育再生・地方議員百人と市民の会
Top ごあいさつ 設立主旨等 関西行事案内 動等の記録 参加者、リンク集
入会申し込み 議会質問のお手本 推薦図書 選   挙 一般リンク 問い合わせご意見
動等の記録TOP 総 会 録 理 事 会 録 一般活動、集会録 会計報告
声明・請願・要請等 新聞・マスコミ報道 百人のニュース
百人の行事案内(記事)
仲間からの報告
My Home Page
「百人の会」のサーバーが容量不足のため、私、「活動の記録」は、MASUKI情報デスクに養子に出されました。
 
 活 動 等 の 記 録
総 会 録
 @ 平成22年度定期総会        A 任意団体百人の会解散総会  
 B NPO法人百人の会第一回総会

           平成22年8月7日 サムティフェイム新大阪
(大阪市東淀川)  
   
任意団体百人の会平成22年度(第11回)定期総会議事録

 議事  13時15分〜13時45分
      ○議長選出
       司会(前川)の発議により、全員賛成で木下吉信大阪市会議員を選出
       第1号議案  平成21年度事業報告及び決算報告
         @ 報告    (増木;平成21年度理事会議事録を示し)
         A 監査報告 (樋口;決算書を示し)
         B 質疑    (特になし)
         C 採決    (挙手により全員一致で可決)  
       第2号議案  役員選任の件  (増木が説明;全員留任
       第3号議案  平成22年度事業計画案および事業予算案承認の件
         @ 説明    (増木;予算案を示し) 
                 ◎適時、理事会開催
                 ◎ 弊会のNPO法人化(平成22年8月1日を目標に)
                 ◎ その他の事業
                   ・総会(NPO法人発会式を兼)
                   ・東京集会
         A 採決    (挙手により全員一致で可決) 
      ○その他    NPO法人化の件(移行の報告)
       【緊急動議】
        この際百人の会の解散総会、NPO法人百人の会の発会総会をやりましょう(北川)
                   (挙手により全員一致で可決)
      ○議長挨拶、降壇(司会)
 
   
任意団体百人の会解散総会議事録
 
 議事  13時45分〜14時15分
      ○議長選出
       司会(前川)の発議により、全員賛成で木下吉信大阪市会議員を選出
       第1号議案  百人の会解散に関し承認の件 
       第2号議案  平成22年度事業報告及び決算報告
         @ 報告    (増木;平成22年度理事会議事録を示し)
         A 監査報告 (樋口;決算書を示し)
         B 質疑    (決算書末尾は「繰越金」ではなく、「清算金」ではないか 北川
         C 採決    (挙手により全員一致で可決)
       第3号議案  財産譲渡の承認
         @ 説明    (増木;決算書を示し) 
         A 採決    (挙手により全員一致で可決)
       【緊急動議】
        任意団体百人の会を解散するにあたり、初代理事長木下吉信議員の「手締め」で解散したい。
                   (拍手により全員一致で可決;一本締めで解散)

      ○ 議長挨拶、降壇(司会)

    
NPO法人百人の会第一回総会議事録

 議事  14時15分〜14時45分
      ○議長選出
       司会(前川)の発議により、全員賛成で木下吉信大阪市会議員を選出

      ○定足数報告    (事務局長)
        @総会参加者は「社員会員」の申し込みがあったといたします。
        A社員会員45名、本日出席18名、委任状13名
         以上、定足数を満たしている。
       第1号議案 NPO法人設立の経過報告(辻)
       第2号議案 役員選任の件
        @ 説明     (増木〔案〕百人の会を引き継ぐ〔理事名簿〕) 
         A 採決     (挙手により全員一致で可決)
       第3号議案 平成22年度事業計画案および事業予算案承認の件
        @ 説明      (増木;予算案を示し説明) 
        A 採決      (挙手により全員賛成で可決)
      ○議長挨拶、降壇 (司会)

            
   
