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仲間からの報告
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蓮坊公爾氏の活動報告(基)
(文芸評論家)


令和元年度   令和3年度

 令和2年度

3-21
【新刊紹介】
『拉致問題と日朝関係』村主道美著、集広舎・本体4500円。

筆者は学習院大学教授−雄篇は480頁にも及ぶ−。序・第一部「開始」・第二部「風穴」・第三部「第二歩未満」・後記に分かれ、個々「注」為る補足がある。
一般的〈拉致問題〉類い本は、日本政府の対応=人権及び人道支援・国交回復。政治家やマスメディア、北朝鮮擁護(外務省・親北勢力)と対峙する家族会。朝鮮総連の問題点。様々な視点にて個々に述べられる事が多い。
貴書は、依り実証的に俯瞰する。超閉鎖金王朝の問題点を分析・解明もする。
砂漠にもたらす一滴の清水が黄金の知恵を生む。〈拉致問題〉解決無き道標を危惧、同胞日本人の拉致被害者「風化」と呼ぶ、危機管理欠落を批判する。家族会の高齢化と国民の〈拉致犯罪〉への無関心に警告を発する。
我が国の立ち位置が厄介なのは、日本国の国会議員でありながら、北朝鮮の茶坊主・土井たか子(パチンコ献金疑惑)、金丸信・河野洋平の如く拉致棚上げ議員の存在。外務省のアジア局長(一例・田中均)−国交回復と人道支援優先−俗物達。奇々怪々な没日本人の存在が、歴代金王朝の日本蔑視をもたらしてしまった。
「此の劇(拉致解決の事)が終わらないのは、壱〈武力行使〉が憲法で否定されている。弐〈支那〉の出方が気掛かり。三〈北朝鮮核開発〉の危険性。四〈反日韓国〉の出方。つまり、親北的なナショナリズムが、日本の要求を拒否する」著者・村主道美氏は論功致す。
支那・ロシアは北朝鮮体制に融和的。朝鮮戦争を経て分断の憂き目に遭った韓国。チェチェ思想の北朝鮮を憎悪すると思いきや「韓国の北朝鮮観は、融和・北体制批判はタブー」・村主。つまり同胞意識は、共通軸としての反日に行き着く。
「初期(昭和三十五年)日本国首相が知り得なかった(拉致)のことは、安全保障政策で失敗」(村主)。警察の不審船情報把握は無視されて居たのが実態。
【後記】に於いて、−北朝鮮の実像と擁護する韓国の実像−を世界に発信する義務が有ると語る。
「対話と圧力」では、日本は圧力を強化すべしと。究極の全体主義金体制は、社会の民主化とは訣別の国家。察すればだ、金体制の崩壊を望むべきか…。
如何様にも解釈すれど、前途多難な拉致問題。拝きみちか



3-20
日本語とは、かくあるべしの見本
優れた作品は、正に〈文体の魅力〉に尽きると思います。あまり技巧を凝らした文章は、わざとらしさが鼻に付くね。
最近、〈おかしな日本語〉に出くわす事があった。@「花しぼれる」NHKラジオ。A「トルストイの一日を、まず井戸から水を汲む」・森まゆみ『シベリア鉄道』B「七ヶ月という期間があったことにみてもわかる」・坪内祐三『近代日本文學の誕生』C「客たちを旺盛な生命力で包み込むため、さまざまな植物を立ち上げた」・小笠原『石・紙・鉄』D「明日は、しっかりした雨になるでしょう」・NHKラジオ。−つまり、日本語がいい加減になってしまった。
偉大な評論家・福田恆存『私の日本語教室』は必読書です。日本語とは、かくあるべしの見本である。
英語奨励以前に、母国語を重視すべきだ。拝きみちか



3-17
【新刊紹介】
『続・言問ふ葦』吉田好克著、高木書房・本体1500円
小骨が喉に刺さると、例へ其れが小さくとも苦痛をもたらし、鬱陶しひものである。
此の苦痛と云ふ現状(社会)に、一脈の光明を灯してくれる−端的にまうせば、此の一言である。
腰巻き(帯び)の推薦者は、三島由紀夫に造詣が深ひ竹本忠雄氏や皇統擁護の小堀桂一郎氏他、颯爽たる憂國のもののふが並ぶ。
明鏡止水とは、正に吉田好克氏の事だ。「人間は一本の葦、考える葦である」・パスカル。故に、日本國の世相為る葦は、自虐と偏見・捏造の巣窟蟻に食い荒らされ、反伝統に埋没された。
此の形容しがたひ情況に、民族の安寧を与へ〈麗しき日本〉の姿見が、情念の飛礫として覚醒をもたらしてくれるから、ますらを吉田氏とよびたゐ。
WGIP(憎悪感情を日本人に植え付ける)占領軍は、「帝國軍人=全て悪」=日本人の誇りを奪う。結果、大和民族が忌み嫌う人種で軽蔑に値すると。
朝日新聞を筆頭に偏向NHK等左傾情報を垂れ流し、日本破壊に協力した。
支那・北朝鮮の核は見猿を決め込み、米國には敵意丸出し。−問題の日本学術会議の如く、年間十億の予算を分捕りながら、日本の防衛研究を否定。然し、支那の軍備向上に貢献致す。
反日「あいちトリエンナーレ」−嫌天皇を誘導する木村知事と其の茶坊主。良識ある善人に対し〈言論の自由〉をかざす。祖國に泥を塗る蛮行と自由は別だ。
マスメディアの知的水準の不適切、國益無視と人権を錦の御旗にしながら、「拉致被害者」を語らぬ日常。亡國外務省(一例・田中均アジア局長・キャリア組)は無視。
日本の政治家が取り組む拉致にしても、「日本人の没倫理・道徳性」・吉田が災いと言う。
以前、荒木和博氏も貴書で述べて居たが、自衛官すら拉致問題は他人事。NHKスペシャル−北朝鮮特集では、意図的に〈拉致〉が除外された。
パスポートには「日本國」と銘記されて居るが、國家の尊厳が成されぬ今、日本存亡の危機が現実味を帯びる。
本書の正論は、あまた熱き血潮をたぎらせてくる。【人名索引】を載せてをるが、有用である。拝きみちか
◎吉田好克氏に宜しく御伝へ下さゐ。



3-8
「大きな作家に育った」
(「季刊文科83号、没後五十年の三島由紀夫)の明鏡止水を、第一人者・松本徹氏が語って居る。

海外文學・内外古典や宗教他。三島程増幅する知性が無限大に開花する作家は、日本にいない。此れを、類なき「スケールの大きな作家」・松本と解する。
45歳で自決したが「自らの生を燃焼し尽くし、生の充溢を実現し、転生の可能な域へ踏み込む」・松本−最終作品『豊穣の海』は、「−庭は夏の日ざかりの日を浴びてしんとしている」天人五衰。寂寞を極めた無の世界へ、平岡公威は来てしまったのだ。大乗仏教「唯識」を求道して…。
流石に〈松本三島論〉と、深淵なる重味がある。拝きみちか



3-7
【新刊紹介】
『大阪狛犬物語』塩見一仁著、澪標・本体2000円
幼少のみぎり、氏神様(関西では「さん」)へ慈母に連れられ香取神社に御詣りに行った…。
其のとき、鳥居の門前に鎮座致す異形の動物が気になった。後日、其の左右二体を「狛犬」と知る。支那(オリエント諸国)では「獅子」である。
獅子と狛犬とでは、感覚的にやや異なる気がする。荒魂が獅子であって和魂を狛犬、勝手に解釈するのは私の自由である。狛犬が神様を擁護するが、唯物論の支那に於いて〈神守り〉が存在するのか、共産習体制への疑念がある。然し本書の主旨とは別であり、此れ以上詮索しない。
筆者塩見氏は立命館高校に勤務して居る。〈狛犬歴史検証〉は、燦然と耀く名著である。
狛犬の歴史的背景−多種多様な形態・容貌の分析。神社・仏閣との関係を緻密に調べて居る。狛犬の素材(石・木・青銅・陶器等)、地域分類(江戸・浪速・出雲・肥前狛犬)も詳しい。
一例を上げるなら、浪速狛犬とは、「摂河泉」−摂津・河内・和泉−の三国を示すそうだ。狛犬の容貌を玉乗りや玉取り子取り、はじめ型他詳しく明記。叉他に真似た複製狛犬も述べる。
始めに神「さん」と呼ぶ関西を掲示したが、「住吉大社」(大阪最古の代表的神社・神社本庁所属は八万社以上)は、「住吉さん、すみよっさん」と呼ぶそうだ。締めは「大阪天満宮」で、日本三大祭〈京都祇園・東京神田・天神祭〉である。
台座に刻まれた寄進者や年代。背景の例として「うそ替え神事」−ハレ・鳥の御守りを載せる。各章如に【注】を設け、知識の幅を深めてもくれる。
貴書を一言で解するならば、「大阪狛犬物語」が鳥瞰図と成し、民俗學の観点に於いても貴重な史料と、感慨無量なのである。拝きみちか



R3-2/15
【雑誌紹介】
『大連に、前後』関根謙著、「季刊文科」82・3号(鳥影社、各1500円
此の作品を雑誌にて拝見した時、先ず雄大な満州国を描いたドキュメントと解釈。次に『アカシアの大連』−青春時代を大連で過ごした作家・清岡卓行の叙情的名作が脳裡をよぎった。
実際読み進むにつれ判ったのは、貴作品が1949年10月に成立した「中華人民共和国」体制下、新国家建設に邁進する毛沢東に賛同、共感した日本人家族の夢多き旅立ちを描いた力作だと云うこと。
反資本主義の搾取無き桃源郷では、平等な生活と開かれた人民民主主義体制の下、健全な社会主義を柱としたユートピアと思われた。
新天地を求め旅立つ此の家族は、北朝鮮同様に〈地上の楽園〉を夢見て居た。
然し、蓋を開ければだ同じ共産主義者なる同志にも関わらず、頂点に立つ権力者には邪魔者でしかなく、粛清される。
支那に於いては、階級闘争の路線変更、つまり毛沢東の反ブルジョア思想が実権を握り、劉少奇(当時国家主席)を追い出す。
〈造反有理〉を掲げ、「毛沢東語録」(其れなりに面白かったが)を振りかざす紅衛兵(高校・大学生)が闊歩、知識階級の恩師や地主−人民の敵−吊し上げ、殺害に及んだ。
こうした現実を目の当たりにし、危険を感じた僕と妹、当然ながら両親は、北京から香港経由で日本に戻って来た。
理想と現実が交差する中、変貌する人間の内面の疼き(特に日本共産党員の父)を繊細なリアリズムで炙り出した悲喜交交の文体。
主人公の僕に去来する人生の共鳴。過ぎ行く日々の雷鳴は、何をもたらしてくれたのか…。
貴作品は、雑誌の範疇に留まらず書籍化の予定−納得致す。拝きみちか



R3-2/14
【雑誌紹介】
『大連に、前後』関根謙著、「季刊文科」82・3号(鳥影社、各1500円。
此の作品を雑誌にて拝見した時、先ず雄大な満州国を描いたドキュメントと解釈。次に『アカシアの大連』−青春時代を大連で過ごした作家・清岡卓行の叙情的名作が脳裡をよぎった。
実際読み進むにつれ判ったのは、貴作品が1949年10月に成立した「中華人民共和国」体制下、新国家建設に邁進する毛沢東に賛同、共感した日本人家族の夢多き旅立ちを描いた力作だと云うこと。
反資本主義の搾取無き桃源郷では、平等な生活と開かれた人民民主主義体制の下、健全な社会主義を柱としたユートピアと思われた。
新天地を求め旅立つ此の家族は、北朝鮮同様に〈地上の楽園〉を夢見て居た。
然し、蓋を開ければだ同じ共産主義者なる同志にも関わらず、頂点に立つ権力者には邪魔者でしかなく、粛清される。
支那に於いては、階級闘争の路線変更、つまり毛沢東の反ブルジョア思想が実権を握り、劉少奇(当時国家主席)を追い出す。
〈造反有理〉を掲げ、「毛沢東語録」(其れなりに面白かったが)を振りかざす紅衛兵(高校・大学生)が闊歩、知識階級の恩師や地主−人民の敵−吊し上げ、殺害に及んだ。
こうした現実を目の当たりにし、危険を感じた僕と妹、当然ながら両親は、北京から香港経由で日本に戻って来た。
理想と現実が交差する中、変貌する人間の内面の疼き(特に日本共産党員の父)を繊細なリアリズムで炙り出した悲喜交交の文体。
主人公の僕に去来する人生の共鳴。過ぎ行く日々の雷鳴は、何をもたらしてくれたのか…。
貴作品は、雑誌の範疇に留まらず書籍化の予定−納得致す。拝きみちか



R3-2/13
【雑誌紹介】
『季刊文科』83号、鳥影社・本体1500円。
特集「日本文化にとって英語とは何か」−文化・国民性や言葉の成り行き等を掲示して居る。
阿部公彦×伊藤氏貴との対話。「日本語話者にとって英語の話し言葉を習得するのは非常に大変」−聞くこと自体が難しい−阿部氏(英文学者)が語る。ご尤もである。
英文専攻故に〈英語を話す〉のが日常茶飯事と思いきや、高校英語教師を含め苦手は多々居る。つまり、文章は訳せるがだ会話は苦手。更に発音がデタラメ(NHK講座も時々不自然、日本語もおかしい)。
「主語」を省いても理解可能な日本語と、始めに主語ありきの英語の違いは、言葉を発する時端的に現れる。
友人同士「バイバイ、明日あそこで」と合図を送れば日本人なら解る。然し、欧米人は納得しない。「家のお父さんが」と話す年配女性は、自分の夫の事だが、此れ叉欧米人には意味不明。
曖昧模糊の言葉を解する日本人と、論理的文体を自然と観る英語圏とは、言葉の体系が異なる。
以前、親友(女性・アメリカ大卒)の中学生が、地下鉄を「サブウェイ」と言わずイギリス英語「チューブ」と学校で教わったと。
アメリカ人の子供は、両親を「ダディ、マミイ・マーム」と呼ぶ。イギリスでは「ファーザー、マザー」に為る。日本人が「パパ」と呼ぶが、此のパパは、ポーランドでは神聖なローマ法王を示す。迂闊に使えぬ。
青山南(翻訳家)が〈和製英語厄介〉を載せるが同感。曽野綾子も指摘していたが、〈マンション〉は豪邸の事だ。アパートメントハウスが正しい。
青山氏も言うが、〈マイバッグ〉を定員が聞くが、定員から見たらユアバックだし−英語として不自然。「モーニングコール」も和製英語。
昨今盛んに使われる「ゴー・トゥ何々」馬鹿の一つ覚え。
訳の分からぬ日本人には呆れた。
著名な鳥飼玖美子は、〈英語で文学作品を読む〉称賛する。私はペーパーパックスを多読、翻訳も自分でする。要するに村瀬亨(河合塾講師)の言う〈使える英語〉が今求められて居る。其れと研究社『米語口語読本』お薦め。叉耳慣らしには、AMラジオ〈米国極東放送〉が全て米語楽しい。
*何時もながら、三島論(松本徹)は参考に為る。薄っぺらな三島批評の対極に位置付けられる。優れた創作「大連に」・関根謙三田文学編集長−は、別紙にて載せる。



R3-2/9
【論文解説】
「こうすれば憲法改正が出来る」(令和三年修正)・諸橋茂一著。
日本国は、「ポツダム宣言」受諾後−米国の占領下(昭和二十年八月)に入った。GHQ最高司令官・マッカーサーは、民政局に命令し一週間で「日本国憲法」(占領基本法)を英文にて作成した。
此は、元首昭和天皇陛下を持続させる条件とし強制的に認めさせた虚妄(日本政府に拒否権は無い)だと云うこと。
「ハーグ陸戦放棄」為る戦時国際法に於いては、現憲法維持−大日本帝國憲法ーを継続する義務がある。にも関わらず〈日本国憲法草案〉を突き付けてきた。
諸橋氏も指摘致すが、現憲法は国家足るべく「国土防衛と天皇・皇室を中心と為す国家体制を否定する。国民を人民に置き換え国民主権を全面に打ち出し、〈個人の権利〉を強調〈責務たる義務〉を軽視している」。
痛恨の極みだ。為らば「無効決議」が妥当と語る。
憲法前文「平和を愛する諸国民の公平と信義」を〈空想的平和主義〉と私が呼ぶのは、我が国を取り巻く支那・ロシア・韓国や北朝鮮を視れば中学生すら理解出来る。にも関わらず、意図的に〈改憲〉を拒絶する無知な政治家が居る−故に諸橋氏も怒るのである。
氏は、自衛隊の立ち位置を明確にして国軍とすべしと。相応しいのは「衆参総員の過半数の賛同を持って〈現日本国憲法〉を無効ー新憲法案承諾」・諸橋。。叉は、「大日本帝國憲法改正(衆参3分の2可決)とする。新憲法案は、約一年ぐらいをメドと致す−本気で憲法を制定すべし」。賛同だね。
明治御一新の心意気を持ち、祖国の御為の憲法制定だ。
政治家の多くが間違っているのは、現憲法擁護が始めにありき、後から国民なる発想−異状だ。
「政治家は、真剣に勉強し、日本を守るための使命・本分を果たす」・諸橋訓である。
最後に為ったが諸橋茂一を述べる。
氏は昭和23年石川県生。45年「諸橋樹脂工業」設立。平成2年・(株)KBMと改、現会長。公職は多才で、「教育を考える石川県民の会」会長・「新しい歴史教科書を作る会」理事・「大東亜聖戦祭」実行委員長、他…。
著作品では、『私の半生・(株)KBMの歩み』(優れた経営理念の実践)や『日本が世界の植民地を解放した』(有色国家の日本が欧米の亜細亜奴隷的情況からの解放。其の実証的分析を歴史的に解明)共に高木書房刊行。
*憲法改正の道しるべ。



