述べる必要が あると思ったからです。
 そのためには普通の生活用語を使ってジエンダーフリーを批判し、男女の性差、違いを無視 した男女混合合街、騎馬戦、自制心と思いやりを欠いた放任教育、行き過ぎた性教育を見た場合、普通の市民が現実の生活感 覚で捉えた場合、どう思うか。それを吶々と語れば語るほど、 ますます市民の生活感覚に踏まえた意見が議会に反映されようというものです。
  左翼の皆さんはびっくり。賛成討論が終わった時点で、『保守陣営の切り崩しはできない』『無理だ』と諦めたそうです。


なるほど作戦勝ちということですか。

 そんな簡単なことではありません。廃止される旧条例はわれわれ自身が四年前に制定したものです。いくら左翼の皆さんに巧妙に操られたと言っても自らの責任を免れるものではありません。責任を取らなければなりません。論語にも「過ちを改むるに憶ること勿れ」とあります。議会の責任を全うしたかったわけです。
 それで行動を起こそうと思っている時、私の母親、もう九十四歳になるのですが、「教育はいま、どうなってんの?」と私に問い掛けてきました。母親は元教師ですから最近の親殺し、子殺し、教育現場の混乱を伝え るニュースには敏感です。『ああ、これは申し訳ない、この質 問に応えられないようでは政治家失格になる』、そう私は思いました。



議員定数を減数した実践

それで「血判状」と名付け た盟約書を取り交わした?

 最後まで戦えるかどうか、見 極めるには有効な方法になりま した。数年前、市議会議長に選 出された時、議長職権で本会議場に国旗掲揚をすることができ たのですが、私はあえて保守系議員二十三名に「血判状」を回し、 皆の総意で国旗を掲揚するのだという形式にこだわりました。 お蔭で結束を固めることができ ました。この後、二名の落伍者が出たのですが、両名共、次の 選挙で落選しました。神様は国旗、国歌に背を向けた者には議 員バッジを付けることを許されなかったのですね。


議員には天命がある?

 議員はただ単に当選すればいいというものではありません。当選して何をするかが問題なのです。たとえば、かつて市川市の市議会議員定数を二名増員し四十六名にしようとしたことがありました。節税が叫ばれている折、何たることか、私は真意を疑いました。
 そこで元々、教育者としての真骨頂を貫いて生きてきた父親に相談しました。すると父親日く、簡単なことだ、お前が辞めればいい、自分自身の辞職を前提にして議員定数の減数を提案 したらどうか、と。なるほど、 私は直ちに増員二名案に代わっ て、逆に二名減数する議案を提出し可決成立させました。その 結果、二人分の歳費四年分で約 一億円を節税できました。これは周囲の度肝を抜いたようです。 怖い男だ、と言われました。


脈々と流れる「熱い血」と いうか、心を感じますね。

 私には政治家としての心構えを形作る二つの政治信条があります。一つは「日本の心を取り戻そう」、二つは「市川市と船橋市を大合併しよう」です。昔、父親に聞いたところ、「合併話しは政令指定都市を目指すことだろうが、これは三十年かかるな。そして、日本の心は一生かかる」ということでした。
 振り返って見ると、やはり、その通りになっています。いまもこの二つの政治信条のために生きているようなものです。



男らしさ女らしさ

ジエンダーフリー条例を廃 止した理由は何ですか。

  『ジェンダーlフリーl条例』は現実に存在する男女の性差と違いを無視して立論しています。 そのために何事においても男女が「自立的個人」となり、「対等な立場」で関わり、権利として性と生殖(セックス)を、主張するという不自然かつ奇妙な構造を生み出してしまいます。
 しかし、われわれは、新条例 の「第三条」に「基本理念」として纏めているように、「男らしき、 女らしきを否定することなく、 互いにその特性を認め合い、尊厳を重んじる社会」の実現に励むとうたっております。現実に存在する男女の性差、違いを認めることから出発しています。 あるものはあるのです。