             基調講演 ヒゲの隊長 佐藤正久参議院議員   詳細は動画をご覧下さい

ある部族長 「佐藤、日本に帰らないでくれ、残ってサマワの街を一緒に再建してほしいんだ。
         あの苦労した土地もやる、家もやる。嫁もやる。」
ヒゲの隊長 「私は日本に嫁が」
ある部族長 「全然問題ない。イスラムでは嫁は四人までOKなんだ。日本に一人、サマワに三人、どうだ?」

・・心乱れる隊長! なんともったいない、折角の話を・・・

 冗談を言っているとお叱りを受けそうです。既報のとおり、弊「百人の会」がこの度NPO法人として再出発
いたしました。その記念すべき第一回総会に、ヒゲの隊長こと、前イラク先遣隊長 佐藤正久参議院議員に
来阪いただき、『自衛隊教育と日教組教育』と題し、ご講演をお願いしました。そのテープおこしです。 
※ ご講演のDVDもございます。ご請求ください。


 教育再生地方議員百人と市民の会のNPO法人取得おめでとうございます。そして、その第一回目の講演にお呼び頂きまして本当にありがとうございます。自衛隊には27年ほど在籍致しました。今年は異常気象と云われるほど暑い夏ですが、私がイラク・サマワで体感した一番暑い外気温は64度です。カンボジア、或いはシリア、レバノン、イラク、アフガニスタンなどに赴きましたが、そういう過酷な自然環境の中でも多くの国民は真面目に頑張っています。幸せになりたい、平和に暮らしたいという思いは、我々と全く同です。『思いやり』と『いたわり』という言葉がありますが、自衛隊はどちらを目指すべきだと思いますか?『いたわり』なんです。労働の『労』と書いて『労わり』と読みます。『思いやり』とは気持ちのこと。『労わり』とは気持ちプラス汗をかいて尽くすことです。
自衛隊は考えているだけでは駄目で、いざというとき実際にそれを行動で示さなければならない。災害派遣にしても国際貢献にしても、究極の場での体験はいずれ日本国を守るために役に立つだろうという想いで初めて参りました。
 自衛隊と一般の公務員との間には一つ違いがあります。それは自衛隊に入隊するときの宣誓です。私はそれをずっと持ち歩いてるんですが、こういうくだりがあります。
『事に臨んでは危険を顧みず、身を以って責務の完遂に努め、以って国民の附託に応える』
国民の附託に応えるのは警察や消防も同じですが、命を捧げるということを初めから宣誓する職域は他にありません。18歳の若者でも、入隊すればその宣誓書にサインをして読み上げるのです。でも本当に最初からそこまでの覚悟をして入ってくる者はほとんどいません。国を愛する、郷土を愛する、仲間を大切に想う。そこからがスタートで、学校教育や団体生活、或いは訓練を通じて、逐次、少しずつ積み上げていくものだと思います。むしろ『国防とは』などと最初からガチガチに固まっている人より、素直に上司や、教官の言うことを聞いたり、いろいろ自分で考えていく人の方が伸びていくような感じがしました。私も別に国防というものに強い関心があって防衛大学に入ったのではありません。私は福島の兼業農家の長男として生まれました。物理が大好きで、将来は原子力とか原子核の勉強がやりたくて東北大学を受験しました。福島からも近く親の負担も少ないだろうという考慮もありました。ところが叔父が事業で失敗し、祖父がその保証人になっていました。仕送りどころか、授業料も望めません。そのときたまたまお隣さんが自衛隊員で、防衛大学校と防衛医科大学校は受験料がタダなんだ、模擬試験代わりに受けたらどうかと勧められました。それで二つとも受験したら合格し、物理が勉強できるという理由で防衛大学校に決めました。
もう一つ、あるものを読み上げます。
『父や母に孝養を尽くし、兄弟はみな仲良くし、夫婦はお互いに助け合い、友達同士は互いに信頼し合い、人に接するときは礼儀をわきまえて接し、自分自身を慎ましく行動せよ。また多くの人には博愛の心を持って善行を行い、勉学に励み、仕事には精を尽くし、そして自分の知識の向上に努め、道徳を守る心を養い、自らすすんで社会公共の利益のために力を尽くし、公の仕事をするための努力をせよ』