R3-2/7【新刊紹介】
『アメリカの警察』冷泉彰彦著、ワニブックス・本体830円
殺人事件のアメリカ映画を観ると、様々な警察の存在が気になる。犯罪者集団が町を目指す。保安官(シエリフ)・俳優シュアちゃんが颯爽と登場−カーボウイハットに拳銃はリボルバー、自ら助手を選ぶ。
此処では、連邦警察FBIや州警の出番はない。自然公園の管理、学校に駐在する警官も居る。川で睨みを効かす水上警察俳優ブルース・ウィリィ。漠然と観ていた映画が、依り現実化し警察の存在への理解が増す。
冷泉氏は、米国在住のジャーナリスト。故に、一元的な日本警察組織と異なり、多様性に富む〈アメリカ警察〉の実態を詳細に実証したのは勉強に為る。「警察学校」が各州に依り異なり、射撃訓練・卒業試験を経て正式の警官(訓練も多彩)と為るそうだ。
映画・ポリスアカデミィ−を思い出した。警察署長は、叩き上げのデカに非ず管理職「経営学」を学んだ人材を起用−此は面白いね。
フーバー長官が君臨(48年間)したFBIは、当然ながら国家犯罪を取り締まる。町・州の犯罪にFBIが登場すると、地方組織の警察には迷惑顔に映るのである。
国家レベルには、ATF(ドラッグ類)やDEA(麻薬取締局)は、洋画にも登場するが、俳優セガールがコロンビア麻薬組織への撲滅作戦を展開した作品は面白かった。
米国憲法修正第二条「人民が武器を保有し携帯する権利はおかしてはならない」−結果として、大量殺人事件(ラスベガス・コンサート会場乱射)では、何と63人が死亡した。あたかもアフガニスタンの戦闘の如くだ。
大手スーパーにて店頭販売されているが、日本人には理解出来ぬ。叉〈司法取引制度〉の歴史は長く、被告人の優遇もある。
黒人への差別(ニガー)は依然てして存在するし、有色人種・アジア人を低級と見下す国民性がある。銃社会では、警察官自身が、怯えと恐怖に晒されて居る。
最後に「日本の警察は、高い治安水準を維持している」と、評価を下す。
有意義な本を読めば、知識の幅が拡がる。ゲームでの時間を減らすべきだ。
拝きみちか



R3-1/31【新刊紹介】
『人類の敵』掛谷英紀著、集広舎・本体1400円
筆者・掛谷氏は、筑波大学システム情報准教授である。氏を知らぬ人は多いかも知れない。然し、本書を読むことに依り、其の慧眼に脱帽致すのは私一人に非ず。
副題に〈共産主義勢力〉から自由を守る方法とある…。敵は本能寺に有らずして、コミュニストだと云うこと。最大の敵は、中国なる独裁強権国家、毛沢東再来の如く振る舞う習近平主席の全体主義。
ウイグル・チベットの自治なる国家尊厳を否定し、香港の民主化を一刀両断。尖閣諸島や南シナ海領有を侵犯する暴挙も厭わぬ姿勢。
察すればだ、如何に祖国・日本を守るか。米国ではバイデン大統領が就任した。−民主党が危険なのは、本質的に親中国だと云うこと。クリントン財団は支那の献金で潤い、バイデンの息子も支那との親交が深い。
オバマ大統領の時、融和ゆえに南シナ海への侵略が始まり、当時の副大統領がバイデンだ。
内部には、サンダース等社会主義者が百人も居る。此の勢力は、宗教観に立脚したアメリカの伝統を否定する。人権擁護を声だかに主張するが、屈折した自我に依り、保守的な生活そのものを拒否。トランプを偏狭だと日本でも嫌われるが、共和党や米国の本質的価値理念(クリスチャニズムに依る家族愛)を大切に致す。
高度福祉国家・スエーデンは自殺が多い。著者も語るが、老人は〈家族愛〉の欠落に絶望感に苛まれ、行き場が無い。つまり、福祉が全てではないのだ。
我が国のコミュニストの筆頭は「日本共産党」−何故か20年も志位委員長で代わらず。皇室や自衛隊を廃し。当然、保守的な歴史に立脚した伝統・文化を〈封建的遺物〉と無視する。
左翼が求めるのは、「グローバリズムと新自由主義」(掛谷)、一見捌に思えるが、祖国不在の無国籍主義。
左翼の常套は、日本学術会議・日弁連・日本ペンクラブを観ればわかるがだ、日本政府の〈自由介入〉を常に批判する。方や、国家的犯罪足る拉致問題。香港弾圧やウイグル等人種は眼中に無いから抑圧隔離などは、黙して語らず−此れがだ、左翼の御都合主義である。
自分達の〈負の要因〉を封印する偏向は、得意だと云える。氏の正論に頷く私である。
やるべき点は、中国との経済関係の見直し。生産拠点を日本に戻し、安定した雇用確保。二階幹事長のような親中派議員を落選させる。アカデミズムの世界(一例孔子学院)から支那の一掃を図る。アメリカやオーストラリアは危機感を持ち対処して居るが、日本はやらぬ。我が国の立ち位置は自由主義陣営。支那に媚びる経済界(日経連・中西会長「中国は素晴らしい」)の異状に楔を撃ち込む。
掛谷氏の持論は輝くが、朝日新聞の偏向もさることながら日経新聞の支那礼讚も危険と見る…。
教育界、歴史や産業界を眺めれば、敵だらけ。
今一度、日本の生きる道を、貴書にて悟って欲しい。拝きみちか



R3-1/28【新刊紹介】
『人類の敵』掛谷英紀著、集広舎・本体1400円
筆者・掛谷氏は、筑波大学システム情報准教授である。氏を知らぬ人は多いかも知れない。然し、本書を読むことに依り、其の慧眼に脱帽致すのは私一人に非ず。
副題に〈共産主義勢力〉から自由を守る方法とある…。敵は本能寺に有らずして、コミュニストだと云うこと。最大の敵は、中国なる独裁強権国家、毛沢東再来の如く振る舞う習近平主席の全体主義。
ウイグル・チベットの自治なる国家尊厳を否定し、香港の民主化を一刀両断。尖閣諸島や南シナ海領有を侵犯する暴挙も厭わぬ姿勢。
察すればだ、如何に祖国・日本を守るか。米国ではバイデン大統領が就任した。−民主党が危険なのは、本質的に親中国だと云うこと。クリントン財団は支那の献金で潤い、バイデンの息子も支那との親交が深い。
オバマ大統領の時、融和ゆえに南シナ海への侵略が始まり、当時の副大統領がバイデンだ。
内部には、サンダース等社会主義者が百人も居る。此の勢力は、宗教観に立脚したアメリカの伝統を否定する。人権擁護を声だかに主張するが、屈折した自我に依り、保守的な生活そのものを拒否。トランプを偏狭だと日本でも嫌われるが、共和党や米国の本質的価値理念(クリスチャニズムに依る家族愛)を大切に致す。
高度福祉国家・スエーデンは自殺が多い。著者も語るが、老人は〈家族愛〉の欠落に絶望感に苛まれ、行き場が無い。つまり、福祉が全てではないのだ。
我が国のコミュニストの筆頭は「日本共産党」−何故か20年も志位委員長で代わらず。皇室や自衛隊を廃し。当然、保守的な歴史に立脚した伝統・文化を〈封建的遺物〉と無視する。
左翼が求めるのは、「グローバリズムと新自由主義」(掛谷)、一見捌に思えるが、祖国不在の無国籍主義。
左翼の常套は、日本学術会議・日弁連・日本ペンクラブを観ればわかるがだ、日本政府の〈自由介入〉を常に批判する。方や、国家的犯罪足る拉致問題。香港弾圧やウイグル等人種は眼中に無いから抑圧隔離などは、黙して語らず−此れがだ、左翼の御都合主義である。
自分達の〈負の要因〉を封印する偏向は、得意だと云える。氏の正論に頷く私である。
やるべき点は、中国との経済関係の見直し。生産拠点を日本に戻し、安定した雇用確保。二階幹事長のような親中派議員を落選させる。アカデミズムの世界(一例孔子学院)から支那の一掃を図る。アメリカやオーストラリアは危機感を持ち対処して居るが、日本はやらぬ。我が国の立ち位置は自由主義陣営。支那に媚びる経済界(日経連・中西会長「中国は素晴らしい」)の異状に楔を撃ち込む。
掛谷氏の持論は輝くが、朝日新聞の偏向もさることながら日経新聞の支那礼讚も危険と見る…。
教育界、歴史や産業界を眺めれば、敵だらけ。
今一度、日本の生きる道を、貴書にて悟って欲しい。拝きみちか



R3-1/21【新刊紹介】
『捏造と反日の館「ウポポウ」を斬る』的場光昭著、展転社・本体1500円
我が国には、日本を食い荒らす白蟻が居る。此のアリは、自虐と日本憎悪を餌に繁殖しているから厄介なのである。
筆者が炙り出したのは、国立アイヌ民族博物館(血税200億)の展示品が偽り(例・刃物の柄が最近の物、伝統アイヌ料理も当時無いジャガイモ等食材使用)のオンパレードであって、反日のシンボルとして負の遺産をも展示。明らかに〈博物館行動規範〉違反である。
此の中心人物が田村企画部長「アイヌに都合が悪い」勝ってに情報を隠蔽するから悪どい。戦前のアイヌ協会・立役者喜多章明氏などは、其の業績がホームページから削除されてしまった。
アイヌが先住民族であり、ヤマト人(和人)から迫害を受けた可哀想な被害者。此の前提に立ち「様々な捏造本や冊子を刊行」(的場)。
此れを、教育の場と位置付け子供達に見学させる。支那・南京博物館同様、嘘で生徒を洗脳する異常行為だ。
問題は、アイヌ社会内の身分差別(一族団結)−男の奴隷を商品売買する。故に明治政府は禁止した。松前藩(幕藩時代)にアイヌ言葉を否定。和語を奨励したのはアイヌ自身だが、こうした真実は封印された。廃藩置県後には、「アイヌ保護法」迄制定されてをる。
与野党の利権がらみのアイヌ団体、自分達に不利な行為には実力でおさえる。
著者・的場光昭氏は〈生命の危険〉にさらされているそうだ。
沖縄の反基地闘争同様、反日革命運動(北朝鮮チェチェ思想絶讚)の一環であり、正論に聞く耳持たぬから厄介(時任謙作『尖閣諸島が本当に危ない』宝島社も指摘)。
全てが正しいのがアイヌで、北海道で独自文化を発展させた−此れは珍説で、オホーツク・樺太から渡って来た部族集団だと云うこと。
「土人」がアイヌを示すと一般化してをるがだ、和人も含まれて居る。ことさら差別意識を助長させるのは、アイヌ自身であり裕福な生活を満喫する幹部が存在(支援金)する。的場氏が指摘致すが−何時もながらマスメディアは、黙して語らぬ。拝きみちか



R3-1/19【新刊紹介】
『地政学見るだけノート』神野正史監修、宝島社・本体1350円
地政学とは、地理学と政治学を併せ持つ合成語。国家の立ち位置は、其の存在する場所が、如何なる状況(大陸型中国・海洋型日本)に有り、諸民族の存続が国家の国益を踏まえ、領土と民族を守るかに掛かって居る。
ナチスドイツの如くアーリア民族絶対主義を掲げ、ユダヤ撲滅を謀る。今日では、支那の覇権主義なる「一帯一路」が其の独善的敵対行為の為、自由主義圏のひんしゅくをかい、日本・米国・欧州・インド・オーストラリア、一部の東南アジアと対峙して居る。
支那の太平洋進出を拒むのは、日本国と台湾−此の領域(台湾海峡と尖閣諸島)がコブであり、台湾や沖縄地域への攻撃を虎視眈々と伺う。此れすべからく地政学と呼べる。
地政学の歴史は、近年のマッキンダー理論が一例で、ハーランド(中軸地帯の東欧から中国)を制する国家が世界を制すると観る。察すれば、モンゴルが重要なチャプターと呼べる。
私が地政学を知ったのは、『悪の論理』倉前盛通亜細亜大学教授著作であり、昭和五十年当時ベストセラーになった。著名なクラウゼヴイッツ『戦争論』も地政学の先駆けの一種だと私は認識して居る。
本書は、「見るだけノート」と有るだけに、図解に依る説明。中学生にも理解できる構成となって居る。アメリカ・中国・ロシア・ヨーロッパ・アジア・中東、その他の地域ー最後に〈日本の地政学〉の現状と問題点を取り上げている。叉各章の地政学解説のおしまいに「キーワード」(例アメリカ孤立主義)を多数載せ、有効用語として参考となる。
歴史学、政治・経済を学び実践に携わる人々への指針と呼べる。拝きみちか



R3-1/17【新刊紹介】
『尖閣諸島が本当に危ない』時任謙作等著、宝島社・本体1450円
明治期・古賀辰四郎が魚釣島に住み漁業を行う。「日本帝國沖縄県八重山郡尖閣列島」(支那は日本領土を容認)何等介入する意図が無かった。
敗戦後、米国施政権を経て沖縄県に編入−紛れもなく日本領土だ。
然し、自国の領有と我が物顔で振る舞う習近平は、嘘を真実と偽り奪い取る。故に、数千の漁船にて根こそぎ魚を奪う違法操業も、平然とする。
中国海警局(中国軍事委員会下)が領海侵入を繰り返す−滞在五十七時間。海上保安庁に勝る中国艦に翻弄されどうしだ。
第二章で〈中国の狙い〉が、支那の太平洋侵出野望を達成するには、台湾から宮古海域が楯となり防いでいる。だから、絶対に尖閣を奪う必要がある。叉尖閣諸島は、石油資源(イラク並)が豊富で此れも魅力だ。
一方の日本政府は、「外交ルートを通じて厳重抗議」だけ。バカの一つ覚え。支那に媚びる二階幹事長の強権、茂木外相の軟弱体質も禍、対策は無いに等しい…。
土地取得なる祖国領土保全は当然の責務だが、国家意識が欠落する我が国の政治家には、国防概念が稀薄だ。
「情報戦」に関し第三章に詳しい。偵察衛星(64基・解像度10p)に依る自衛隊等の監視。ハッキング不能の通信衛星の使用やスパイ活動も日本全土に及び留学生の活動も活発だ。はたまた尖閣地図の意図的改竄も、愛国行為として奨励される。
支那からの労働者受け入れを当たり前と見なす政府や財界。ノー天気の極みだね。
中国の得意は「政財界工作」(第四章)、二階幹事長・今井内閣官房参与他−菅内閣に深く浸透。米国・戦略国際問題研究所は、日本に於ける〈中国の影響が危険状態〉に有ると警告を発するがだ、国民は知らされて居ない。もはや、自民党も国益を無視する政党−時任氏は訴える。
日本学生を洗脳する「孔子学院」(私学15箇所)は、当然中国共産党の支配下にあり、支那の学生は何時でも反日行動を起こせる。
「尖閣紛争」を第五章ど述べるが、内閣直属の特殊部隊を送る前に、〈制空権確保〉が最重要だが、第九条で交戦権(自衛権は国際的に容認)は、中国を怖れ否定されるので、迅速行動出来ない。と同時に、戦いを嫌う世論を意識して政府は後手に回る−結果、尖閣列島は奪われる。叉米軍の本音は戦いたくないと云うことだ。
「尖閣自衛隊常駐」が効果的だそうだ。
最終章は、潮匡人が受け持ち−日本側の対応(上陸・開発・調査)をやらず中国を利する。当然ながら海上保安庁には、武力行使は無理だ。威嚇射撃ぐらい容認すべきだ。
石原都知事は、灯台設置や生態系調査に積極的だったが、民主党・野田首相の時国有化、支那が恫喝日本は怯え、黙りの一言。
北村淳が述べているが、〈南西諸島ミサイル配置〉が、対中への抑止には為ると。
貴書に挙げられて居るドキュメントは、緊迫感溢れ実証的に問題提起してをる。地政学を踏まえ、施政権が及ぶ「尖閣諸島」を如何にして防衛するか、真摯に提言している。拝きみちか
【追伸】今川宏恵女史にも宜しく。自由に御使用下さい。今後とも新刊宜しく御願い致します。