||極めて現実的かつ具体的な 配慮が行き届いてますね。

 特に重視するのは、「専業主婦」 です。「第四条」の「実現すべき姿」に「専業主婦を否定する ことなく、現実に家庭を支えて いる主婦を家族が互いに協力し、 支援する家庭」という項目を加 えたのはジェンダーフリー論者の主張点と異なります。
 また「子を産むという女性のみに与えられた母性を尊重するとともに、育児における父性と母性の役割を大切に」する家庭を実現するという条項も入っております。地域でも「男女がその特性をいかしつつ、平等に地域の活動に参画し、互いに協力していくことができる」ようにするとしています。
 ところで、職場とりわけ「自営の商工業又は農林水産業において、女性の労働が正当に評価される」ように努めるとなっているのは、大企業に偏重する傾向が見られる左翼の皆さんと違って、中小零細、自営の商工業などの業態に応じて現実的な配慮がなされています。注目して欲しいところです。
 最も心配される教育の場でも「男女が互いにその特性を尊重 しつつ、それぞれの人権を大切にする教育」「必要に応じて適 切に名簿の作成が行われる等、 区別と差別とが混同されることのない運営」の実現をうたい、 特に「男女別室での更衣等が行 われる等、思春期の性別に配慮した教育」「社会生活に必要な家事、子育て、介護、ボランティア等の体験を重視した教育」を行うとしています。
 残された問題は、新条例に盛り込まれた精神が地域や職場、教育現場においてどのように実現されるか、かなりの混乱は覚悟ておかなければいけないでしょうね。



市川市の改正を全国の起爆剤に

左翼の皆さんは潔く敗北を 認めるでじようか。

 本会議場で賛成討論、反対討論をしている最中から左翼議員 の皆さんは意気消沈しておりましたね。出てくる発言が旧態依然として変わらず、発言バッターも同じ。いまのところ新しい対応が見られませんが、今後、街頭行動に出るかもしれません。 多分、彼らの頭は選挙モードに なっており、それどころではな いでしょう。
 大体、始まりを見て下さい。 彼らは、われわれの動きを暴露 し牽制するつもりで新聞各社に「{こんなことをやっている」と リークした。ところが、われわれは「マスコミ全社が揃わなけ れば対応しない」と答えた。そ して、全社勢ぞろいしたところで初めて公開して、全面展開した。 堂々とジェンダーフリー条例の誤り、隠された狙いを説明しま した。これで、世間に知れ渡ることになったわけです。 ところが、左翼の皆さんには特別な動きは見られませんでした。大したことはない」とわれわれを侮っていたようです。結局、「保守勢力には戦略戦術がない。最後の土壇場に行けばひっくり返えすことができる」と高を括っていた節があります。


左興は保守勢力の体質を見抜いているのでは?

 はい、左翼の読み通り、従来の保守勢力は甘いものです。見え見えの利益誘導にコロリと騙される。しかし、少なくともわれわれには通じません。自分で言うのも変ですが、われわれには従来の保守勢力には欠けている戦略戦術眼があり、先々を読んでおりました。それに、過去二年間、注意深く準備行動を重ねてきたわけですから大抵のことは想定の範囲内にあります。また散々、嫌がらせの電話やデマ宣伝に苛められましたし、その手口は知り尽くしておりま す。左翼の皆さんは人権だの、 平和だの、美辞麗句を並べますが、実際にやることといえば、 陰湿な嫌がらせと暴力に等しい苛めです。それを畏れて多くの 良心的な市民も口をつぐんできたわけですが、どうすれば勝てるのか、勝つ方法も身に付けま した。


沈黙してきた良識的な市民が立ち上がった?

 サイレント・マジョリテイ(声なき多数派)と言えば、左翼の独占用語でしたが、ようやく正 しい使われ方ができるようにな りました。総理大臣補佐官(教育再生担当)の山谷えり子さんが「市川はすばらしい」と絶賛 しているそうですが、それは条例の中身だけでなく、行動に決起した保守系議員と多くのサイレント・マジョリティの力を指しているのではないでしょうか。
 今後は市川市に限らず、千葉県全域、関東全域、全国の地方自治体、全部で千八百十七を数える地方自治体で活動する地方議員たちと情報交換ネットワークを築き上げ、事実上の「第二国民議会」になるような大勢力が生まれたら楽しいですね。巨大勢力になるでしょうね。

いま、日本会議が保守系地方議員の横のつながりを作ろうと発起人会を組織し、全国組織を作ろうとしていますね。

 保守勢力はなかなかまとまりません。一時的なお祭り、雰囲気的な集合に終わらず、しっかりと役目を全うできるようにしていただきたいものですね。