 これは教育勅語の現代語訳です。全然、軍国主義でも何でもないでしょう。当たり前のことが書いてある。自衛官と言えど、やっぱり一番の心の支えは家族なんです。自衛隊には父兄会という組織があります。いざというとき国のために命を賭ける自衛官ですが、憲法上、その立場は曖昧なままです。まず、ご家族が彼らを支援し、国を守る彼らの支えとなるのです。次に『友達同士は互いに信頼し合い…』ですが、信頼しなければ命を預けることができません。「俺が右から行くから援護射撃を頼むよ」なんて、信頼がないとできません。礼儀、道徳、知識の向上も同じです。更に続きがあります。
『そして国の法律を守り、様々な規則に従い、万一非常事態が発生したときには、国家、社会のために自らを犠牲にして事にあたれ』
 まさにこの部分は、自衛隊、警察、消防、海上保安庁に全く当てはまる部分です。そしていざというとき命をかけるという自衛隊という武装集団は、まさに教育勅語の精神を受け継いでいると思います。こういったことをきちんと教育しなければ、「家の事情で任務につけません」などという話になってくる訳です。
 日教組関係の教師に、自衛隊とか軍といったものを『悪だ』と教えている人がいるそうです。自衛官の子供を名指しして、「勉強しないと○○さんのお父さんみたいになってしまうよ」などと言ったり、自衛官や警察官の子供を教室の後ろでずっと立たせていたりということもあったと聞いています。日教組教育の全く逆の精神要素で培わなければ、まともな自衛隊員は一人も育たないという感じを受けています。
 北方領土4島の名前を全部言える若者は少ないです。位置関係になるとお手上げでしょう。「北海道、本州、四国、九州を除いて、日本で一番大きい島はどこですか?」と質問して「はい、択捉島です」、「2番目はどこですか?」「はい、国後島です」。そう答えられる子供はとても少ないでしょう。ちなみに3番目は沖縄本島、4番目が佐渡島です。自民党の一年生議員に尖閣諸島は何県かと聞いたら、「福岡県」と言う。沖縄県だと言うと「対馬と勘違いしていた」と言うんです。対馬は長崎県ですね。日本の教育はこんなものなんです。どこからどこまでが自分の国の領土か、領海かまともに教えていないんです。お隣の韓国なんて、竹島のこと物凄く主張するじゃないですか。韓国の国営放送の一番最後は竹島(独島)の映像です。“独島”という軍艦もあるし、“独島”という居酒屋もいっぱいあります。そのぐらい領土問題に関心があるんです。今の日本は65年間平和だったのと、島国だということもあって、教育の中に安全保障や危機管理というのがすっぽり抜け落ちているんです。これがもしかするとアメリカの占領政策の一つかもしれません。
 7月28日に中東のホルムズ海峡で、日本の商船三井が所有しているタンカーの爆発事案がありました。日本の油の約9割がそこを通るという、日本の生命線であるようなところでの事件でした。ホルムズ海峡というのは非常に狭い海峡で、最小幅はたった32km。自衛隊の大砲なら対岸に届いてします。普通の国であれば、しっかりと原因究明をして安全の確保を図るのでしょうが、残念ながら日本の国会議員の方々は自由民主党も含め、予算委員会のことで頭が一杯で、気が廻らない。その後、アルカイダ系が犯行声名を出したり、爆発物が検出されたりして、やっと前原国土交通省大臣が記者会見を開きました。非常に意識が薄いんです。
 普天間問題もそうです。鳩山元総理の「初めて沖縄の海兵隊の抑止力がわかった」という発言。自衛隊の最高指揮官は総理大臣なんですよ。総理大臣の命令で、我々はイラクに行ったんですから。最高指揮官に「抑止力がわかんない」と言われたらたまったもんじゃないです。
 抑止力の一般的な意味はわかっても、では在日米軍の抑止力の意味は? 沖縄にいる在日米軍の海兵隊の抑止力の意味は? 沖縄の海兵隊の中で普天間部隊の抑止力の意味は?