R3-1/16【新刊紹介】
『日本人を滅ぼす欠陥ヘイト条例』すべてのヘイトに反対する会編、展転社・本体1600円
副題に「言論の自由を守るために」とある。
支那政府の〈言論の自由〉を奪い民族隔離(チベット・ウイグル・モンゴル他)抑圧、一国二制度の合意(英国×中国)を一方的に否定、香港の民主化を弾圧する。こうした独裁政策は、欧米諸国を中心軸に反対の輪が拡大する。其れは、デモクラシィの対極にある−閉鎖の自由−への怒りだと云うことだ。
一方、日本国は民主国家を政体の基本概念と位置付け、自民党幕府下暴食経済国家として平和を謳歌してをる。
此の無機質な体制なるぬるま湯に首まで浸かる。察すればだ、日々浸食される〈偽りの条例〉に慧眼する国民は少ないのである。
其の一例が「欠陥ヘイト条例」の存在だと云える。差別なる人権無視のパンドラである。此の箱を開け、差別・憎悪を無くすべく、何故か国連は、我が国を〈ヘイト国家〉と烙印を捺した。
国連至上主義の日本は、「ヘイトスピーチ規制法」(本邦外出身者への差別解消)制定した。摩訶不思議なのは、建前保守自民党と立憲民主党の共同提出の産物だ。
人種差別大国と名指しされ、他民族優位のザル法を決めた。地方自治体に整備を強要した。
疑問符は、時の法務大臣、警察庁・公安調査庁長官の見解や如何に?
令和一年十二月・川崎市に於いて「人権を尊重するまちづくり条例」を制定したのも然りだ。川崎市の条例は、いびつであり、あえて〈条(令)〉と呼ぶ。
当会共同代表・永井由紀子女史は、ー日本人に罰則を科す異議を認めぬ、提訴も出来ない。叉罰金五十万円以下−定めは異常だと義憤する。
此れは、日本人差別の言論弾圧である。加害者=日本人の烙印を押す蛮行、人権擁護を隠れ蓑とした奇態条令だ。議会の無知に怒りを覚える。
方や、義憤の人・土屋たかゆき代表(全てのヘイトに反対)、山本閉留己幹事長、議員団長伊勢田幸正、顧問山岡鉄秀氏も活躍。三浦小太郎は−此の規制は〈全体主義〉に通じる−と。正に正論だね。
南京大虐殺、従軍慰安婦の肯定。歴史教科書の亡国容認。はたまた「欠陥ヘイト条例」制定とは、ぐらつく日本国の前途は、暗雲の真っ只中。
憂國の防人が、大和島根(日本)を支えて居るのが、本会の意義である。
今や、自民党なる安楽椅子でうたたねする時は、過ぎ去ったのである。
拝きみちか



R3-1/15
今『尖閣諸島が本当に危ない』・宝島社を読み始めたら(書評書く為)、文中・共同著者、時任謙作氏が「新しい歴史教科書」を取り上げ、不合格をした教科書調査官が中国サイドの人物−北朝鮮スパイリストに載る売国奴と指摘する。無能茂木大臣の見解を聴きたい。拝きみちか



R3-1/14【新刊紹介】
『三島由紀夫の死と私』西尾幹二著、戎光祥出版・本体1500円
本書は、平成二十年PHP依り刊行された定本の「増補新訂本」であり、当然私も感銘をうけた。
西尾は、一度だけ三島本人と自宅であって居る。其の訳はいたって明確で、氏の三島論「芸術と生活の二元論」−文學と政治−花を育てる文學と刄(鋼)と科す楯の会為る行動(文化防衛)を、公私混同致すことなく実践した〈三島美學〉の終焉。「死ぬことで、生活と芸術は別個の領域でなく一元化」、西尾の矢は的を射てをる。
市ヶ谷台の自決が、作家としての完結(和魂)である。と同時に憂國の武士(荒魂)−やむにやまれぬ大和魂−の具現だと云うこと。
此の計算され尽くした計画実行は、「日本の現実的な政治を正眼で見て、それを突き破り、死をもって現実を動かそうとしたリアリスト」・西尾。だが、自衛隊が真の国軍と成るべく行動は、西尾が語るかすかな「夢」で、幻の如く罵声で答えて居る。此処には、自衛官が所詮サラリーマンであり、軍人の寵児、武士の魂の脱け殻を背負い、米軍の傭兵(補助)としての存在(今日では、幾分変わったが)でしかない。三島由紀夫は絶望したのである。
西尾幹二も述べているが、本来立ち位置が同じ江藤淳が小林秀雄との対談に於いて「三島は病気」叉「戦争ごっこは馬鹿らしい」と一刀両断する江藤に、ならば吉田松陰も病気か−小林は憤怒した。
江藤の様な西洋欧化文化人のポーズは、嫌味以外の何物でも無いんだ。尤もGHQ批判論文は評価致すが。
私がみても、ミシマの〈政治正眼〉の実践行動は松陰と相通じる。此れを「心病む」死者に鞭打つ言葉は、西尾も批判する如く江藤こそが病気だと言いたい。当然ながら、柴田翔、石川達三等左派の作家は三島否定する。中には、いいだももの如く立場は異なるが、狂人三島と烙印を押す俗物を批判する病理學作家も居る。
押し並べて、保守系作家・評論家の三島封じ(逃げの姿勢)は、積極的に語る西尾幹二を避けたそうだ。
保守化した大衆社会では、言論の自由なる言葉遊びに明け暮れ、三島由紀夫の〈信義ある行動〉を野蛮な行為と拒絶し、別世界の人間と軽蔑する似非知識人がアカデミズムに横行−三島由紀夫は、文化人の顔のニヒリズムを軽蔑していた。
〈一人の人間の死〉としてリアルな真実を受け止める−と話す西尾幹二の真摯な言論に敬服致す。
つまり、戦後時代の空虚は、造形された「平和」なる米国型デモクラシィの毒に飲み込まれてしまった。其れに警告を発したのが三島由紀夫であり、見守り語るのが、知人・西尾幹二の慧眼。色々考えさせられる名著である。(文中敬称略)拝きみちか
【追伸】どうぞ御自由に使用して下さい。叉伊藤光祥氏に宜しく御伝え下さい。



R3-1/10【新刊紹介
『強い日本が平和をもたらす「日米同盟の真実」』ケント・ギルバート著、ワニブックス・本体1300円。
日米同盟の核心は「アメリカは日本を守ってあげているわけではない」・ギルバート。合理的論理構造により構築されて居る米国人は、〈米国の国益〉に合致する。故に日米同盟(安全保障上)維持している。
此の点を誤解する安直な日本人・政治家は、国防意識が欠落。米軍の庇護が主体であって、自衛隊を補助的と考える。こうした異常なる甘えは、祖国愛を封印−一国平和主義と、非武装を善とし国連至上主義の毒に染まる。
本書は、平和主義・安全保障・自衛隊と在日米軍・日本とアメリカの美点と欠点、日本の立ち位置等地政学をからめ、全六章にて構成されて居る。
「日本の国益を基本」として米政権と付き合うべきとギルバートは語る。
一例日本の政治家に問うても、国益より支那や韓国の顔色を伺い国益を封印する。茂木外相を観ても解るが〈尖閣は支那の領土〉と言われ黙して語らず。
此処には、日本人に蔓延する性善説(孟子・人間の本性は善)が有り、性悪説(荀子・悪の意識)を本質的に嫌う民族性に根ざす。「話せば解る」は、最たるもので、ケントも指摘致すが、国内では通用するが、自国絶対主義の支那・韓国・北朝鮮やロシア−権威の隣国への危機管理を蔑ろにすべきではない。
此れを黙認する左翼政党(何故かリベラルと呼ぶ)。マスコミの能天気〈絶対平和〉のオーラに包まれ、小沢一郎の如く国連様さまの教祖迄存在する。
昨今の国連は支那の影響力が増し、日本國には鬼門だ。日本は未だに〈敵国条項〉の反連合国の枠内にあり、敗戦国の甲羅を背負って居る。此の点も政治家&マスメディアも黙りだ。つまり、常任理事国には絶対成れぬ。
「強い日本が平和をもたらす」とギルバートの励ましも、自国を守る「安全保障」への覚醒が有ればこそだ。
貴書を読み、国際社会の過酷な現実に慧眼されたし…。拝きみちか



R3-1/9
ワニブックスの湯田女史(広報宣伝部・1月14日発売)が送られ、『日米同盟の真実』ケント・ギルバート著を読み始める(二日読破予定)−実に興味深い…。
敗戦後、GHQの弾圧に屈した朝日新聞は、共産党党員・聴濤克己労組委員長の強権により左傾し今に至る。NHK初代会長の高野岩三郎は、米軍に雇われた日本人検閲官のリーダーで亡國に加担した人物だ。…。
つまり、戦後一貫して偏向する原点が、此処にある。ギルバートさん有難う。叉本書に於いて『日本人を狂わせた洗脳工作』・自由社ブックレットを紹介してをる。拝



R3-1/5【賀正】
昨年は〈熟読玩味〉に対し、共感・御禮を多数戴き感謝致す所存であります。令和三年も、媚びへつらう事なく「本音」で語る。
読売新聞・恒例「大學トップメッセ−ジ」(一月三日)が掲載。此の問題点を一刀両断に袈裟懸け斬る。
@「専修大学」・学長佐々木重人ー〈社会知性の開発〉をビジョンに社会的課題を開発する人材育成だと。其れは、「持続可能な開発目標」と或。大上段に目標を掲げては居るが、傲慢な独り善がりが、意味不明な知性もどきが一人歩きしているだけだ。
A「創価大学」・学長馬場善久−「価値を創造する世界市民」」を育てるそうだ。花ならば直ぐに枯れる。全く意味不明、どんな市民が育つのか。世界市民は、立憲民主党・菅直人の好きな言葉。国連至上主義にて〈人類の幸福〉に貢献する−馬場は胸を張る。祖国不在に日蓮聖人も驚くだろう。
「神奈川大学」も、「良識ある市民」を掲げてをる。何故、日本国民が駄目なのか。デモクラートなる市民思想が、全てではないんだ。
其と比較致すと『高千穂大学』・理事長藤井耐−先祖祭礼と忠孝を尊ぶ〈家族主義教育共同体〉の學風は、土着日本の原点であり敬服致す−此処には、奇抜な発想や市民
を持ち上げる嫌味がない。純粋な祖国愛は、常識の範疇−個人的に支援致す。
B「学習院女子大学」は〈リベラルアーツ教育〉(学習院の理念は伝統覚醒の筈だが)。はたまた「武蔵野大学」は〈アントレプレナーシップ〉起業家精神だとさ。此の哲学まがいの思い上がり〈母国語軽視〉には、西田幾多郎先生も驚くだろう。
C江戸文化研究家・左派「法政大学」札付きの左翼牙城−田中優子総長は「コロナ禍を生き抜く『実践知を大学の未来に生かす」そうだ。此れ叉意味不明の独善。何故なら〈知の領分〉は多面的であって、必ずしも実践主義なる行動がだょ、大学の未来を生かすと言えるか−馬鹿馬鹿しいね。
情けないのは、多くの大學トップが、意味不明な言葉遊びの毒に溺れ。真実が見えていない事。
教育者のリーダーシップを竹本三保女史(『国防と教育』著者)、森靖喜・川内時男の如く、祖国を鑑みた愛情を注ぐ教育に、學ぶべきだ。
アカテミズムに蔓延る自己愛。其れは、単なる言葉遊戯の自惚れだ。
結果、日本の大學は、国際的に低ランクに沈むのも当然だと云える。拝きみちか



R2-12/22【新刊紹介】
『日台運命共同体』浅野和生編著、展転社・本体1900円
本書は、日台関係研究会叢書F−「日台関係戦後史」なる貴重な資料(李登輝総統・日台関係含め)だと云える。
第一章・浅野和生を筆頭に、第五章迄五人の筆者に依り構成されて居る。
「台湾は中国大陸の政権からの〈支配を受けない〉で、『台湾として独自の歴史を刻んだ』時間の方が長い」(浅野)。
此れが歴史的真実であって、支那・習近平が独善する「一つの中国」は、歴史・民族の概念に照らし合わせて観ても、眉唾の嘘だ。
台湾人は、支那政府の詐りを見抜き、政体共有の日本国への想いが強い−。此れは当然であり、中国共産党の〈香港弾圧〉の覇権主義・自由抑圧を見れば一目瞭然である。
「日本における台湾の法的位置明確に規定」・浅野する。察すれば、両国間の関係強化に繋がる。故に、「日台関係基本法」制定が望まれる。
〈自由・民主・法の支配〉共通軸が強い日本と台湾。其れは、日本統治時代に民主主義の洗礼を受け、共に帝国軍人として戦った歴史が証明してをる。依って、二万六千人が靖国神社に奉られて居る。
我が国は、サンフランシスコ講和条約締結後、台湾(当時中華民国)との間に「日華平和条約」を締結した。1972年迄国交は維持された。台湾重視の岸信介が最初の台湾訪問である。大東亜共栄圏で大臣を務めた岸にしてみればだ、〈反共諸国連帯〉重視は当然だと云える。
その後、田中角栄が総理の時に台湾と断行、中華人民共和国と国交樹立。支那共産党と握手をしたのは歴史的汚点だ。
米国ユダヤ人・キッシンジャ特使(親中、大の反日家)の謀略に、角栄幕府は乗せられた。大平外相が〈台湾断交〉を告げたが、国会承諾を経ず、独断にて記者会見をしたんだ。此れは、明らかに議会主義を無視した奇態である。
真正保守を掲げた安倍晋三内閣に於いても、台湾との国交樹立は成らず。いくら民間交流(日本側交流協会、台湾・亜東関係協会)が盛んであっても、外交特権でなる条約締結が無ければ、国家間の関係は稀薄だと云うこと。
つまり、自民党親中派・二階幹事長の強権。支那を拠点と成す大手企業は、中国を敵に回す勇気はない。金権腐敗は國を滅ぼす。
台湾に李登輝総統が居たことに依り、日台関係が強靭になった。李総統は、京都大學で學び帝国軍人にて終戦。台北市長から総統に抜擢された偉人である。
「以徳報怨」・蒋介石を実践したのも報徳の李氏である。こよなく日本を愛した氏は、沖縄県に於いて〈武士道〉を語ってもいた。にも係わらず、信義にもとる日本政府は、李登輝死去に対し、〈追悼の要人〉を列席させなかった。
人間の尊厳を無視する蛮行だ。支那の脅威におののく菅政府も「非政府間実務関係維持」為る現状黙認を崩さぬ。
日本と台湾の歴史認識。貴書に於いて、目から鱗だ。特に「李登輝訪日を巡る日台関係」・第四章・新井雄−は、ドキュメントとしても優れた論文である。拝きみちか



R2-12/16
我が國では、近代史の中で遅れて居るのが、〈宗教史〉である
神道・佛教・基督教等、希薄な宗教観が禍して、欧米やアラブ諸國の如く、〈我と汝〉に於ける宗教の重味を精神に迄高めた國民は、少ない。
此の空気の如く宗教を、幕末(過渡期の宗教)から現代(スピリチュアリティ)著したのが、『近代日本宗教史』・全六巻・春秋社、本体三千二百円である。
「近代日本通史が一つも無かった」−巻頭言、事への反省から、日本人にとっての宗教とは何ぞや…。専門家に依る宗教論文の集大成である。
特に、日本國(大八州)に於いては、天朝(ミカド)の威光が「『万世一系』と定式化される事になる天皇の血統的一貫性が特徴」(一巻・総論」。
巨大な徳川幕藩体制−権力を持ってしても、天皇を中心軸と為す「公家文化」の役割が、武士の知恵以上の〈権威〉−伝統に根ざした豊かな〈みやびの力〉が、行き渡る。
此の「有職故實。継続する公家文化」の存在。我が國独自の宗教観を形成していった−述べて居る。
欧米からの強権(クリスチャニズム)からの防御いたす、御門を核と為す國體と明治御一新後の政府の対応、政体の独自性。此の点をも論理展開して居る。
従来のアカデミズム・史的唯物論を度外した優れ本である。選って、神道・民俗學に興味を抱く學徒や人々の座右の書だと