 なかなか明確に答えられる人はいないでしょう。でもそれがわからなければ「普天間問題を抑止力の観点から見直す」などと言えないんです。
 鳩山元首相がああいう風な感じになってしまったのも、もしかしたら日本の教育の一つの形なのかも知れません。むしろ典型とも思えますす。
自衛隊は、一番最初入ってきたら6ヶ月間の新隊員教育があります。最初の3ヶ月で一般的な自衛隊の技量というものを教えて、残りの3ヶ月で専門関係の基礎を教える。新入退院は大体皆髪が長い。入るとバリカンで坊主にする。でも不思議なことに、チャラチャラしていた男の子も坊主にされると覚悟が決まるんです。不思議なもので、坊主にされると皆腹が据わるといいますか、ガーッとやられてしまうと普通のかわいい男の子になってしまう。髪型ひとつでも最初と全然違うし、やっぱり同じ仲間でしょう。10人単位でグループを作って、そこに3年ほど自衛隊を経験した先輩が24時間365日付く。また10年くらいの先輩が1人付いていろいろ教えます。そういう団体行動をすると、日本人というのは頑張れちゃうんです、不思議なことに。連帯責任というものがあります。一人がうまくいかない、皆が支え合う。まさに教育勅語にある、友達同士を信頼し合いながら助け合わないと駄目であると。自衛隊というのは団体行動で結果を出すので、一番下のレベルがそのグループの能力になっちゃうんです。一番下のレベルに引きずられます。そういうところから連帯責任という形でいろんなことをする。お風呂に行くのも、食堂に行くのも、10人で集まって駆け足で行ったり、隊列を組んで歩いていったり。外出も制限つきでしかできません。しかも最初の1ヶ月くらい過ぎてからでないと出れない。今まで自由にやりたい放題だった若者が、いきなり坊主で団体生活。でも皆同じくらいの年代で、皆苦しいんだと互いに助け合う。途中で離脱できますよ。でもそこで頑張って残ると、どんどん自衛官らしくなります。ここは上から教わるものではなくて、多分自衛隊で子供が変わったというのは、仲間内での影響が大きいと私は思います。私もそう言う立場に立って教育したことがありますけれども、「お前たちは仲間だ 仲間でやらないといけない」というと、本当に仲間で助け合いました。一人が失敗すると10人全員で腕立て伏せ。教官も腕立て伏せ。そうするとできちゃうんです。体罰でもなんでもない、皆で一緒にやりますから。本当に助け合うという気持ちがあるから、最後卒業したときには涙の別れなんです。そういう経験を積んでいくとやっぱり団体でやるっていう部分はものすごく大事かなと。
 あと私が今日言いたいことのもうひとつは、自衛隊というのは絆の集団です。その絆というのは横の絆と縦の絆。この二つを教えるという部分があります。横の絆というのは人と人との絆、家族の絆、地域の絆というように。縦の絆というのは、精神要素が多いんですけれども、先輩からずっと受け継いだ伝統的な部分。そういう部分をものすごく大事にする集団です。 
 我々がイラクに行ったときも、我々の一番の軸というのは家族だったんです。当時の石破防衛庁長官から「行って来い、国益のために頑張って来い」と言われました。日米同盟の強化のためとか、国際社会での日本の地位向上のためとか、中東地域の安全のため、いろんなことが言われます。確かにそれは大事ですが、でもその「国益」が我々の本当に軸となるか、というとなりませんでした。このために俺たちは頑張れるという部分は何かというと、それは「家族」です。皆さんにもいらっしゃるように、自衛隊にも家族がいます。日ごろは会えません。でもイラクに行く、シリアに行くというときにはほとんどの家族が見送りに来られます。そこで初めて、この隊員にはこういう子供がいるんだな、恋人がいるんだな、奥さんはこういう人なんだな・・・。でもイラクに行くときは本当に大変でした。情報がほとんどない中先遣隊が行きながら情報を集めて来いという命令でした。
 マスコミの多くは「初めて自衛隊が危ないところに行く、命を落とすかもしれない」という論調でした。隊員も不安ですし、家族はもっと不安です。でもこれは命令だ、行かざるを得ない。困っているイラクの人たちのために、日本国民の善意を伝えるために行く。でもそのときの軸はやはり「家族」で、皆見送りに来られます。でも皆不安がゆえに、小さな子供はお父さんの迷彩服をギュッと掴んで離さない。下を向いて泣かれる方もいらっしゃる。皆家族がいるんだな、と目の当たりにするとぐっと来るものがあります。いよいよ出発、見送りの隊員が並び、その前に家族の方々が並ばれます。その前を敬礼しながら歩いて、バスに向かいます。私は隊長として一人一人の隊員の家族の顔を目に焼き付けようとします。やはりほとんどの女性は涙でした。中には嗚咽を漏らしうずくまってなかれていたお母様もいました。涙がこぼれそうになりますが、絶対泣いてはいけない。これからっていう時に隊長が泣いてしまったら、皆が不安になってしまう。必死にこらえました。後で同僚から「お前のあんなにきつい表情は見たことがない」と言われました。成田空港には一部の家族の方が見送りに来られました。待合室で、あるお母さんから「最後に息子の家族と一緒に写真を撮って下さい」と頼まれました。ところがお母さん、いつまで経ってもシャッターが下りない。もう泣かれていて、レンズなんか覗ける状態じゃないんです。ハッとしました。「最後に」というのはそういう意味の「最期」か、と。その瞬間に分かり、思わず涙がこぼれました。隊員全員が泣いていました。それまで我々は何回も厳しい訓練を積み、気持ちを一つにしたつもりでした。でもあのお母様の言葉の意味を分かった瞬間ほど、我々の気持ちがグッと強くなったことはないと思います。「絶対に帰ってくる。何があっても絶対に帰ってくる。」私は隊員を家族の下に絶対に返す。何でもやってやろうという気になりました。やはり「家族」というのが基本なんです。
 我々も向こうで頑張りました。いろんなことがありました。64度の世界で30キロもの装備をつけて動かないといけない。武器が氾濫している世界で、住民の中に入らないと民生支援というものはできません。演習場や基地の中にいるわけにはいかない。怖いですよ。調査で行っただけで3、40人に囲まれます。誰かがピストルを隊員に向けたら終わりです。誰か一人が爆弾を持っていたら全員が死んでしまう、そういう世界です。なぜ米軍があれだけやられてしまうかというと、分からないから。テロやゲリラというのは、皆さんのような一般市民が一瞬に変わるからやられるんです。だから住民との信頼関係に勝る安全確保はないんです。どうやって信頼関係を作るか。「自衛隊を我々が守ろう」というくらいの信頼を作らないと絶対生き残れない。そこで我々は日本人らしいものを出そうとした。気持ちというのは間違いなく伝わる。私も七ヶ月居た。当初は失敗の連続。しかし、どんどん信頼関係というのは伝わる。
 帰る直前にある部族の長に呼ばれた。
「佐藤、お願いがあるんだ。日本に帰らないでくれ、残ってサマワの街を一緒に再建してほしいんだ」と言われた。 やっと日本に帰れると思ったのに。
「もし佐藤が残ってくれるのなら、あの苦労した土地もやる、家もやる。嫁もやる」「いや、私は日本で結婚している」「佐藤、全然問題ない。お前がイスラム教に改宗したら四人までOKなんだ。日本に一人、サマワに三人どうだ?」 
嘘のような本当の話。信頼関係が間違いなく通じている。
何故自衛隊が今までずーとカンボジアから始まって大きな怪我もないか。死人が一人も出ていないのか。一緒にサマワで仕事をして、自衛隊が無事でオランダ兵が何故殺されるのか。可哀想だが、日本人でもジャーナリストの人が殺された。違いはそこにある。何かというと先程言った「精神要素」なんだ。自衛隊というのは「国民の生命、財産、主権を守る」のは当然だ。しかし、国民の生命、財産を守るためだったら、例えばどこかの国が「日本国民の生命、財産を守る」と言ったら終わりでしょう。自衛隊は要らない。でも、そうではない。日本人がずっと営々と培ってきたそういう伝統文化、価値観というものをやっぱり守らなければならない。そういう教育もやっぱりやろうとするとそこの部分に差別化が出てしまう、私はそう思う。だから「日本人は違うね」と言われる。日本の昔の企業戦士の方々も海外に行くと「やっぱり日本人は違う」と言われたのと全く同じ。だから向こうの人達が日本を守ってやろうというような気持ちになるのが一番の理想である。