R2-12/13【新刊紹介】
『中国生業図譜』相田洋著、集広舎・本体3500円
始めに相田氏を紹介する−中華民国生・福岡教育大名誉教授−本書は、『中国妖怪・鬼神図譜』の続編。
「生業」なりわいは、本来なりわざ−暮らしを立てる為の家業の事。稼ぐの意味に近いが、職業程の堅苦しさがない。江戸庶民の暮らし等は、正しく日々の稼ぎ(お天道様に恥じぬ日常)のなりわざに依りて、四季折々を共とした生活だね。
貴書は、清末・光緒十年四月に創刊された『点石斎画報』(絵入り旬刊紙)。
世紀末支那の世相談義、文明や政治・戦等、多彩な内容を網羅した独自編集は異色、読ませると同時に息づく図柄が、当時の支那人の有り様を浮かび上がらせてくれた。
為れど、上海の子売り(籠に入れ)写真には、驚きのあまり言葉すら浮かばなかった。
内容は多彩で、衣食住の生業を先ず上げ、金融・医療衛生・交通運輸・教育娯楽を載せる。
支那と云えば裏社会(阿片窟の写真掲載)詳細を著す。
職業婦人・Zでは、「三姑六」さんころくば(職業婦人の侮蔑語)や促牙虫そくがちゅう(虫歯の虫を取る)為る独自の言い回しも加えて居る。
「日本では従来ほとんど知られていない、具体例・図像をのせた」(相田)。故に、当時の庶民の生態がリアルに伝わって来る−貴重な民俗図鑑だと云える…。
「余説」・コメントを随所に加え、関連参考文献なる心意気にも感謝致す。
何時もながら、他の追従を許さぬ企画に脱帽である。拝きみちか



R2-12/10【新刊紹介】
『日本人は何も知らない』2』谷本真由美著、ワニブックス・本体850円
本書は、英国在住の谷本女史による〈日本国慧眼〉の第二弾(第一弾・十二万部突破)…。我が国へのはなむけ、究極の欧米比較「文化論」でもある。
毎度ながら、日本マスメディアは、新型コロナ武漢ウイルスへの政府批判、自民党政府の駄目ぶり、此のアピール「日本政府の不手際や手ぬるい対策」(谷本)に余念がない。自国の美点を発信する行為は皆無だと憤る。
谷本女史の如く海外から母国を眺めればだ、大企業の大量解雇、国民暴動・略奪も皆無。率先して清潔を保つ努力に勤しむ大和民族の叡知。菅首相の「国民へのお願い」は、欧米の権力行使の対極にある点も強調してをる。
欧米では、マスク着用への反発や日常手洗いしない習慣。土足での生活・握手等−他者との接触が死者拡大をもたらした。
〈自己主張〉なる権利の助長がコロナの拡大を生む。
然し、イギリス国内メディアに於いて、〈日本賞賛〉番組が流されたのは当然だと、女史は語る(日本では美談を取り上げぬ)。一例として、英国学校に於いては、健康診断・保健室そのものが存在しないそうである。
端的に申せば、家族主義の日本(封建制と否定する欧米狂信者が居る)と個人主義−「悪く言えばワガママ」・谷本との民族の相違。
バンデミックスへの処置を自国民に訴えても、此れが各個人の裁量に任せる欧米では、不同意の自由が認められてをる。
我が国の利点を取り上げず、欧米至上主義に肩入れする日本メディアの病理を谷本真由美は、的確に分析しているね。
井の中の蛙は大海(諸外国)の〈適切な情報〉−ニュースソースを知らしめない。其の弊害を修正する鑑が、貴書である。拝きみちか



R2-12/08【新刊紹介】
『日本人を滅ぼす欠陥ヘイト条例』すべてのヘイトに反対する会編、展転社・本体1600円
副題に「言論の自由を守るために」とある。
支那政府の〈言論の自由〉を奪い民族隔離(チベット・ウイグル・モンゴル他)抑圧、一国二制度の合意(英国×中国)を一方的に否定、香港の民主化を弾圧する。こうした独裁政策は、欧米諸国を中心軸に反対の輪が拡大する。其れは、デモクラシィの対極にある−閉鎖の自由−への怒りだと云うことだ。
一方、日本国は民主国家を政体の基本概念と位置付け、自民党幕府下暴食経済国家として平和を謳歌してをる。
此の無機質な体制なるぬるま湯に首まで浸かる。察すればだ、日々浸食される〈偽りの条例〉に慧眼する国民は少ないのである。
其の一例が「欠陥ヘイト条例」の存在だと云える。差別なる人権無視のパンドラである。此の箱を開け、差別・憎悪を無くすべく、何故か国連は、我が国を〈ヘイト国家〉と烙印を捺した。
国連至上主義の日本は、「ヘイトスピーチ規制法」(本邦外出身者への差別解消)制定した。摩訶不思議なのは、建前保守自民党と立憲民主党の共同提出の産物だ。
人種差別大国と名指しされ、他民族優位のザル法を決めた。地方自治体に整備を強要した。
疑問符は、時の法務大臣、警察庁・公安調査庁長官の見解や如何に?
令和一年十二月・川崎市に於いて「人権を尊重するまちづくり条例」を制定したのも然りだ。川崎市の条例は、いびつであり、あえて〈条(令)〉と呼ぶ。
当会共同代表・永井由紀子女史は、ー日本人に罰則を科す異議を認めぬ、提訴も出来ない。叉罰金五十万円以下−定めは異常だと義憤する。
此れは、日本人差別の言論弾圧である。加害者=日本人の烙印を押す蛮行、人権擁護を隠れ蓑とした奇態条令だ。議会の無知に怒りを覚える。
方や、義憤の人・土屋たかゆき代表(全てのヘイトに反対)、山本閉留己幹事長、議員団長伊勢田幸正、顧問山岡鉄秀氏も活躍。三浦小太郎は−此の規制は〈全体主義〉に通じる−と。正に正論だね。
南京大虐殺、従軍慰安婦の肯定。歴史教科書の亡国容認。はたまた「欠陥ヘイト条例」制定とは、ぐらつく日本国の前途は、暗雲の真っ只中。
憂國の防人が、大和島根(日本)を支えて居るのが、本会の意義である。
今や、自民党なる安楽椅子でうたたねする時は、過ぎ去ったのである。
拝きみちか



R2-12/3【文中・心に響く言葉2】
「私達は心の中で、神話と歴史の間にある断絶が存在する。然し、此の断絶は歴史の研究に依り打ち破られる。〈神話〉は、歴史の延長として可能」レヴィ・ストローク
我が国に於いては、「神話」を歴史と断絶させ学問の対象外と致す。為れど、西洋学者は神話を認識して居た。(評)
*参考図書
『神武東征神話は史実である』六角克博著、展転社・二千円
『神武天皇実在論』林房雄著、ハート出版・千五百円

「日本人は礼儀正しく、町は清潔で勤勉で、読み書きができる」シュリーマン
ペリィ提督、イザベラ・バード、アインシュタイン等、〈日本礼讃〉は限り無く存在致す。
*参考図書
『新日本奥地紀行』−イザベラの観たジャポン)芦原伸著、天夢人・千六百円
拝きみちか



R2-12/2【文中・心に滲みる言葉
@「感情は固定した秩序を好まない」三島由紀夫
感情は、秩序の範疇には治まらぬと云うこと。(評)
A「涙は、悲しみのもの言わぬ言葉である」ヴォルテール
汝、涙を流す、此れは究極の言葉なり。
B「三島さん、ターザンをどう思っていたのか」横尾忠則
好奇を好むミシマさん。ターザンを語っては居ない。
C「文学は、言葉の芸術である」中村光夫
〈文學〉理念は、崇高だと−『新古今和歌集』を詠みつつ、納得致す。
D「新しい精神は、時代の陰より出ず」山路愛山
明治の民間史論家には、〈陰〉の世界に、泉鏡花の如く慧眼してをった。
E「保守とは、歴史の蓄積を尊重する立場」小林よしのり
二千六百年以上の歴史或大和の國。為れど、無頓着な日本人が多い。
F「国家は敗戦によって滅びない。国民が国家の魂を失った時、滅びる」ビスマルク
我が国の民に、〈国家の魂〉を問うても、真っ当な答えは少数派。支那に媚びる政治家(二階・茂木等)よ、目覚めよ。
G「ただ、返す返す初心を忘れるへからす」世阿弥
肝に銘じたいね…。
H「人間には二種類ある。起きて行動する者と寝てなにもしない人」
不言実行−世直しだ。
参考になれば有り難し、拝きみちか



R2-11/21【新刊紹介】
『彼女たちの三島由紀夫』中公特別編集、中央公論新社・本体1800円
「三島由紀夫論」は、友人作家・知人評論家−限り無く存在して居る。本書は、些か異なった内容だ。三島由紀夫に想い深き女性達の対談や生業にてまとめられて居る。
三島が自裁した時、四歳であった酒井順子(エッセイスト)『「際」の近くで』の鋭利な分析は、其の独自性が醸し出す言霊に頷いた。
−〈三島文学〉の学習院的気分は、華麗な比喩表現を伴い〈少女漫画的な物〉感覚が貴族的−。其のような評価を下す人は、外に居ないね…。
石井游佳(作家)「三島由紀夫のある風景」では、三島文学を溺愛した石井が、自分の青春群像の息吹(風景)−純度の高い、透明な理性の張り詰めた−を吸い込み、水辺の読書を楽しんだと語るレトニカル。
此の三島文学と触れぬ若人が少なくなった。自ら文学と無縁な日本人が巷に溢れてをる。此れを〈精神の衰退〉と私は卑下する。
全集未収録対談・岸田今日子と「恋愛を語る」。石井好子と「シャンソンを語る」。越路吹雪の「ミュージカルみやげ話」も楽しく読んだ。
三島はパリと思いきやニューヨークが好き。劇場公演「三文オペラ」等良く観たが、此処まで和洋に造詣深き日本人(物書き)は、存在しない。
倉橋由美子「英雄の死」(神になった三島由紀夫)に接した時、去来したことがある。憤死した氏の偉大さを讃えた倉橋は、警察の訪問を受けた。
「私が男なら共感行動する」−憤懣やる方ない〈腐った世相〉への怒りをぶちまけていた。此の世直しの正論に、体制擁護の御楯為る警察が、過剰反応したのである。
流行語にも成った「美徳のよろめき」を宇野千代他が話す。
若尾文子・杉村春子等二桁の〈ミシマ語り〉は圧巻だね。然し、甚だ残念なのはだ、三島が可愛がっていた村松英子「英子は幸せにならなければいけないょ」(友人・村松剛の妹−舞台女優)のコメントが除外され摩訶不思議だ。編集者に問いたい…。拝きみちか



R2-11/9【新刊紹介】
『東京終了』舛添要一著、ワニブックス・本体870円
舛添氏は、前都知事であった人物−故に、小池百合子現知事〈危うさ〉が感覚的にも判る。叉舛添政策の抹消を進めて居るのも小池。
指導者が代われば「政策変更」は一般的。首都東京(韓国の年間予算に匹敵)の国政への影響も図り知れぬ…。然し、前任者の善政は、受け入れ持続すべきであり、トップの努めだと云うことだ。
小池知事が学力偽証(カイロ大學首席卒業)が、先ず小骨として喉に引っ掛かる。尤もカイロ大學レベルは問題外だ。
武漢ウイルスへの現知事対応の不味さは、厚生労働大臣を経験した舛添には、御見通しだそうだ。小池政策に異議を唱えた内藤保険局長は左遷。中央卸売市場次長・澤氏も内容を不服として更迭させられた。菅官房長官(当時)とは、ボタンの掛け違いから疎遠と相成り、国政と都政の空気が淀み今日に至る。
地震・台風への対応も杜撰。「東京防災」も掛け声だけ。
危機管理は、国防への道標であって、スイス・スウェーデンの如く、核シェルター(トンネル有効利用)、高速道路は直線が原則−緊急時に戦闘機が発着出来る。すべからく「国防」の観点から都市計画が成される。
日本政府も、祖国防衛為る地政学が欠落。−杜撰国家と云えるが、無知な政治家には眼中に無い。
「電気文明の弱さ」を語っているが、電柱地中化が進まぬ現状に呆れて居る。
オーストリア(他のユアラップ然り)電柱に留まらず、日本の如くやたら自動販売機や広告塔の氾濫、そして自然破壊のライトアップ等、脱温暖化に逆行した無知な政策の奨励。
文化振興の脆弱な小池文化。ポーズとしての人気取り、劣化した日本語とひけらかす和製英語の羅列。
ユアラップ外交史(各国体験)を研究した元知事・舛添要一だからこそ小池知事の素人判断を指摘出来るのである。
本籍東京の私としては、他人事に非ず、考えさせられ感謝致す。拝きみちか



R2-11/6【新刊紹介】
『人の死亡率100%でも心配しなさんな』珍田眞著、高木書房・本体1400円
本書は、「まことさんの珍言録」Bである。
珍田さんは葬儀ディレクターとして、多彩な「葬儀」方式(コンパクト及び費用捻出)を手掛けてきた。
葬儀を陰鬱な〈負の要因〉と忌み嫌い、不幸の原点と捉える人が居る。然し、死を己の人生の終焉−恐れと空虚−必ず訪れる。からの悟り。
故に「本気で自覚している人は、積極的に生きる」。死と向き合い、本人の生き方を考え、「心配しなさんな」と、より良き幸福を分かち合う。
其の為の指針(羅針盤)を真摯に語る。
「葬儀」とは、〈葬送儀礼〉の略、「喪」は謹慎であり、「忌」は心身お清めだそうだ。
日本人が無自覚に使う「天国に召される」は、クリスチャンの導きの場であって、佛教徒は極楽、私の様な神道は黄泉の國だと云うこと。此の純然たる真理を判らぬ曖昧模糊の日本人。其れを「重層信仰」(複数の宗教が重複)と珍田氏は述べる。
−余談になるがだ、昨今商業主義の結果、ケルト人の祭り事であるハロウインを祝う日本人の無神経には、怒りすら覚える。
お坊さんには、葬儀の意味や佛教の教え(佛教の原点は、釈迦の「生・老・病・死」−其の苦しみからの救い)を説く義務がある。
筆者は、葬式仏教の弊害と葬儀社を金儲け−忌み嫌う現状への問題点をも明敏に指摘してをる。
仏教歴史、神道の美意識や極楽の説明。戒名・神への啓示。
「悟りとは心が豊かになること」(珍田)・合掌。察すればだ我を見つめる眼が慧眼するのであり、汝の悪行を暴く〈愚を冒す〉ことも無くなる。慈愛の気持ちで生きぬれば、〈死への迷い〉も消え失せる。
人生への道標が此れであり、自己を見つめ感ずるものがある筈…。拝きみちか


11/4
【新刊紹介】
『一歩も退かんど』川畑幸夫語り、鶴丸哲雄著、集広舎・本体1500円
「真実ハ小説ヨリ奇ナリ」−名言を発したのは徳川無声である。其の一例が、川畑氏が遭遇した「鹿児島志布志冤罪事件」である。
本書は、加害者に仕立てられた川畑幸夫他が巻き込まれた県議「買収容疑」逮捕に関する実話である。
穿った状況証拠と功を焦る担当刑事と検察のでっち上げ過酷な取り調べ〈たたき割り〉。−此を冤罪と呼ぶ。
冤罪「志布志事件」(結果13人・全員無罪)のドキュメントである。
氏は、此の事件を担当した H警部補を暴行容疑で起訴、有罪に持ち込み勝訴したんだ。
「冤罪の最大の温存は密室であり、それをなくすには取り調べの録音、録画が不可欠」・文中−〈可視化〉が必要だと云うこと。然し、其れは、氷山の一角に過ぎぬ。叉日本人が好む〈和解〉も妥協の産物だね。
〈真実は一つ〉作為なる犯罪(冤罪)を捏造した権力側の暴挙(虚偽の証拠強要・ふみ字)に立ち向かい、奇態な被害に遭われた町民の信念と勇気に敬服致す。
聞き手は、鶴丸哲雄(西日本新聞社・元デスク)−ローカル・懐集落民(選挙違反)のでっち上げ事件が、マスメディアや日弁連を動かし、真相究明に繋がったの



R2-11/2
安倍晋三前総理は、会長を務める「創生日本」に出席した。ー建て前は、保守系議員だが…。
萩生田文部科学相の存在を観れば解るが、いい加減だ。何しろ〈日本の伝統・文化〉を擁護致す「新しい歴史教科書」を否定、検定不合格を決断したのが、此の俗物だ。
保守とは何ぞや?『保守の使命』杉原誠四郎著・自由社及び『保守の真贋』西尾幹二著・徳間書店を読み、擬装保守から抜け出して欲しいものである。拝きみちか