 隊員は必死になっていろいろやった。実際、向こうで色んなことが分かった。向こうに行くと写真を見せられて「佐藤、こういう日本人を知ってるかい?友達なんだよ、よくして貰ったんだ本当にいいやつなんだよ」80年代半ばまでに本当に多くの日本企業がイラクにいた。一緒に国造りもやっておられた。サマワの母子病院、総合病院も丸紅さんが作ったりしたものだ。残念ながら、イランイラク戦争の関係で全部の日本企業が撤退をした。そして二十数年ぶりにイラクに入ったのは自衛隊だ。驚いた、二十数年前に日本の企業戦士の方々が築き上げていた信頼というものが残っている。多分こんな国はないと思う。ある時は200キロ以上離れたバスラという町からわざわざ昔のお礼を言うためだけに私に会いにきたイラク人がいる。日本の先輩って凄いなと思った。我々も先輩に負けないように頑張ろう。実はそういう方々が我々の応援団で助けてくれた。我々は向こうに行くと皆同じ顔に見えてしまう。テロリストに見えてしまう。隊員が言っていた、「どの人が日本の味方で、どの人が日本のことをよく思っていないか、どの地域が危なくて、どこがそうでないか。要は我々は先輩が築き上げてきた信頼という基盤の中で動いていただけなんだと思った。まさに縦の絆というものを。そういう中で日本を見てしまう。あの悲惨なイラクの現場を見ると日本というのはこれ程平和で安全で繁栄を謳歌している国民はいないと思った。色々言われてもあのイラクの現場と比べたら全く違う。
 このいい日本を作ってくださった方々もこれも私から言わせると団塊の世代以上の先輩なんだ。戦後の復興を成し遂げて、さらに世界第二の経済大国になった。ある意味また色々言われるが、やっぱりここまで日本をよくしてくださったのも先輩なんだなと。更に今度はこの絆をイラク人に学ばされる。一緒に働いた大学卒業生の若者達「今まで仕事がなかった。自衛隊が来て一緒に仕事をした。「ありがとう、ありがとう」と言われる。「これでやっと子供のものを買える」「親を楽にすることが出来る」と言う。自分じゃなくて先ず「子供」とか「親」と言う。昔の日本もこうだったんだ。そういう風に我々は思った。
 私の小さい頃、兼業農家の長男で育って、大体父が秋の終わりから春先にかけて東京へ出稼ぎに行く。地元には仕事がない。そうして自分の家族でできるだけのことはやる。当然、長男も手伝わないといけない。人手がいるときは隣近所で助け合う。そういう中でやっている。皆、日が暮れるまで働いて、夜鍋をして、日が昇るとまた働く。皆そうやって頑張ってきた。
 イラクに行ってそういう昔をもう一回見たような気がする。もしかすると、これは教育の原点なのかもしれない。教育というのは学校だけではなく、色んなところで学ぶものである。特に自衛隊では、基本というのは「横との絆」「人と人との絆」「地域との絆」「家族との絆」があって同時に「縦の絆」の中で生かされるということを考える。でなければこれを守ることができない。そういう人間を増やしていくのが大事だと思い自衛隊の仕事をさせていただいた。
 今、日本の子供達が本当に大変な状況になっている。今、子供達にアンケートをとって「将来の夢は?」と聞くと増えている答えが「正社員になりたい」。でもまだそれは良い方で「何にもならない」という子供も増えている。「どうして」と聞くと「お父さん、お母さんのように生活保護を貰って暮らす」と言う。要は働かなくても貰えると。本当に必要な人には支援が必要です。しかし、そうでない人まで貰えるというパターンもある。
 更に、今「子供手当て」がいろいろと言われているが、九州である中学生と話したときに彼はこういった。