R2-11/1【新刊紹介】
『ナクツァン』ナクツアン・ヌロ著、集広舎・本体2700円
平穏世界とは、一瞬の安息なのかもしれぬ。そうした想いに囚われてしまったのは、此の世の桃源郷で家畜と共に生活「私達は河岸で羊の見張りをしながら遊んでいた」−のどかな日常を営んで居たチベット少年・ヌロが、支那人民解放軍(漢人)の民族隔離(没佛教)の下、殺害された地獄絵に接したからだ。
ヌロ(十歳にて土地を追われ)のドキュメントを垣間見、チベット民族を血塗れた地獄に引きずり込んだ支那の悪の仕打ちに怒りを感ず。
失われた祖国を慈愛するチベット人の叫び−慟哭致す所存である。然し、残念なのは此のリアリズムは、傍観者の我々には、当事者以外に慧眼された真相が〈体験〉無き事。同情の範疇に留まっているからだ。
聖地「サラ」を目指す巡礼者を襲う数百頭の狼との死闘・寒気での凍死。
更に人的恐怖が待ち構える。
支那兵士が、集会堂から集めた仏像や経典を燃やす…。毛沢東の肖像画を誇示、僧院は破壊され法輪(釈迦)は砕かれた。
「中国軍は人と家畜を一緒に殺した」筆者
残虐中国共産党は、毛沢東から今日の習近平に至る迄、チベット・ウイグル人他、独自の民族主義を容認せず、支那への同化政策(民族隔離)強権の下弱体化した。
ナクツアン氏は、チベット民族の誇りを背に受け、中国共産党の狂気を語り、民族の黎明を世界に訴え掛けてをる。
客観的チベット論や共産党批判は多々ある。だが、ヌロ少年が叫ぶ実証見聞ー残酷な漢人の悲惨実話程に、読者に語りかける人物は居ないね。
「チベット全土と世界全体が常に調和し平和を保つように…祈願します」著者。拝きみちか



R2-10/21【新刊紹介】
『日本の歴史物語』現代訳・谷本直
谷本氏の訳とあるが著者は前田昇著。
氏が広島の実家にて傷み激しい原本「少年國史物語」を発見(昭和八年早稲田大學刊・全七巻八百頁(三千円にて復刊)。
谷本−03−3449−宛てにて注文。
内容は、神代〜大正時代迄網羅した他に類無き雄大なドラマが綴られてをる。
我が國に於いては、〈神話は史実にあらず〉為る穿った論理による左傾教育(反天皇)でアカデミズムから拒絶されて来た…。此の異状現象は〈歴史音痴〉−諸外國の対極として歪んだ國史を國民に植え付け、祖國への誇りと憂國の情愛を奪い去り、令和の今日に至る。
「日本の道徳心・文化・美術」−認識して欲しいと、谷川氏は若人に呼び掛けて居る。然し、現状は甚だ心もとなく大人も同罪の歴史忘却だ。
反日文教政策は、没日本的検証に陥り祖國不在の〈史的唯物〉に貫かれ、穿った「教科書検定」官の独善判断−一例「新しい歴史教科書」自由社の否定に行き着くのだ。
第一章は「高天原」・豊葦原の瑞穂の國(日本)國作り−出雲伝説や天孫降臨等、図表や挿画を載せ、兎に角豊富な内容と小學生にも理解しやすい誌面作りが為されて居る。
「神武天皇東征」も、日向出発から橿原への道順をも八頁に渉り勇壮な物語りを詳細に述べる。叉仁徳天皇の御仁愛−土木治水工事を含め「仁政」を語って居る。
つまり、日本國・歴代御門は、すべからく「初國治らすすめら尊」−太陽神だと云うことだ。其の〈御聖徳〉を令和天皇迄受け継がれて居る。
諸外国の国王及び皇帝とは根本的に異なっているが、独裁君主として排除する勢力が、共産党を始め存在する今、由々しき事態に心痛める日々である…。
『源氏物語』作・紫式部の本名「藤式部ともうしていたのを〈その花の色にちなんで〉紫式部と改めた」−こうした挿話を多数ちりばめた「知識の宝庫」でもあり有り難い。
「明治御一新」への道しるべ〈王政復古〉に関しても、数頁を費やし入念に分析解明が為されて居る。
これ等は一例に過ぎぬが、本書は〈知の結晶〉であって、國體の機微に触れ、大和島根の有り様を遺憾無く発揮してをる。ひとえに、祖國日本の〈明日への慧眼〉を肌に感じ、日本人の為の「歴史」(前田著・原本)と其れを現代語訳致した谷本直氏(日本工業大学電気科教授)の絶えざる奮闘に敬服致す所存であります。拝きみちか



R2-10/13【新刊紹介】
『せやろがい!ではおさまらない』せやろがいおじさん著、ワニブックス・本体1300円。
本名榎森耕助氏は沖縄で活躍する芸人である。社会日常問題を解りやすくYOUTUBで発信(登録三十四万)以上の優れ伝導者(基督・仏陀の再来か否か)と云えよう。
前回、貴社〈書評〉を載せたのは、吉本芸人「ほんこん」氏『コロナと国防』であった。
「ほんこん」といい「せやろがいおじさん」にしても、社会問題専門家に非ず…。然し、其の真摯な姿見が多くの共感を得るのは、テレビ、ポット出コメンテーターの日和見平和主義者が、浸り顔で政府批判する現象。こうした紙切り型〈綺麗事〉の嫌味に、良識ある健全な日本国民が呆れた証拠でもある。もはや、既存キー局の垂れ流し電波−此れは過去形に為りつつある。
良き時代の到来であるが、言葉の責務も重要だ。
政治家の言葉は、国民に媚び建前をそよ風になびかせ話す。故に、〈心の機微〉に触れず「遺憾に思う」で片付ける。最近は〈GO-TO〉何々−バカな言語の氾濫だ。
TVを観れば〈イクメン〉探しの女性で賑わう。そやろがい氏曰く「見た目重視する−日本社会から「ルックスイズム」を排除すべしと。外見と拝金で選ぶ世相も問題だ。
グサッ、刺さる言葉(良い意味)がある。−人間なる生き物は、百個のお褒め言葉が有っても一個の批判言葉が、刺さる。然し、〈批判的〉こそが強い自分を作る−筆者曰くだ。ごもっとも。
先日読破した『革命家100の言葉』彩図社・ゲバラ、ケネディ、石橋湛山等に劣らぬ名言。
「見て見ぬふり」が〈賢い処方術〉と考える人に警告を発して居る。汝の災難が、何時我に降り注ぐか判らぬ。故に問題意識を持ち、社会と向き合うべきだと。
若者の政治離れを危惧してをるがだ、高齢者とて御同様。グルメ・サプリ・動物ペット自慢ばかりだ。
祖国の行く末に慧眼されたし。「ほんこん」「せやろがいおじさん」両氏の正論に感慨無量だね。
拝まさみつ

10/12
【良書紹介】
『開高健のパリ』開高健著、集英社・本体2000円
開高健氏は『裸の王様』で芥川賞・受賞。釣魚紀行『オーパ』があり『ベトナム戦記』なるルポ他を記す。
本書は「パリ断章」なる軽妙タッチ随筆を載せる。と同時に画家のモーリス・ユトリロの〈白の時代〉を核に、作品(美術)評を描いている故、独自の味わいが楽しめる。
ユトリロが画家を目指す切っ掛けは、幼少より母親から遺伝されたアルコール依存からの脱出だと云うこと。
白の時代とは、カンパスに画くパリ風景がホワイトを基調としているから…。この「白」が曲者でして、セメントやゴミを混ぜ〈独自色彩〉を醸し出す。尤も、藤田嗣治のホワイトも他者の追従を許さぬ個性的フォームで彩られて居る。
私自身、ユトリロ作品(街並み)の摸写三点手掛け(依頼)してをるが、光沢あるホワイト作りに一工夫試みて居る。
作品「モン・セニの街」−この平安、火のやわらかい匂いの流れる瞬間に幸いがあって欲しい−。
「テアトル広場」−葉は散って石にとけ、街は空のしたにおちている。道はつづいて見すかす術もない−。
「パンソンの丘」−枯葉のしめやかな、温かい匂いがたちのぼり、ふとよぎる窓からは入れたばかりのコーヒーの香りがあざやかな縞をつくってただよってくる−。
数十点のユトリロ絵画を載せ、豊かな色彩感覚と抒情を漂わせる開高健の美的感性(評)は、詩人の叫びである。其れは、鈍く硬直した美術評論家の言葉遊び。此の対極の煌めきは、「美術鑑賞」に崇高な理念を加えて居るから、心和むのである。拝きみちか



R2-10/10【新刊紹介】
『日本再興』田村秀男著、ワニブックス・本体1300円
武漢コロナウイルスの悪影響下、我が国はゼロマイナス経済成長(其れ以前から筆者は指摘)に至る。
結果、国民に「緊縮財政と消費増税」我慢を強いる状態が続く。財務官僚任せ(政治家黙認)の已む無き10%消費税導入−物価が押し上げられ需要大幅下落なるデフレ加速をもたらした。此れは、日本経済の成長を留める暴挙だ。
政治家+財務官や學者は、日本は借金大国故に増税容認とうそぶく。
田村氏が強調致す如く「日本国は借金大国と言うウソ」に国民は騙されて居ると…。
2019年度の現預金高(個人一千兆円、企業二百八十兆円)つまりGDP五五0兆円の倍以上の資産を有する為、円の世界的信用度が極めて高いのも頷ける。
下降線をたどる日本経済を成長に導くには、〈内需拡大〉への積極財政資金導入にて、インフラ・基礎研究・教育・防衛の活性化を推進する。叉国民経済を冷やす〈消費税廃止か大型減税〉を実施すべきと田村氏は語る。
昨今、悪の巣窟・経団連の意向に沿い大企業の大減税をやるがだ、中小零細企業の高税率では、国内産業衰退の一路、ローマ帝国は滅びる。
新成長戦略とは「国債を発行し有休資金を吸い上げ、財政資金のデジタル化」(田村)推進する。「国債」に関する誤認識が溢れてをる。
日本国国債は、需要が供給をはるかに上回り−安全資産として世界的に人気が高い−。
我が国では、自質賃金が七年前より低下(グラフで説明)、更に消費税の足枷だ。此れでは内需の底冷えは当たり前−政治家の無策の結果だ。
しかも、大企業の支那依存「中国経済を支え、軍事力膨張を促す」(田村)体質がだ、日本列島を空洞化させる要因と為す。
二階俊雄幹事長他親中派ダメ人間が、著しく国益を蔑ろにして経済成長を歪める売国暴挙をもたらす。〈脱中国〉は、自由主義共通認識−常識だ。
一時流行った、グローバリズムの旗振りの下、支那依存が高まったが、脱中国を菅首相に望む。
景気回復(悪税・消費税廃止)著者にて国家安寧と成り栄華の旗振りが出きるのだ。
最後に、労働力確保の為、安直な移民受け入れ(実態は反日中国人の増加)の危険性をも指摘して居る。拝きみちか



R2-9/18
世の中狂い咲きだね−七十年代、左翼全盛。史的唯物論が当たり前の世。
家永三郎の亡國歴史教科書が検定不合格に成った。当時の教科書調査官には、村尾次郎氏の如く歪曲した歴史を正常化させる熱血漢もいたね。
今日、日本人の為の教科書『新しい歴史教科書』刊が左傾した四人の文部省役人に依り〈不合格〉されたから驚き。
菅総理誕生でも、萩生田光一大臣が留任だ。此れでは、検定方針が持続される。影に超親支那派・二階幹事長(越後屋)が睨みを効かす。
もはや死に体「検定制度」そのものを変革すべきだ。
拝きみちか



R2-9/17【新刊紹介】
『コロナと国防』ほんこん著、ワニブックス・本体900円
大阪生まれの「ほんこん」氏は、吉本の芸人である。芸人が日本の明日に真摯な〈警告〉を発しても、所詮芸人のタワゴトと袖にする国民は多い。特に専門職の學者・マスコミや政治屋。然し、「日本の未来の為に積極的に情報発信」する氏に頭が下がる。
〈コロナが来て初めて、日常的な「平和」の尊さがわかった。日常生活を取り戻したいなら〉−国防の事。つまり〈危機管理〉の重要性を認識−すべきだと筆者は力説する。特に政治家を名指しする。
此の状況を國難と呼ぶ。為れど、言葉尻を掴まえ危険思想と反論する學者が居るそうだから呆れたね。
国防を語れば〈戦争をする〉と批判。安倍幕府を叩き、平和とは軍備(備え)無き世界と讃える無謀な野党とメディア。
ほんこん氏も念を押すが、國を守る概念には、コロナ対応なる病魔も含まれると。つまり、国防が穴だれけであり、米国任せの防衛(現憲法)の問題点を検証してをる。
支那に寄り添う世界保健機構( WTO)の不甲斐なさ。政府の対応、野党の狂喜・一分マスコミの悪乗りを炙り出して居る。
コロナ鍋なる敵の動きを、地政学に則り解明した優れ本である。拝きみちか



R2-9/13【新刊紹介】
『革命家・100の言葉』山口智司著、彩図社・本体909円
小學生の頃、父が買ってくれた「世界偉人全集」を読むのが、心持ち楽しみであった…。
故に中學の時、トルストイ『人生論』武者小路実篤『人生論』ボナール『友情論』ー〈教訓〉めいた言霊の響きがすきであった。
荒川の土手に寝転び、草萌える情念を灯し、〈自我の目覚め〉ー恩誓の彼方を想像(正に吉野源三郎・君達はどう生きる)満足したものだね。
追憶が私の背中を叩いたのは、「革命家100の言葉」を書店で見かけたからである。
表紙は革命家チェ・ゲバラ(キューバ革命指導者ボリビアで殺害)、腰巻き(帯)に〈明日の自分を革命せよ〉である。自己変革の道標だと云うこと。
「決意に満ちた言葉」「困難に挑む言葉」「人をつかむ言葉」「本質を見抜く言葉」」「明日を願う言葉」ー第五章依り成り立って居る。
ゲバラ・カストロ・トロッキィー等革命家から政治に依る変革ジョン Fケネディ・チャーチルや我が国の吉田松陰や坂本龍馬他、古今東西の著名人物の肉声(名言)網羅した切磋琢磨の座右の書。特に〈若人の御盾〉と為る筈だ。
一例を上げれば「われわれの問題は、人間が生んだものである。それゆえ、人間はそれを解決することができる」・ケネディー。
言葉と同様に、其の人物像を左頁に載せて居るから有り難い。
勇気ある知識の幅が血潮となり体内を駆け巡る。拝きみちか



R2-9/5【新刊紹介】『令和の皇位継承』中澤伸弘著、展転社・本体1800円
敗戦昭和二十年八月十五日−以前の日本帝國体制は、GHQに依って尽く闇に葬り去られた。財閥解体・農地解放は云うに及ばず我が國の〈歴史や伝統〉は、罪悪史観と否定された。
極めつけは「皇室改革」である。皇室財産の凍結、臣籍降下の宮家は十一・五十一方に至り、皇族身分を剥奪された。直宮(秩父・高松・三笠)のみとされた。此れが〈皇族男系危機〉を早めた。
「皇胤の血筋は養子にすることが出来る」(中澤)−法改正(皇位継承権)し、世襲親王家・伏見宮家(六百年持続)から男系養子を取るのも1方法だ。中澤氏に共鳴致す。
萬世一系の祭祀継続は、國體(朝家)の安寧をもたらす。
日本国憲法(占領基本法)にて「象徴天皇」為る地位を与えられたが、否主権者である国民総意が足枷、共産党は此の比重が少数を占め、〈天皇廃止〉を目論んで居る。
皇室典範十条にて皇室男子の婚姻は「皇室会議」を経るとされるが、此の会議に参加出来る皇族は二人だけ。今問題なのは、皇族が少数参加。衆院副議長の赤松(立憲民主党)などは、左派・反天皇だが会議に加わる義務がある。
神武天皇以来令和天皇陛下の今日迄百二十六代の男系が維持されて居る。然し乍、空気の如く御存在の天皇(アキツミカミ)高御蓙(天皇の位)の世界的意義を、私達日本人は教育の場で學ばずに来た。此の奇妙な歴史空白がもたらしたものは、〈男女平等〉−西洋デモクラシィの建前世相にて〈女系天皇〉絶対善と見なす輩が居る事。リアリスト自民党(経済至上主義・歴史無知)が多数。二階幹事長や河野防衛大臣の無恥は呆れた。
日本国の皇統を手前勝手解釈するのは、内裏(天皇)への冒涜である。
第一章「男系維持のために」。以下「即位・大嘗祭の問題」「元号問題」ー今後の御皇室や靖國神社関係も具体的に述べられてをり、感慨無量である。
第六章「これからの皇室の問題点について」ー注目すべき憂國の正論が語られてをる。
不逞の輩・愛知県知事推薦「表現の自由展」が其れだ。昭和天皇陛下を揶揄する為創作写真を燃やす。わざわざ慰安婦少女像を展示…。中澤氏も指摘致すが、象徴天皇を誹謗するのは〈自由〉の対極にあり、明らかに政治的意図に基づく〈反天皇〉の暴挙だと云える。
皇室への不敬罪(名誉毀損)が無い今、自ら襟を正す自由が存在する。地方行政を司る大村知事の人格が、これ程までに歪とは、日本人の愛國の情念が涸れたと観るべきか。
叉「皇室と靖國神社の問題」・付編では、御門が靖國へ御親拝出来ぬ異状を述べ、国賊中曽根首相「修祓を受けないで本殿に上がった人物」中澤ー以来靖國神社無視で今日迄歴代首相の蛮行は続く。
此の時期「皇位継承」の諸問題を国民に知ろしめす中澤伸弘博士(神道學)の明鏡止水に敬意を評したい…。拝きみちか



R2-8/24【新刊紹介】『ミトロヒン文書』監修江崎道朗・山内智恵子著、ワニブックス・本体1300円
副題「KGB・工作の近現代史」
レーニン・スターリンの時代からソビエト崩壊迄(プーチンの今も続くが)ソ連情報機関による対外防謀を実証したのが本書である。
著名な「ヴェノナ文書」(FBIとイギリス情報機関)に依り炙り出されたKGBの暗黒体質のリアリズム。其れ以上の内部暴露が「ミトロヒン文書」(KGB公文書)である。
此は、情報管理責任者であったワシリー・ミトロヒンが対外工作機密文書(第一総局文書庫)に保管・1918〜1980年初期にされた手書き十万頁を写し録った史料だと云うことだ。
猜疑心の固まりスターリンの暗殺指令から米国共産党のソビエト体制擁護(三百人以上の政府要人)ローゼンバーグ夫婦の原爆機密漏洩も一例。一般的に知られていないアメリカ議会やマスコミの容共体質を暴露してをる。
特に1940年代の反ファシズム連帯の為、コミュニズムになびく米国人(非合法諜報員)を批判。故に戦後の〈反共マッカーシズム旋風〉が吹き荒れ摘発が進んだが、当然だ。
スパイ活動、宣伝プロパガンダー、此れがインテリジェント・ヒストリィ為る〈情報史学〉であり、新たな軍事史学として注目を浴びるのは、時代の要請である。
余談になるが、支那・習近平に依る「孔子学院」の拡大、スピルバーグ等ハリウッド映画への資金援助。中国至上主義の工作が活発化して居るが、幸いトランプ大統領が防波堤政策ー中国封じ込みを実施しているのは、心強い。
民主党バイデン誕生にて、対中国戦略は確実に劣化する。社会主義者サンダースの存在も無視出来ない。
「ミトロヒン文書」の特色の一つは、日本国に関する記載が多い事。特に「日米安保条約」・六十年安保闘争への総評肩入れや偽装文書作成も暴く。我が国の政財界やマスメディア(産経・朝日他幹部記者の実態)ーつまりだ言論界へのKGB工作と資金提供。実態(自民党石田博英大臣、社会党への献金・一億八千万)ー驚くべき摘発だ。
日ソ友好議員の眉唾は、昨今の親中派にも観られる。
「歴史戦に負けない為にも優秀な情報史学の研究者を増やすべき」(山内)ー何しろ情報戦に見向きをしない金食い政治家が多すぎる。此は、亡國の第一歩である。日本公安関係の住所録(極秘資料)の漏洩も其れだ。金欲しさなら何でもやる輩だ。
江崎道朗「情報史学研究への理解」が必要不可欠だと云えるー【監修に寄せて】。
良識ある言論人、全ての政治家は熟読せょ。拝きみちか



R2- 8/13【新刊紹介】『ボトム・オブ・ジャパン』鈴木傾城著、集広社・本体1400円
「BOTTOM」とは、どん底の事ー我が国に蔓延する悪夢を分析した、類無き警世の書である。
支那ウイルス(悪夢)は、「非正規雇用の増加」(何と労働人口の四割)と「貧困の定着」が第一の結果。悪化する経済環境に疎いどん底人間(ネットカフェ寝泊まりや路上生活者。はたまた、其れをくいものにするシェアハウス(タコ室)業者の存在。
コミュニスト云うところの、ルンペン・プロレタリアの侵食。
弐・危惧致すのはだ、リストラの増加に依りー正規雇用社員すら〈どん底〉生活者に成りかねぬ。此れが、恐ろしい現実であって、政府の無策(過剰な議員と不要な参議院をも含め)ー危機管理意識無き組合「連合」なる巣窟。
製造業や小売業も含め、コロナショックは五割以上の業績悪化をもたらしてしまった。
拝金主義の企業に於いては、先ず解雇や無給の一時休業を実施、資産の内部留保が限り無くゼロに近づく。
IMFの調査では、2020年の日本GDPーマイナス五・三%という異常後退が予測される。正に日本沈没がリアリティを帯びるね。
日本国民は、〈生活防衛〉を真剣に考え、無駄を排し、預金増加・不要購入(通販の魅惑)を控える。
「当たり前の事をこれまで以上にやってゆくしかない」・鈴木。
日本人は敗戦後の食えぬ時代を忘れ、暴食に慣れグルメにどっぷり浸かって居る。自給自足の生活から便利さ追求に慣らされてしまった。其れを奨励しているのがテレビだ。
今を筆者は



R2-8/6【新刊紹介】『 NHK契約・受信料対策マニュアル』小山和伸著、展転社・本体900円
此は、マンモス・独善偏向する特殊法人NHKの現状批判のバイブルだと云うことだ。
NHK受信制度(昭和二十八年)の始まりは、まだ民放が無い。巨額設備投資への財政捻出。受信契約に依る安定サービス向上等、すべき点は多々有った。
今日、此の優位は形骸化して居る。観ぬ人は当然存在する。依って「NHK拒否アンテナ」設置は、個人の意思尊重の自由に委ねるのは可能。叉公正・公平な放送は、放送法四条で義務づけられている。然し、ザル法は罰則規定が無く、民法を含め無駄な電波の垂れ流し、穿った司会者の独善(無知)も目立つ。
個性無き横並びの番組(やたらGO.TO-??、変な言葉だ)が続く。総務省も質の向上に努めょ。
以前、NHKの集金人が家に来た。差し出す名刺に驚いた…。何と警備会社の人間だ。ヤクザの取り立ての如く、職員(年収170050万)に非ず。
私は有料ケーブルTVに加入、毎月支払って居るがだ、にも関わらずNHKBSの支払いが来る。悪質な二重払い誘導だ。
国民一人一人が、虚像NHKの実態を把握すべきだ。其のステップを本書にて學んで欲しいーただ番組を観るだけの時代は終った。拝きみちか



R2-8/4【新刊紹介】『最終結論・邪馬台国はここにある』長浜浩明著、展転社・1400円
作家林房雄の新刊『神武天皇実在論』(復刻版)ハート出版ー日本書紀・古事記にケチを付ける学者ー日本史を貶めると。
本書に於いても、筆者は林氏同様に〈母国の歴史封印〉する不逞の輩を批判致す。GHQの神道指令に依り國史は改竄され、羽仁五郎(全共闘の教祖的存在『都市の論理・著者』の様なコミュニスト(史的唯物論)が全盛。今日の教科書に受け継がれ、支那・朝鮮優位を語る。此れを「検閲済史観」(長浜)と呼ぶ…。
長浜氏は「韓半島の文化は、日本から移り住んだ縄文人が伝えた」ー縄文文化(高度な稲作)から始まると述べる。縄文土器等は、日本国での出土が圧倒的だ。
著者は『魏志倭人伝』・邪馬臺国を紐解き、記紀を解読する。結果、北部九州・筑後平野七万戸が「邪馬台国」の主軸であって、女王卑弥呼を核に独自の生活空間が営まれて居た事、歴然である。
大和国(奈良・畿内)説は眉唾である。然し、卑弥呼(八十七歳)亡き後、邪馬台国は衰退した。
あらゆる文献ー底本を検証、〈真実への探求〉が成された。ー其の集大成為る〈最終結論〉が本書だと云うこと。拝きみちか



R2-8/13【新刊紹介】『ボトム・オブ・ジャパン』鈴木傾城著、集広社・本体1400円
「BOTTOM」とは、どん底の事ー我が国に蔓延する悪夢を分析した、類無き警世の書である。
支那ウイルス(悪夢)は、「非正規雇用の増加」(何と労働人口の四割)と「貧困の定着」が第一の結果。悪化する経済環境に疎いどん底人間(ネットカフェ寝泊まりや路上生活者。はたまた、其れをくいものにするシェアハウス(タコ室)業者の存在。
コミュニスト云うところの、ルンペン・プロレタリアの侵食。
弐・危惧致すのはだ、リストラの増加に依りー正規雇用社員すら〈どん底〉生活者に成りかねぬ。此れが、恐ろしい現実であって、政府の無策(過剰な議員と不要な参議院をも含め)ー危機管理意識無き組合「連合」なる巣窟。
製造業や小売業も含め、コロナショックは五割以上の業績悪化をもたらしてしまった。
拝金主義の企業に於いては、先ず解雇や無給の一時休業を実施、資産の内部留保が限り無くゼロに近づく。
IMFの調査では、2020年の日本GDPーマイナス五・三%という異常後退が予測される。正に日本沈没がリアリティを帯びるね。
日本国民は、〈生活防衛〉を真剣に考え、無駄を排し、預金増加・不要購入(通販の魅惑)を控える。
「当たり前の事をこれまで以上にやってゆくしかない」・鈴木。
日本人は敗戦後の食えぬ時代を忘れ、暴食に慣れグルメにどっぷり浸かって居る。自給自足の生活から便利さ追求に慣らされてしまった。其れを奨励しているのがテレビだ。
今を筆者は



R2-7/20【新刊紹介】『神武天皇実在論』林房雄著、ハート出版・本体1500円
神武天皇を著す著名人として橘孝三郎を先ずあげる。橘氏は五一五事件に連座した農本主義者、昭和三十五年『神武天皇論』を刊行した。
今日『抄神武天皇論』展転社にて読むことが可能。『令和日本史記』八幡和郎著・ワニブックスー神武以下百二十六代−迄の天皇網羅致す。神武東征を立証された書も刊行されてをる。然し、左傾した教科書は変わらずだ。
「神代の部を否定してしまう事は一種の暴挙であり、きわめて非科学的」(林)。
此れを敗戰後の日本的〈否定的実証主義〉と呼んでいる。正に真実でして史的唯物論に毒された教授逹は、全て〈科学的〉実証のみを正義と観、「古事記」「日本書紀」を擬態な作り物とあざ笑って居る。歴史検証を怠ったのである。
林氏自身、東大新人会・プロレタリア作家であった。浅野晃同様に獄中転向した。転向者の多くは、檻の中で初めて「日本神話」に触れ、大八州(日本)と天皇(御門)に早春の目覚めを体感したのである。其れほど迄に左傾された人間の頭脳構造は、神話を拒絶していたのである。
昭和四十年代は、祖國への無知と歴史検証を真摯に學ぶ姿勢が薄かった。此の時期、実在した「神武天皇」を論じた林房雄に敬服致す。叉『天皇の起源』『大東亜戦争肯定論』も論議を呼ぶことに相成った…。
「解説」文末−宮崎正弘も同様に述べて居る。余談に為るが、宮崎氏が主宰していた『日本学生新聞』に、わたし(蓮坊)は「林房雄の死」(昭和五十年・七十二歳死去)を載せた事思い出したね。
林氏は、壱、天皇の起源(神道の根は深い)縄文中期(独自紋様には岡本太郎画伯も慧眼)迄さかのぼる。弐、神武天皇依り前に六十三代の天皇(様々な大王・一例アマテラス地神五代)が存在してをった。「古事記・日本書紀」以前『富士古文書』『上記』を取り上げて居る。此は文献學者等に依り偽書と無視されて居る。だが林氏は奇書だが価値があり参考にしてをる。参、人類學に鑑みても有史以来〈日本人単一民族〉が正論である。四、神武は漢風であり其れ以前の神代文字−『富士古文書』に或・カムヤマトイワレヒコと呼ばれて居た。
本居宣長・平田篤胤、新しきは津田左右吉ら、國學や神道學者の説も多数掲示。大和朝廷(神武天皇)に依る國譲り(統一)への道しるべが理解出来る筈である。
作家・林房雄の深淵な學識「歴史は過去の精神・理想を書き記す」−頭が下がる思いである。
天皇(天朝)は、日本独自の〈非合理〉な権威(道統の継続)であって、安直に西洋合理主義で解明できぬからこそ、「民族的価値」があり國體の概念も生まれるのである。
〈復刻本〉有意義、此処に極まる。拝きみちか



R2-7/12【新刊紹介】 『チベットの主張』チベット亡命政権編・亀田浩史訳、集広舎・本体1818円
漢人(中国共産党)に依る弾圧(六十年以上)されるチベット人は、ダライ・ラマ十四世の下、インドに亡命政府(ダラムサラ)ーロブサン・センゲ首相ーの拠点を築いて活動している。
叉ネパール、ブータンそして支那本土に居るチベット人は、習近平主席・一党独裁政府に依る無慈悲な弾圧(毛沢東時代から始まる)と監視に苦しめられてをる。
だが、此の真相を自由に報道する術は支那には皆無だ。〈真実は封印〉され、中国政府の報道が唯一の偽装真実として発信される。移動の自由も失せ閉鎖状態にある。抗議の焼身自殺者は百五十名以上に上り、約百二十万の死者報告されて居る。
ダライ・ラマの指導は、国家独立に有らずして「中道アプローチ」為る支那政府との話し合い(平和解決)を望んでいる事。チベット民族は、信仰と生活の中に一点の光明を求め、耕す豊かな共同体と自治に集約される。其れすらも習近平は認めぬ…。更に、漢人を含め大量難民に依る人口移動は、伝統あるチベット・コミュニティを破壊、民族崩壊をもたらす。
櫻井よしこ女史が特別寄稿「チベットの明るい未来のために」を載せて居る。
モンゴル人500万への同化政策。ウイグル人200万の収容所教育ー習近平の狂気強権化推進。
「アジアの自由世界を主導するのは日本の責務」(櫻井)。然し、習近平を国賓と招きたい暴挙や二階幹事長ら親中派の容共。拉致問題解決が、全く望めぬ安倍幕府では支那への強い抗議なるー日本の責任は観られぬ。
マスメディアも支那の恫喝を恐れ〈報道の自由〉を封印してをる。全く出鱈目な日本国。
香港への国家安全推進法の制定、台湾の独立を認めぬ中国。日本政府も慇懃無礼な習近平へは、厳しく対処すべきだ。
本書は、チベットの歴史・人権状況・環境悪化や経済発展の裏側等、様々な問題考察して居る。
チベットが中国の一部なる根拠が、歪曲と捏造の産物と知ることが出来る、貴重な一冊である。拝きみちか



R2-7/9【新刊紹介】 『季刊文科』夏季号、鳥影社・本体1500円
特集は「没後五十年の三島由紀夫』−自決からの半世紀−とある。
作家・三島由紀夫が市ケ谷台にて自裁して早や〈半世紀〉が経つ。
浮わついた拝金主義と欺瞞の憲法に〈肉体言語〉を浴びせ、「文」を捨て去り「武」の領分で黄泉の國に旅立って逝った。
三島氏の憂國の慟哭は、何等活かされずに令和を迎えた。「三島の主張は三島一人が背負って、そのまま五十年経てしまった」(佐藤)。当を得た指摘だね。
この世は夢幻の如くなり。日々泰平元禄の世界で、心してミシマを追想する。
先ず「対談・佐藤秀明VS松本徹」が輝る。佐藤氏は三島由紀夫文學館長、松本氏は前館長。共に〈三島由紀夫〉に造詣が深い。ー「三島由紀夫研究」為る研究誌も刊行してをる。
三島氏自身は、小説より戯曲を好む。晩年は特に演劇に情熱を燃やして居る。友人・美輪明弘主演「黒蜥蜴」は度々上演され、『近代能楽集』『サド伯爵夫人』も海外一流劇場で観客を湧かす。其は佐藤氏も述べて居るが、三島氏には「非常に特殊な感覚や感受性」が内在してをると…。
日本の古典文學に想いが強い、若年より能や歌舞伎の世界に足を踏み入れる。『文藝文化』の同人として清水文雄先生・蓮田善明氏の薫陶を受けたー良き経験だね。
海が好きな三島氏ならではの作品に『午後の曳航』がある。マドロスが海を拒絶した。陸に上がった河童は、鋼の肉体と精神が削がれ、子供逹のひんしゅくと軽蔑の対象と為り殺される。
強靭な肉体(文武両道)は正しく三島氏の姿見。此の作品も映画化されフランスど上映。私の特に好きな作品である。
「彼ほど死と深く鋭く切り結び、そこから作品を紡ぎ出した人はいない」(松本)鋭い分析に敬服致す。太宰治や田中英夫の如く、〈死神〉に取りつかれた人間も居る。然し、三島氏の〈自決〉は、私心を離れ命を託す対象が、天壌無窮の大義(天朝)だと云うことだ。
冒頭対談の後、十人のミシマオマージュを載せてをる。印象深い短文を評する。
親しい横尾忠則は「あの行為が衝動的に見えるのは衝動的に考えた末の芸術的クーデター」と呼ぶ横尾氏は、鋭い芸術家の触覚で答えて居る。
「文壇は、三島の不在に居心地の良さを感じていた」・猪瀬直樹。軟弱な精神を肥やしにしてうわべを飾る作家には、武士の心魂ー荒魂のミシマを煙たがる(政治家然り)。
徳岡孝夫元新聞記者は〈文士の自殺〉だそうだ…。私は文士の脱け殻を脇に置き、武士の切腹と解する。
三島氏が妹の如く慈しむ村松英子は「先生死んじゃ厭ですょ」と伝えれば「…うつむいてしまわれた」タクシー車中。並外れた情熱と冷徹な批判眼を持ち合わせていたと三島氏を語る。
三島由紀夫研究会・宮崎正弘氏の「憂國忌」の追想も懐かしかった。最後に竹本忠雄である。竹本氏と云えば『パリ憂國忌』が去来するね。アンドレ・マルロー、ドミニク・ヴェネールを卓上に乗せ、フランス人の騎士道に息づく〈切腹への共感〉はー武士道は歌で終わるー切腹と辞世の句、サムライへの共感を載せて居る。他のコメントは省く。 (特集・了)