「佐藤さん、僕は子供手当てに反対だ」 佐藤「どうして?」 中学生「佐藤さん、あれはね、僕にはこない。でもそのツケは全部僕が払わないといけないんだ。だからこれはある意味財政的な児童虐待だ」と。よく分かっている。でも、冷静に考えると悲しい。何故子供は反対するのかというと、自分に来るから反対してるだけなんです。自分に来なければ良い、そういう価値観の子供が増えていったら。働いても働かなくても負担がどうでも良い。これは日本人じゃなくなってしまう。また、家族の絆も危ない。選択的な夫婦別姓制度。それでなくとも今の家族の絆が子供の虐待で殺害とか百歳以上のお年寄りが分からないとか、いろいろ言われている中で、国民的な議論が中途半端なままでよいのか。本当にバラバラになってしまう。
 外国人地方参政権も中途半端に入れてしまったら地域もバラバラになってしまうかもしれない。自分さえ良ければいい、今さえ良ければいい、働いても働かなくてもどうでもいいとなると家族もどうでもいいんです。自分中心だから。自分がお世話になっている組織もどうでもいい。自分達の地域もどうでもいい。国?もっとどうでもいい。じゃあ国防。あっちにいっている。
 本当に日本人がこれでいいのか。
今、本当に子供の教育というのは大事だと、親学も大事だと言われています。両方大事です。
今、私たち一部の人間でやろうとしているのは集団生活体験。それはできればボーイスカウト、そういうものも良いができれば自分の命とか危険というものに一回向き合う。国のために公共のために自己犠牲というものを教える という所に少なくとも半年くらい。そういう経験が出来ないかと。例えば、自衛隊、警察、消防、海上保安庁というところがまさにそういう部分の一つの組織だと思う。しっかり国体生活を教え込む。上下の規律を教える。中の助け合い精神を教える。国や共同、地域といった考えを教える。命と向き合うことによって、師弟関係と同時に家族というものを真剣に考える。縦の絆を考える。自分がいるのは父や母、先祖があっての自分だから考える。
 そういった集団生活の体験があっても良いのではないかと思う。徴兵制というとまた、色々言われるが、隣の韓国は物凄い今勢いがいい。経済も凄い。韓国では殆どが肉食男子。付き合うと分かるが、すごく競争力が激しい。韓国の徴兵制はそこでいろいろ家庭教育、学校教育ではできない部分をここで教え込んでいる。また、韓国の徴兵制度を通じて英語とコンピュータを教えている。国民教育として。そうするとITが伸びていくという要素になる。
日本では、徴兵制は異論があって出来ないと思うが、集団生活の体験というのは出来る。そこでやはり学校、会社、家庭教育では出来ない部分を私は推進しても良いと思う。そういうことによって、教育勅語のはっきりと言ったら当たり前の精神をどこかで教える機会がないといけない。この国はこれから少子高齢化の社会で本当に子供たちが頑張ってもらわないといけないのに、それが働いても働かなくてもどうでもいい、自分さえよければいい。今さえ良ければいい。これでは日本がどんどん衰退していく。
 先輩方がここまで頑張ってくださった日本がおかしくなってしまう。そういう危機感を非常に抱いている。しかし政治家というのは国民のせいにしてはいけない。それは政治家が葉を食い縛っても皆で考えないといけない。私も国会議員の立場でやらせていただいて、地方議員の方々も、教育を頑張っておられる色んなところで議論をするとやはり突き当たってしまうのは教育である。
国防と言うのが私の軸だが、その前提はやはり教育である。みなさんと一緒にやっていきたいなと思う。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
NPO法人百人の会、第一回総会にふさわしい感動を頂戴しました。隊長にに感謝!
  
                  
 
隊長! もっと広い心で部族長のせっかくのプレゼントをお受けしなくっちゃ!
  
理事長 辻淳子大阪市議のご挨拶 「1番が重要!」と熱弁。 副理事長 前川栄子の謝辞。教育の興廃を憂い思わず涙。
  
NPO法人百人の会 女性陣と隊長 超満員の会場!