高田欣一「川端文学の再評価」ー神棚に祀り上げられた川端文學ーを見直すべきだと。川端のみならず横光利一、白樺派の作家も過去形に成りつつある。文學の衰退甚だしいかぎりだ。
森岡隆司の小説「川霧」ー隆史と弟・浩司。霧が包み込む人間の恐怖は、浩司の事故死。慈母への想い。研ぎ澄まされた文章は、読者にリアリティを持たせ、緊迫感が迫る秀作。
総合文藝誌故に連載も載る。然し、連載途中からの評はやらぬ。指摘したいのは、大手版元刊・文藝雑誌依り『季刊文科』・81号の方に、今楽しみを見いだして居る。拝きみちか



R2-7/6【新刊紹介】『最終戦争・トランプ vs民主党』高橋和夫著、ワニブックス・本体890円
本書を熟読し気が付く事がある。表題に或如く、〈トランプ対バイデン〉大統領選の筈が「民主党」と載せてある。
つまりアイルランド系移民でカソリックのバイデン。バラク・オバマ大統領下、副大統領の地位にあった人物。然し米国関係の書籍を紐解くが、はなはだ存在感の稀薄の人。〈オバマの片腕〉であったが、息子ハンターの薬物依存他、其れが足枷に為って居る。
一方、ユダヤ系(ポーランド)のバニーサンダースは、闘うアウトサイダーとしてヒスパニック・若年層、ブルーカラーに人気がある。
「国民皆保険制度」の導入や低額医療の奨励(地域医療の充実)、富豪層への増税並びに貧困の解消…。アマゾン等大企業優遇税制と高額選挙寄付を当然視する政治家への批判ーすべからく「社会民主主義」者・サンダース旋風がアメリカを変える。
保護貿易(脱中国生産依存)や地球温暖化対策への期待も大きい。
十一月の本選でバイデンが勝利するにはだ、実力者サンダースの意向が左右する。バニーの協力が不可欠。
「サンダース支持層が民主党の未来」(高橋)だと云うこと。〈声なき声〉に耳を傾け、草の根運動がアメリカを変えるのかも知れぬ。
文中、日米同盟と安全保障戦略が語れぬのは、はなはだ残念だ。為れど、バイデンと影武者サンダースの真実を検証した筆者・高橋和夫氏の熱意に敬服致す。…五時間で読破したのは、其れなりに訳がある。拝きみちか



R2-6/19【新刊紹介】『日本人がコロナ戦争の勝者となる条件』八幡和郎著、ワニブックス・本体1300円
筆者は「日本史」「ヨーロッパ史」はたまた〈皇位継承〉等歴史作家としての著作がある。叉政治・経済學者でもあり、コロナウイルスに関する作品が本書である。これ等全て、私は〈書評〉で現したー多才な偉人である故敬服致す。
八幡も述べるが、在宅時間が長くなり家族の対話(結び付き)が深まったのは良かった。核家族に依る歪みは、我が国の「家族制度」を根本的に破壊ーエゴイズムと拝金が蔓延。結果、自殺や家庭内暴力の増加をもたらした。「禍を転じて福となす」(八幡)の好機到来だ。
海外も含め批判が多いダイヤモンドプリンセス号(712感染・死者13人)は、結果的には拡大防止に繋がった。
日本人のコロナ死者が少ないのは、生活様式の為す技、清潔好き−色々な要因がある。然し、マスクの問題点(効果)を指摘されて居るにも関わらず、外す恐怖におののく国民が多い…。
安倍幕府の第二次補正予算ー持続化寄附金、家賃補助の充実や学生対策の実施。そして台湾や韓国にて成功したマイナンバーカードの完全把握(先進的 IT社会)を取り組んで欲しい。
我が国の問題点は〈平和・自由〉を奨励するあまり、国家として〈緊急事態〉に対処する法整備が進んでいない異常国家。
正すべき課題として東京一極是正は急務、利権がらみの旧態保守や似非リベラル・立憲民主党を廃し、京都・三重や大阪都構想他への移転推進。
八幡和郎は歴史作家であるので、ペストやスペイン風邪ー欧州の疫病と医療体制の現状も語る。
第八章では、小池・吉村他知事の対応と展望も載せて居る。
「未来指向型の質の高い政策」(八幡)を実行し、日本再生なる勝者への道を邁進されたい。



R2-6/18【新刊紹介】『月と太陽』高城修三著、澪標・本体2200円。副題「日本書紀の女たち」と或
高城修三は芥川賞作家である。古代史を著す黒岩重吾(『古代史の迷路を歩く』他)も作家。これ等の作品に魅了されるのは、學者の古代史の硬直した〈史的唯物論〉・日本歴史學会の独善の対極に息づき血が通うからだ。
筆者も述べるが、初代神武天皇の実存が明確に立証されぬー故に〈神話〉の範疇として否定する。學者の一般論だ。
高城は、神話かも知れぬ神武を取り上げて居る。
「月」は陰暦(例睦月)、月は人の心を投射(例十六夜月)ー古典文學では重要。「太陽」は、〈日出る國〉大和のまほろばにて都をなす。
我が國は母性國家であり「ヒメ・ヒコ制」(高城)であり、女性の産む力が男性に勝る國家体制を構築したと。例えば、大和中心の統一國家「倭國」を誕生させた卑弥呼然り。皇室の祖となされし天照大神も女性。天皇の后妃と成るか斎宮として神に仕えるのも、本朝(にっぽん)の他國に優る二元制度である。にも関わらず、抑圧する天皇権力体制ー批判する左翼學者逹。共産党支持松本清張『清張通史』は、正に其れ〈天皇謀略史〉だと云える。
本書では、神武天皇が娶った女性「吾平津媛」を最初に取り上げて居る。大和連合「邪馬台国」の成り立ち。大和武尊伝説と、大和を讃える歌も載せて居る。
古事記・日本書紀を核に、一般に否定さらる神武天皇同様に神功皇后(オキナガタラシメ)の武勇を称賛してをる。
最初の女性推古天皇や持統天皇(律令國家の生みの親)他も掲示、「筑前國風土記」「播磨國風土記」そして「万葉集」ー多様な文献等を紹介してをる。叉随所に天皇系譜を加え、人間相関図を解りやすく表し、感謝致す。
仁徳皇統の血筋を引く継体天皇から今日の令和天皇陛下迄、我が國独自の國體は、男系として綿々と持続しているのである。
古代史が、作家・高城修三の力作



R2-6/15【新刊紹介】『皇位継承』女性議員飛躍の会編、展転社・本体1500円
此の価値基準の構築(皇室)なる民族の根源ー論点整理と提言ー副題にまとめられて居る。
稲田衆議院議員が共同代表を務め、〈物事の本質〉を見極める〈保守の心眼〉にて問題提起してをる。
極限の課題が「皇位継承」であって、六人の論点・壱「男系皇統派」櫻井よしこ・百地章・松浦光修。弐「女系容認派」八幡和郎・高森明勅・所功等。真摯な持論を展開して居る。
依って、読者諸君は學者の意見に耳を傾け、万世一系為る日本國独自の天皇(御門)の存在、國體の本義と向き合う事が出来るのである。
王室と云えばだ、グレイト・ブリテンの君主制を日本の手本と讚美する人も居る。然しだ、初代神武天皇より第百二十六代の令和の今日迄持続する大和と、スチアート、ゴーダー、ウインザー朝。ノルウェーやフランス系他様変わりする英国王室とでは、歴史的皇(王)統の有り様は全く異なる。
昨今の御皇室への國民の思いは、「愛子さまお可哀想」(女系)や「男女平等」民主主義に反するとー無知・二階幹事長。叉〈女性・女系〉を謳う共産党も或。尤も、此のコミュニスト政党の本音は反天皇であり、世論の分断を目論んで居る。
愛子さま擁護と言っても私心に囚われて至り、女性週刊誌の感情論の成す結果もある。
男女平等は一般庶民に適用されても、姓名不存在・基本的人権や名誉毀損も無い皇室に於いては、スメラミコトの和魂が、安寧の大御心で國民の幸せへ降り注ぐ。
戦後GHQは、國民の天皇陛下を鋳型にはめた。十一宮家をわずか四宮家と弱体化させた。明らかに御皇室の衰退を願う実施であり、今日の危うい情況をもたらし痛恨の極みだ…。
対策として、「皇室の藩屏」として旧宮家の一部復活を奨励する。「一般人になり無理」と断定する輩が居る。然し、旧宮家と皇族は「菊栄親睦会」その他、定期的に関わり有って居る。此の現実を受け止めょ。
神武より〈血統原理〉が護られし天皇。時代の流れを重視するあまり、現代人の勝手の解釈で歴史を変革させる権利は、何人もないんだ。
所功等、個人に拠る皇位継承本は存在致す。本書の如く視点の異なる私論をまとめた本は、少ない。
第七章に稲田事務所の大河内茂田論文を掲載致してをるが、此れも一読の価値が十分あるね。拝きみちか



R2-6/3【新刊紹介】『アイヌ民族・歴史と現代を斬る』的場光昭著、本体1400円
知的好奇心の満足度の高さー其れは、知り得ぬ〈知識の発掘〉に或。
本書は、此の最たる部類に属する名著である。
公益法人・アイヌ民族文化財団から刊行された『アイヌ民族歴史と現代』ーアイヌ副読本ー全国小中學校に配付…。〈アイヌ民族歴史〉を語るのは自由である。為れど、従軍慰安婦や南京大虐殺と同類に、中国共産党の影響。韓国や北朝鮮と其の傘下「朝鮮総連」洗脳史観にて、日本国民に毒矢を放つは黙認できぬ。
今問題視される〈北海道土地爆買い〉ー此れを支援する議員と関連企業の存在(安倍幕府が真正保守なら黙認するな)も繋がる。
現代チュチェ思想研究会(北朝鮮主体主義)を称賛する学者も居る。的場曰く「何故か文部科学省の管轄に在らずして国土交通省」の発行とは、真っ当な常識の範疇から著しく乖離した蛮行だと云うことだ。
文部科学省の奇態(偏見)は、新しい歴史教科書をつくる会〜教科書。此れの意図的不採用ー独善的左傾主義にもとずく。故に、此の副読本は、左翼教条主義者の自己満足〈日本国の尊厳を貶め、希望を奪う〉的場光昭に共感致す。
そもそも先住民族・アイヌを差別する意図も、存在自体「アイヌ民族という一つの民族は無い」・筆者。此れも部落問題同様に、カネ絡みの反日利権が糸を引く。にも関わらず「アイヌ先住民族国会決議」(12年前)施行に拠り「政策的優遇処置」ー運転免許取得・職業訓練・就学資金・何と住宅建設迄ー甘い囁きにて、アイヌとの段差が生じ無用な混乱が発生してをるんだ。
何時もながら、我が国の政治家なる俗物は、国益より私欲に依存する体質に依り動くのが、多数だ。
知られざる魔界の扉を開いた筆者的場光昭は、旭川・病院理事長でもある。此の腐った病原体は、良識ある諸団体・気骨ある政治家やメディアにて〈世直しの御旗〉を掲げよう…。
特に怒り心頭なのは、深川市日本共産党団体(浄土真宗代表)がだ、何を血迷ったか、習近平や金正恩にアイヌ協力依頼をしたそうだ。狂喜の言動なる不逞の輩
−だが、日本では、こうした言論すら野放し。こんな地獄絵巻は、平和の対極と呼べる。
拝きみちか



R2-6/1【新刊紹介】『英仏独三国志』八幡和郎著、さくら舎・本体1600円
副題に〈日本人のために〉とあるが、奇々怪々なユアラップ(日本人の感覚とは捌)を解読したのが本書である。
「三国志」とあるが、本来『三國志』は支那大陸国家の魏・呉・蜀が戦乱の末、晋に統一されるまでのドキュメントだと云うこと。
然し、此れを欧州三国の激震を、先住民族ケルト人から第二次世界大戦を経た、歴史の推移を詳細に迄語っているから価値が或。
ローマ人の最大遺産(フランス語)やキリスト教がもたらした未曾有為る一神教に因る欧州戦争を明確に分析してをる。百年戦争(イギリス×フランス)、三十年戦争(神聖ローマ帝國崩壊)ーユグノー戦争(フランス国内宗教対立)。教皇と国王の軋轢やカソリック対プロテスタントの敵対感情…。ムスリム×十字軍他。
兎に角、救世であるべき宗教が独善的エゴに依り、汝を赦さぬ戦争に行き着く。ローマ帝國のいにしえより、変貌する各国宗教問題、民族紛争等、歴史・文化の流動(ゲーテ文學やモーツアルト音楽、根源は神聖ローマ帝國)を判りやすく解く。
歴史の区切りを文章のみで示すに止まらず、各国を年表で著す事で、地政學的な変動を確認出来るので有り難い。こうしたカオスのユアラップを今日の欧州共同体に迄捉えて居るから、より現実的。
カトリック料理は美味しく、プロテスタント料理は不味い。プロテスタント音楽は讃美歌。為れどカトリック音楽は、レベルも高く美術品も優れる。太陽王ルイ十四世はバレーの名手、アメリカンコーヒは日本が生みの親。ケネディ大統領の父ジョセフは熱烈なヒトラー崇拝ー豊かな雑学も満載だ。
本書にて、雄大な流れ行く歴史の重みを会得出来ると同時に、市販世界史教科書に不足な、読む楽しみを与えてくれる。
孤立した島国・日本が、如何に激動する世界とは異質思考(戦略)、極楽意識で動いているのか、危惧致す所存だね…。
拝きみちか



R2-5/24 『もしも南北統一したら』辺真一著、ワニブックス・本体890円
副題〈日本の脅威か救世主か〉とある。
金曜日に贈られて来て読破−怒りが増幅された。
著者曰く、拉致問題やミサイル・核実験を行う北朝鮮だが、此れを隅に置く。稀少金属や石油埋蔵が世界有数。国民は勤勉で金正恩総書記も我が国との関係(平和条約締結)を望んでいると…。叉貿易港や観光立地にも恵まれたそうだ。
為れど、私(ピョンジンイル)の正論は、否定されていると。ー当然だ。拉致家族の不幸は募るばかり。そして、此の国家犯罪を容認致す愚かな日本人はあんたら少数派だ。
金総書記は身内を殺害する愚も殺る。日本近海での違法操業。つまり限り無き悪の帝国。
拝金第一主義の財界は喜ぶかも知れぬが、欧州国際社会のひんしゅく、支那・韓国も黙認しないし、ロシアそして肝心な米国の疑心を生む。第二の満州帝国の再来かも知れぬ。然し、満州國程の大義名分も無い。
筋の通らぬ愚論である。拝きみちか



R2-5/22
古書目録では、時として掘り出し物との出会いがある。齋藤瀏著『獄中の記』も其の貴重な一冊である。
齋藤氏は二二六事件・青年将校の義憤に共鳴為されし陸軍予備役少将の事。純真な二・三十代の諸君を讃え山王ホテル(決起将校)に助言を与えるべく動く…。
此の場に石原莞爾中佐が来た。「何だ、予備役のおでましか」。石原参謀には「東條上等兵」と呼んだり、人を小馬鹿にする癖がある。だからして、評価が二分してをる。
余談に為ったが、此れが災いして齋藤閣下は懲役五年を求刑された。
本書は、〈獄中〉時書いた「短歌」を、日々の生活を絡め述べたものである。歌人故に、恩師・佐々木信綱氏が慰問に訪れたりもした。
昭和十五年発行の為、時代の推移や戰争の足跡等、夢は枯れ野を駆け巡るのである。文中、乃木希典将軍が突如訪れ皆と一緒に焼き芋を食べ、私語を交わした話し(齋藤二十代)−実話には感慨無量の重味があるね。
追想したが、武者さん(武者小路実篤・絵手紙くださり感謝)『愛と死』も十五年発行本所持。
「降る雪や昭和(原文明治)も遠くなり



R2-5/20【新刊紹介】『習近平を許さない』福島香織著、ワニブックス・本体1600円
此れは、ジャーナリスト福島女史の小社第二弾である。
前作に於いて、他民族弾圧や経済政策の失敗等『習近平の敗北』を〈牢獄国家〉と斬るー我が国の立ち位置を示した名著。更に『習近平を許さない』(敗北以上の糾弾)を上程した。
墓穴を掘るゾンビが習近平だと云える。
「新型コロナウイルス」を世界に拡散させた。米国の指摘をあざ笑い、米軍の責任と嘯く厚かましさ。日本国領土「尖閣諸島」への支那公船の度重なる領海侵略ー自己正当性と日本非難。にも拘らず、両国の互恵関係・友好を謳い国賓として招くと安倍幕府の戯れ言。
コロナウイルス発生源を武漢と指摘、調査を求めるオーストラリア・モリソン首相に報復(食肉輸入禁止)。狂犬の発想だ。
未だに「中国ウイルス」(過去にスペイン風邪・日本脳炎が存在)と呼ばぬ日本ノー天気は、異状。
香港・台湾への強権、チベットやウイグル弾圧。米中経済戰争と世界制覇の野望。
其の結果、習近平のショウユ顔は、人命・人権軽視であって《日本は中国の価値観を受け入れられぬ》福島香織に行き着く。
ー支那式全体主義でふみにじられた国家なんぞ御免だ。「勝ち組に残る日本」福島は、〈民主・自由・法治〉の守護神として、律令国家のいにしへより栄えてきた。
然し、毛沢東の再来、習の暗黒の野望に与する日本國の財界や政治家の存在に、私は危惧致す。今こそ習体制にNOと突き付ける為「人類共通の敵」(福島)に対し、〈日本の目覚め〉を促す憂國の必読書を讃えたい。拝きみちか



R2-5/15【新刊紹介】
『蓮田善明・戦争と文学』井口時男著、論創社本体・2800円
『三島由紀夫全集』を熟読、〈三島論〉(雑誌「自由」他二十点)を載せたをり、着目すべき人物が一人居た。其れは、恩師の清水文雄、浪漫派保田與重郎、詩人伊東静雄に非ずー武人・蓮田善明である。
小高根二郎『蓮田善明とその死』評伝を著名な三島も称賛だが、我が国の文壇では、人間善明は無視されて居る。此の点を直射する筆者井口時男は、壱・善明の名前は三島を論じる中での〈附随〉。弐・蓮田文學の否定。参・憂國の情念(ますらをぶり)が危険と憎悪されて居る。つまり忘却された「文人・蓮田善明」の素顔を分析掲示したのが本書だと云える。
政治性は認めないが、独自の文學ワールドに光を照らすべきだと…。
こうした観点から井口の心意気を真摯に受け止め人間「蓮田善明」を解剖する。食べず嫌いは偏屈なエゴイズムと硬直思考しかもたらさぬ。
蓮田を見つめ直す良き機会と感謝致す。
然し、著者は蓮田を尊敬する小高根の文章には、過大な評価と過小の疑問が同居してをると…。
一例は、敗戦後中條連隊長が大元帥閣下たる昭和天皇への不敬言動を怒り拳銃にて射殺。自らも自殺。ー此の点は偽りと、松本健一説を評価して居る。
私見を申せば、『北一輝論』『三島由紀夫伝説』為る著作が有るだが、重きを置かないね。
井口は、蓮田の明暗を批判〈戰争と文學〉する故、詩・短歌・俳句や「文藝文化」の小説『有心』を評し、國學と国文学の相違点(問題)及び三島の耽美な才能を評価する文人蓮田のの姿勢(戦う國學)も分析して居る。と同時に、「死ななければならぬ」(蓮田)を〈師と仰ぐ〉三島の自決も「ますらをぶり」の結末と、解する事が出来るそうだ。
為れど「三島、死まで華々しく演出した」ー〈周知のとおり〉と断言。三島の演技性と自己演出ー。此れには、私は同意しないね。何故なら、尚武の心意気にて〈武〉を讃え〈文〉を斬る三島。限り無く《真義》を重んじる氏には、他者では計り知れぬカオスの河が流れているからなのである。
讚美の



R2-5/7【新刊紹介】
『大阪人物往来』倉橋健一著、澪標(みおつくし)本体2200円
詩人・松村直人が経営する版元依り本書が贈られて来た。表題に「ひとがたり外伝」とある。
筆者は、〈タウン誌・大阪の街〉に十二年連載四十三編まとめ上げた傑作が詩人の眼差しで注がれる。贅肉落としの短文と「人物プロフィール」を載せ、一瞬にして人物の有り様を理解出来る。
まぁ浪速の作家と云えば、織田作之助・坂口安吾や今東光が著名ー東光は江戸っ子の谷崎潤一郎。為れど関西を愛して止まぬ谷崎先生に師事。異才を放つ小出樽重(洋画家)や労農派堺利彦、女優田中絹代も登場致す。
椎名麟三を語り「弱虫だから生き延びた文学」為る言霊は、独自の鳥瞰図だね。
道頓堀で小林秀雄の前頭葉を游がせた〈モーツアルトのシンフォニ−〉の調べが、評論『モーツアルト』を誕生させたと。
思い出したが、数学者岡潔(憂國の随筆も有名)は、脳細胞が覚醒すると、新幹線のホームに数式を書き始める…。脳細胞の渦潮が独自のリズムを際立たせ作品を完成させる。
倉橋曰く、大阪人の顔は二種類有りて、伏見・堺系列と河内のヒョットコ顔と分類ー皆さんは如何か。
最後に、俳人坪内捻典との対談があり、ワサビ味を添えてをる。
文學嗜好の諸君に満足度100%の媚薬である。
(敬称略)拝きみちか



R2-5-5【新刊紹介】
『日本共産党の野望』梅澤昇平著、展転社・本体1500円

題の頭に「こんなに怖い」とある。
希望は夢が膨らみ開花する。一方、〈野望〉は暗殺・粛清ー夢がしぼむ。此れを〈恐怖政治〉と呼ぶ。フランス革命後、ロベスピエール。スターリン、今日の習近平や金正恩然りだ。
全体主義国家では、独りの権力者が独善的政治を行い、軍と警察・メディアを掌握する事が前提と成す。
日本国は、自由と民主主義を柱に議会制民主主義(最上とは云いがたいが)道標にしてをる。此のリベラリズムの対極に位置付けられて居るのが「日本・共産党」である。
日本とは名ばかり、ソビィエト・コミュンテルン日本支部、プロレタリア独裁(反資本主義)を掲げ誕生したんだ。当然ながら、御門(天皇)の権威をロシアのツアリィ(皇帝)同列に解し、権力の頂点ー搾取する俗物として排除を目論む。
敗戦後の宮城乱入デモ、権力の手先と警察官殺害。蜷川京都府政の暴挙(「蜷川語録」学習義務化)他。
昭和四十年代「民主連合政府綱領」を世に問うた共産党。今日では、「野党連合」の甘い囁きが此れだ。だが、反「天皇」「自衛隊」そして日米安保破棄を鎧の下に隠す。其れを維持しているのが、今の志位委員長の永すぎる二十年。
現憲法は国民主権−やがて天皇否定が陽の目を見る…。期待してをるが、国民の皇室擁護の想いは、深い。
コミュニスト政党「民主集中制」を観ても判るが、個人の意向は無視、常任幹部の密室会議で決定。叉いまだに中国共産党を讃える。独善と過去の歴史改竄はお家芸。犯罪は全て個人(徳田球一・野坂参三)に被せる。
限り無く持続する権力維持と暴力容認ー暴力か平和革命ー敵の出方で方針が変わる。故に令和の今も「破防法」指定政党。危険の烙印は押されたままだ。
悪魔の異臭を放つ「日本共産党」ー政権獲得を目指す立憲民主党や国民民主党は無知で、危険政党を見抜けぬ。尤も自民党もいい加減で親中派が蔓延で、知人・西尾幹二氏も指摘致すが「真正保守」では無いんだ。
本書にて、亡國政党の危険性に啓発されたし。拝きみちか



R2-4-27【新刊紹介】
『郷愁』・副題みちのくの西行ー工藤正廣著、未知谷・本体2500円
筆者に触れねば為るまいぞ。
工藤氏は、パステルナークやプーシキンの作品があるロシア文学者(北大名誉教授)である。
西行に慧眼したのは、吉本隆明『西行論』(僧形・武門・歌人)人間分析をした名著との出会いがある。
北面の〈もののふ〉であった藤原義清は、妻子を捨て求道を「ねがわくは花の下にて春しなむ」等あくまで歌人として生涯を閉じた。
優れた作品には『山家集』がある。平安末期に成立し歌数千五百五十首を収め、武士の荒魂を削ぎ歌人の和魂が開花ー柿本人麻呂らに「歌聖」と呼ばれた。鎌倉殿三代将軍実朝との出合いがもし在ったなら、実朝『金塊和歌集』と『山家集』を肴に有明の大翔を仰ぎ、歌詠み人の楽しみを御二方満喫致した事だろう。
本書は「歌のことばと心から生まれた紀行文」(工藤)と述べる如く、硬質な文体を廃し兎に角読みやすいと云える。
脳裏に去来致すのは、写実文体が醸し出す映像美であり、陸奥に紅蓮の炎を炙り出す奥州平泉文化の絢爛を語って居る。
藤原体制を覆す鎌倉殿・頼朝への確執をも伝えてをる。
西行法師道しるべ(永劫の旅人)は、東大寺大仏再建の〈滅金勧進の旅〉であるが、頼朝の邪推が渦巻いて居る。
平泉中尊寺の僧澄衣・タケキヨを主軸に、西行を追う旅路の有り様。そして京都嵯峨野にて歌聖西行との慈愛なる再会を果たすタケキヨを明敏な筆さばきて著して居る。
「歌はことばだ。言葉は心で生き死にする」・工藤正廣。
西行とタケキヨに羨望の眼差しを注ぐ工藤氏は、津軽平賀郡に生を受け都の北辺の自然界に「郷愁」を感じるのは当然の血筋、多生之縁を見いだしたと云える。
藤原時代の栄華と混沌を、著者・工藤は人間道の非情と虚無を悟る…。もはや一人の文学者の領分を超え、真摯な宗教家と讃えたい。
其れは、西行法師の如く〈我執〉を捨て去り〈寂静〉を会得したからだろうに。
読者の心の糧と為る書である。拝きみちか



R2-4-21
謹啓、昨日安倍首相はエチオピアに小麦七万トン緊急援助を約束ー我が国は小麦ほぼ百パーセント輸入だ。
中国ウイルス下、小麦不足が始まった…。危険な決定は止めよ。毎年食糧破棄が約四百万トンも異常だ。そして賞味期限の見直しもやらぬ異状国



R2-4-13【新刊紹介
『開戦と終戦をアメリカに発した男』福井雄三著、毎日ワンズ・本体1300円
本書の副題は「戦時外交官加瀬俊一秘録」と或。優れた近現代史家に依る人間加瀬回想だと云うこと。外交評論家加瀬英明氏の父上〈愛国的自由主義〉者として、日本国の外交に慧眼した偉大なる人物だと云えよう…。
然し、吉田茂や知友白洲次郎・東郷茂徳、重光葵他程には氏の業績が評価されていないね。
「自己の一身で象徴出来る人物」筆者−精鋭な外交官の捨て身の心意気を明敏な筆さばきで明らかにしてくれる。
我レ読ミテ体内ニ薫風漂フ如クナリ。
二十二歳にして外交官試験に合格、ハーバード大學留学。松岡洋右の秘書や東郷茂徳外相(開戦と終戦)、重光葵外相の名参謀役として活躍。
「御國の為」ー今の外交官では死語ーを信条に〈和平実現の旗振り役〉を努め、日英米海軍国協調を唱え、ドイツ嫌いの松岡洋右と考えを共有した。「松岡外交が日本を戦争に導いた」ー此れは誤りと福井氏は実証した。つまり、戦術としてドイツを利用すべしと為す。
加瀬俊一外交官は、堪能な語学力を生かし、英国チェンバレン等と交流を重ねた。反日チャーチル(ノーベル文学賞授賞)と昵懇と為り非白人国家・日本を評価するに至る。
英国在住吉田茂大使の下、我が国の立ち位置を欧州諸国に説明。傲慢なムッソリーニとは対等に話し、ヒットラー総統に媚びへつらうドイツ重臣のピエロぶりを鋭く観察。日本国「降伏調印」(原文作成・ミズリィー号)に立ち会う。
本書は雑学の宝庫でもある。吉田茂『回想十年』の著者は加瀬氏だった。偉大なるケネディ大統領の女癖の酷さは最悪、金が無く加瀬外交官にたかる。否一度も返済しない(石川啄木似たり)。著名な同僚牛場信彦氏などはヒットラーを崇拝、やたら「ハイルヒットラー」と叫び大使館に入るそうだ。こうした実話に接し、虚実が日々蔓延し〈歴史の真相〉が闇と課すー戦々恐々だ。
戦後は、国際連合出席や日本経済新聞他に寄稿。東京国際大学初代理事・教授を歴任。
余談に為るが、終戦時鈴木貫太郎首相が「西郷隆盛とスターリンの性格は似ている」と指摘したが、加瀬氏同様、私も敬天愛人を旨と致す西郷どんと冷血無情なスターリンの人間性は、全く別。鈴木氏の鈍感には呆れた…。
此の談話に関しては、『終戰の表情』鈴木貫太郎著・「月刊労働文化別冊」、昭和二十一年二月号で私は読んだ。
良き書を提供致す福井教授に感謝だね。拝きみちか



R2-4-12【新刊紹介】
『仏陀バンクの挑戦』伊勢祥延著、集広舎・本体2000円

チベット、ウイグル人やイスラム国ー等、他の版元に類似なき書を刊行しているのが当版元である。
パキスタン国家は、東西に分断されて居た。インド・パキスタン戦争の結果、印度の支援を受けた東パキスタンが独立(1971年)。バングラデシュとして建国したが、イスラム教国家である。
印度の影響下ヒンドゥ教徒が増えた形跡は無い。尤も印度にも約一億のムスリムが居る。
バングラデシュには、先住民ー佛教徒が存在する。此の現実に手を差し伸べたのが、伊勢氏や法華教宗・上川泰憲住職のネットワーク支援であって、その記録をまとめたのが本書であり、価値の根源も此処にある。
現世の救済を唯一法華に求め、大衆救済「立正安國」を実践したのが日蓮聖人であり、行動理念は上川泰憲師にしっかり受け継がれてをる。
其の具現が「仏陀バンク」実践であり、冒頭インタビュー(集広舎編集部)にて上川住職が明快に説いて居る。
信仰心のある佛教系住民・ジュマ(チッタゴン丘陵地帯)に小規模融資(マイクロプロジェクト)を実施、生活基盤を支えて居る。
金融業との相違は、利息を取らず〈御布施〉を戴き、此れも〈貧困からの離脱〉に役立てる…。
四方・僧伽(さんが)すべからく平等精神にて平和に導く。正に日蓮聖人の教えそのものだと云えるし、全ての人々を救う〈仏陀の慈悲〉である。
日本の援助下(日本人僧侶)、ムハムニ村孤児院にて勉学に勤しむ生徒も居る。此の国はとても貧しいが、写真に写し出された真顔には、純真な笑みが浮かぶ…。
近代合理主義の便利さの追求、金銭的豊かさ。先進国の物欲に満たされた人間が、必ずしも〈満ち足りた精神〉に浸っていりとは云えぬ。故に心の病を抱えた人間が増え、カウンセラービジネスが繁盛する。
仏陀バンク「夢を描いた日」−全国から集まって来た村人が、記念セレモニーをも成功させた。
数多の困難を克服し、今も息づいている。「仏陀バンクの使命は重く、火を絶やしてはならない」(伊勢)。合掌、きみちか



R2-4-4《新刊紹介》
『日本の祝日カレンダー』令和二年版(月別)、高木書房・本体千円。

副題「お父さんとお母さんといっしょに読もう」と或如く、単なるカレンダーの領域を飛び越え、歳月の流れと日本国の生い立ちをも示す。
神話をみじかな日常源風景と捉え、神々の古(いにしえ)から令和の今を照す。
此の暦を眺めつつ、ヤマト民族の誇り、崇高な言葉の息づかいがやんわり伝わって来る………。
一例四月を開くと、四月三日「神武天皇祭」・宮中祭祀と或。元号・皇紀、西暦を載せ−と同時に「日本の神様」。イザナミ、イザナギに触れて居る。
イラストに依る視覚に訴え、子供の心に叙情的感性を与えてくれる。
あまたのご家庭にてご利用されたい。日々移り行く暦(四季の和み)と日本歴史を同時に会得出来る。
他に類を見ない作品だと奨励したい。拝きみちか